家づくりに役立つメールマガジンが届いたり、アイデア集めや依頼先の検討に役立つ機能や情報が満載!
アカウントをお持ちの場合
(OFFのときは写真にマウスオーバーで表示)
設計、施工、監理、土地・物件探しを担当
札幌市中央区、知事公館の東側に立つマンションの1室の改修設計です。1人暮らしの女性のためのおおらかで明るい空間を目指しました。3LDKを1LDKへと変更し、ナラ羽目板貼のコア(浴室や収納)を部屋の中心に配置し、回遊できる機能的な間取りとしました。リビングは書活動のための広さを確保、寝室も将来の母親との同居できる広さです。南北の通風や西への眺望(小窓から知事公館の緑、大倉山のジャンプ台が眺められる)にも配慮しています。
きっかけは以前、家づくりをした方のご紹介でした。中古マンション探しからお手伝いして、要望(家で書活動を行える広いリビングなど)にピッタリの物件を見つけました。
収納と水回りからなるコアのまわりを、部屋全体で回遊出来るような計画としています。効率的な家事が出来るのとともに、道産ナラ材の板貼の素材感を空間に生かしています。
仕事の関係で広い空間が必要だったので中古マンションを購入しリフォームを依頼しました。
要望はとにかく居間を広くすることと、眺めのよい西向きの窓を生かすためにキッチンの壁を取り除くことの2点でした。現地を初めて見ていただいた時、即座に台所を含めた水回りの配置の変更の提案がありました。その大胆さに驚きましたが、実際に生活してみるとその使い勝手の良さに大変満足しています。特にサニタリーの位置が寝室とキッチンの動線上にあり、収納も多いので、家事が効率的になりました。仕事を持つ女性にとって朝は洗面、朝食準備、お弁当作り、化粧、更衣など、非常に慌ただしい時間です。それらが短い動線でスムーズに行うことができます。また洗濯をしてから外干しし、取り込んだ後、洗面周りのカウンターでアイロンがけや仕分けを行い収納、という一連の作業も全て短い動線で行うことができ、スムーズです。転居してからキッチンに立つことやお洗濯をすることが以前より好きになり、片づけ上手になりました。どの部屋も2面から光が入るので明るく開放的で風通しもよく、マンションとは思えない住み心地です。
物件探しの時からプランニングを想像していたため、設計はスムーズに進められたと思います。設計期間は3週間~1ヶ月に一度の打合せ、施工期間中は毎週、現場監理を行いました。
当時、このような大規模改修がマンションの中では初だったそうで、工事の着工に際して管理組合の合意を得るのに苦労したのも今となってはよい思い出です。
写真中央左の板貼りのコアをぐるりと回れるリノベーション。玄関-リビング-キッチン-洗面-ウォークインクローゼット-寝室と連続する。コアには収納や水回りを納めた。写真手前は長い窓に合わせて設えた窓台ベンチ。(撮影:國枝琢磨)
リビングダイニングに面したアイランドキッチン。キッチン脇のコア(s写真右)はウォークイン式のパントリー。仕上げの道産ナラ材が部屋全体を温かみのある雰囲気にしている。(撮影:國枝琢磨)
書を行う建て主の要望で、書道も行える広さのLDKを計画した。写真左側には作品を確認できるように、昇降式の展示バーを取り付けた。(撮影:國枝琢磨)
キッチンから洗面台-浴室-ウォークインクローゼット-寝室へと一直線でコンパクトになった家事動線。建て主との物件探しの際に、決め手となった。(撮影:國枝琢磨)
写真左はキッチンに面したパントリー、写真右は書道具のための収納。どちらもウォークイン式でたっぷりと収納できる。(撮影:國枝琢磨)
リビングダイニングに面したアイランドキッチン。キッチンからも空が眺められるよう大きな窓に向けて、開放感を感じられるよう意図した。なお、写真の右側にはテラスに出られる開き戸があり、キッチンからの家事動線にも配慮した。(撮影:國枝琢磨)
洗面カウンターはキッチンのバックカウンターから伸びた造りとした。ナラ集成材を3枚現場で繋げて、下部は引き出しや棚などの収納、スツルがしまえる。(撮影:國枝琢磨)
寝室は親御さんとの同居を視野に入れて、2室にも区切れるよう広めに計画。写真中央のコアはウォークインクローゼット、写真右のカウンターは簡単では事務作業も行える。(撮影:國枝琢磨)
左は寝室脇のウォークインクローゼット、右はキッチン脇のパントリー。(撮影:國枝琢磨)
浴室はハーフユニットバスとし、住戸中央のコアの中に納めた。洗面からの光が入るため、開放感があって明るい。アクセントタイルはトイレと色違いとした。(撮影:國枝琢磨)
手洗いや収納周りをタイル貼とし、照明の配置を工夫することで明るく清潔な印象のトイレとした。(撮影:國枝琢磨)