家づくりに役立つメールマガジンが届いたり、アイデア集めや依頼先の検討に役立つ機能や情報が満載!
アカウントをお持ちの場合
(OFFのときは写真にマウスオーバーで表示)
設計、監理を担当
70代になるご夫妻が相続されたご両親の診療所を終の棲家として住むことをご決断され、そのお手伝いをさせていただきました。
できる限りあるものを活用して、安全面と性能面に関して費用をかけて安心できる住まいとされたいご希望でした。
またご夫妻は2階建の1階に住み、2階の約70㎡は賃貸に出すか、娘さんが滞在する事ができるようにすることが求められました。
時間をかけて耐震診断と必要な補強を計画し、補強の程度は費用とのバランスを見て決定、実施しました。
インフラ関係は全て更新しました。
タイル張の外壁や長いバルコニーは丁寧に補修、傷んだタイルと近いタイルを探し回って選定しました。内部のパケットフローリングや診療所の名残である薬品庫や診察台、本棚や靴箱のある待合も最大限残しました。
コンクリートの上に磁器タイルが張られて60年を経過していた外壁ですが、ホームインスペクションの結果剥がす必要が出てきたタイルの部分には、近い色味のタイルを見つけてきて施工しました。文化財というわけではないので、対比的に見せて新旧がパッチワークのように施工されています。
クライアントにとって思い出深い空間であることから、パーケットフローリングやコルク、ベニヤの壁面を補修してそのまま活かしました。
庭につながる大きな開口部。
ベニヤを曲げただけのシンプルだけど存在感のあった診療所のスリッパ置場はそのまま活かしました。なかなか機能性とかだけ考えるとこういう遊び心は生まれないですよね。
今ではあまり見られないパーケットフローリングは、補修が必要な所は補修をして上からウレタン塗装をしてそのまま活かしました。
ポリカーボネートのような当時のすりガラスの見え方が面白く、クライアントも気に入っているので、お風呂に活かしました。