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施工を担当
No Architects/西山修建築設計事務所が手掛けた、壁式構造の共同住宅でのフルスケルトンリノベーションの事例。
ご夫婦と高校生の息子さんのご家族3人が10年ほど暮らしてきた住まい。ここ数年、浴室など水回りの不具合に見舞われることが増えてきた。
DIYが趣味の奥様。壁にタイルを張ったり、洗面化粧台を造作したりと、これまでも幾度となく家のお悩みに立ち向かってきた。
とは言え、さすがに水回りはプロに任せなきゃ…ということで一念発起。
「どうせやるんだったら、全部やろう」
奥様渾身の力作を壊すことにはなるけれど、リフォームではなくリノベーションという選択で満場一致。
一家の希望は、生活していて不便だなと思うところの解決。遊び心はちょっとでいい、でもキッチンにはこだわりたい。と、シンプルかつ直球なもの。
設計を手掛けた西山氏は「間取りも含めて壁式構造の良さが生きた、なんかいい部屋」と、建物のポテンシャルから再生のヒントを導いた。
壁式構造は、建物を支える重要なパーツである壁を取り払うことができないため、空間構成の自由度が制限される。
西山氏は、逆にこの構造をメリットとして踏襲し、内装で魅するプランニングに。
躯体現しが印象的なLDK。全部を躯体にした時の重さを懸念し、白の中に一部残すことで装飾のように引き立てた。
リビングの壁面には、素地の表情を生かした飾り棚を造作。壁面の上にさらに壁を作って、団子跡が見えない素地の位置を計算して壁をくり抜く、というモデリング彫刻さながらな手の込め様。
「躯体を抽象絵画のように見せたかった。これは壁式構造の家じゃないとできないこと」と西山氏。
キッチンの向きが変わって、家族もなんかいい感じになってきて。息子もたまに料理したり、簡単なものですけど。そういうシーンもいいなって思います。
他社との比較検討段階から、本契約に至るまでに要した時間は約3カ月ほど。そこから施工に3カ月費やして完成。
長年住んだ住まいのフルスケルトン状態を見た時、思いのほか水回りの湿気がすごくて驚きました。
また、仮住まいの3ヶ月はワンルームのマンスリーマンションで、家族揃って狭い狭いと言いながら暮らす日々で。
懐かしいなぁ、いい思い出です。