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<リノベの経緯>
東京都世田谷区の閑静な住宅街。
S夫妻がリノベーションをしたのは、広い庭が自慢の二世帯住宅だ。夫妻は長年賃貸暮らしだったが、その後妻の両親が住む世田谷に半年ほどリフォームをせずに住んでいた。
リビング・ダイニングの狭さから、今後も長く住むことを考えてリノベーションを決意。雑誌やネット、展示場を回るなどして情報収集を行い、4社に同時に見積もりを依頼。まったく同じ条件で依頼するために資料をつくったが、それによってかえって自分たちのしたいことが明確になったという。
第一に優先したのは、庭とつながる暮らし。珪藻土や無垢材など自然素材を多用し、妻の趣味も反映させたかった。妻は、大正や昭和初期の家具や雑貨を集めていて、格子の建具などを用いた手持ちの家具を引き立てる空間が希望だった。
<趣味の家具が引き立つ空間づくり>
業者の選定には2か月を要したが、デザインと予算のバランスが良く、様々な質問をぶつけても常にいくつかの回答を準備してくれた「すむ図鑑」に決定。両親も納得の選択だった。
元々1階に玄関を2つ設けて東側を子世帯、西側を親世帯と縦割りにして住んでいたが、壁でふさがれていた箇所は一部をくりぬいたりドアをつけたりして、1階を子世帯、2階を親世帯の上下階で分けるスタイルに変更。玄関の位置はそのままで、親世帯は玄関を入ってすぐの階段を上がって2階を居室とした。
妻が最もこだわったのは、趣味で集めた家具が似合う空間づくり。その重要なアクセントとなっているのが、格子を用いた和風の建具だ。ネットで探してから店に赴いてサイズを図り直し、「すむ図鑑」の建具担当者と調整するなど、とことんこだわった。
そんなこだわりのおかげで、珪藻土の壁と天井やナラ無垢材の床に調和する、和の空間が出来上がった。夫妻は海外出張も多い。日本に帰ってきたときに心からほっとできる、そんな住まいが手に入った。
自然素材のやさしさと、キッチンに用いたステンレス、黒い幅広タイルのシャープさがコントラストを描く。
キッチンカウンターの下には、キッチンの壁と同じタイルをあしらって統一感を持たせた。
ダイニングに設けた大きな窓から眺める豊かな緑と空は、一番のお気に入りポイント
ステンレスのキッチンはオーダーメイド。バックカウンターは庭の緑を反射する鏡張り仕上げとした。
キッチンからダイニング、リビングを見る。元は壁でふさがっていたリビングは、構造を考慮した上、一部を抜いて角を取り、味を出した。
リビングは、天井に化粧梁を渡したことで、かえって落ち着く空間となった。
ダイニング方面から見たリビング。AVボードの扉も建具に合わせて格子状とした。
和の趣のある建具の奥は、大容量のライブラリー。左手奥はウォークインクローゼットになっている。
和風の照明が味わい深い主寝室。左手にあるクローゼットのほかに、入り口横にも同様の大きさにて設けて収納もたっぷり。 TVは天井から吊るすことで、スペースを広く確保している。
自転車が置けるよう、広くとった玄関。左手に見えるシュークロークには元は階段があった。
奥様が少しずつ集めてきた建具や家具、照明に似合うよう、床と一部の壁を黒いタイル貼りにした。