家づくりに役立つメールマガジンが届いたり、アイデア集めや依頼先の検討に役立つ機能や情報が満載!
アカウントをお持ちの場合
(OFFのときは写真にマウスオーバーで表示)
設計、施工、監理、プロデュース・コーディネート、インテリアを担当
商店街に面した4階建てのビルに、娘さんと愛犬と一緒に暮らすジャズサックス奏者のFさま。両親から譲り受けた建物の2階に音楽スタジオをつくりスクールを開き、3~4階を居住スペースとしていました。今回、築40年が経ち住みづらくなってきた居住空間をリノベーション。
まずは全体を白で統一したいという希望がありました。そして寝室は落ち着けるように、デューク・エリントンなどの昔のジャズ・ミュージシャンの部屋をイメージしたベージュに。一枚一枚風合いの異なる手焼きのアルチザンタイルは、Fさんがどうしても使いたかったタイルで、キッチンの壁全面に貼りました。そして、料理しながらも部屋全体が音に包み込まれるように、キッチンの背面の壁にキャビネットを設えてアメリカ製のスピーカーを置き、レコード棚を作りました。キャビネットの扉やペニンシュラキッチンのカウンターにはお気に入りのモールディングが施されています。
全体は白を基調にしながら、スタッフから提案されたパステルカラーを洗面所とバルコニーにつながる廊下に採用、ジェンダーレスな魅力のある空間デザインに。オープンハウスを訪ずれたとき一目見て気に入ったフランス製陶器のペンダント・ライトをキッチンにつけ、カウンターキッチンのアクセントに。
以前使っていた木製の扉は、白く塗り直すと新しい内装にぴったりだったので、寝室のドアとして再活用。洗面スペースにもお気に入りのアルチザンタイルを貼り、シンク台の扉は淡いブルーグレイで仕上げました。タイルの上には細い真鍮をつけ、ラウンドの大きな鏡も縁を真鍮で仕上げたオリジナルです。タオルをかけるバーやドアノブにも真鍮を使い、上質な統一感が生まれました。
シンプルで広くなったLDKはとても快適で、キッチンでレコードを聴きながら料理する時間や、娘さんとリビングで過ごす時間など、Fさんと娘さんは、リノベーションの結果にとても満足していると言います。
Fさんは、プランニングの途中に部屋の中で設計スタッフとやりとりしたときのことを、ジャズ・ミュージシャンのセッションを例えに話してくれました。「ジャズでも初めて一緒に演奏するピアニストなど、8小節も弾いてもらえばフィーリングが合うかわかるんですよ」。DEN PLUS EGGのスタッフとは、最初に会ったときから感覚が合うと感じ、その後もずっと信頼を置いていたと言います。例えば、図面をベースにしながらも実際の寝室に入ってみて、「ベッドの横のスペースに書斎のテーブルをつくりつけませんか?」とその場を見ながら提案いただいたことなど、まるでジャズの即興演奏のような気持ち良さだったと振り返ります。