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設計、施工、監理、インテリア、エクステリア(庭・外構)を担当
閑静な住宅地にある築40年を超える住宅を、夫婦二人が小さくとも優雅に過ごせるようリノベーションを計画した。
構造計算に基づく耐震補強に加え、トリプルガラスの樹脂サッシやセルロースファイバーを採用することで、良好な住環境を目指した。また、現行の基準に近づけることで補助金を受けることもできた。
周辺環境の良い受け継いだ生家を、明るく開放感のある住みやすい家にして欲しいとのご依頼で計画がスタートしました。
デザイン性を持たせた上で、性能、構造的にも優れたものを目指しました。
建て替えも検討しましたが、現行法規に合わせるにはより狭く小さな住居となるため費用はかかりましたがリフォームで進めることとなりました。
当社にご依頼頂くまで、複数の工務店や設計事務所、HMに相談されていたものの、スムーズに進まず納得の行く提案が無かったようです。
素材や設備の選定を施主任せにされ、素人が選ぶものを基本的に採用する姿勢に困惑されていたようでした。
当社では、ある程度の希望(間取りや収納量、こだわりのポイント)をヒアリングした後、積極的に間取りや意匠について提案しています。その上で施主の好みや希望を共に整理しプランを勧めていくようにしています。
また、施主の選定したものであっても、意匠的・機能的・予算的にそぐわない物は明言するようにしています。
それをご理解頂いた上でも採用したいということであれば採用し、その他を調整するようにしています。
打ち合わせの度にご夫婦共にとても楽しみにされていた事が印象的でした。CGパースを用いて提案させて頂きましたがご期待に添えるよう何度も修正を繰り返し、無駄にクオリティにこだわってしまいました(笑
名古屋モザイクDesign Award2023での受賞を報告した際に、一緒に喜んで頂けたことが最良の思い出です。
竹を編んだ室内建具・ラタンや人工大理石、竹の突板を用いたキッチン等、全てがこの空間の為に設計された唯一の製品です。
夜には調光式のコーブ照明が美しく空間を演出する。LDKを半周する照明は10m以上となり、商業施設で用いられるものを加工して採用した。
天井の高さを変えることでより開放的に感じられるよう工夫している。低い部分の上部は屋根裏収納とエアコンスペースとして活用。
バルコニーから室内を眺める。照明に演出された竹格子(晒竹下地窓)が美しい。
キッチン天板は人工大理石で製作。シンクとシームレスで繋がっている為、日常の手入れも容易。水栓と別にソープディッシュを2台設置。
漆喰の左官壁を切り取って納まっているように見える竹格子の引違い窓。高断熱の樹脂窓との間にはロールスクリーンを設置。巻き上げると見えないよう懐を計画している。また、樹脂窓の框(窓枠)が見えないように引き違い窓の枠や框を計画。この断面形状は予想外に苦労した。
チーク無垢材を木工職人が手作業で六角形に削り成形した。真鍮のブラケットはビスやプレートが見えないよう設計している。
真鍮のブラケットはチークと面一になるよう製作した。真鍮は溶接部の強度を確保することが難しいため、壁内に埋め込んだ鋼材を覆う形で固定している。また、家具等の搬入経路確保の為六角レンチで容易に取り外せるように計画した。
施主希望の雰囲気を取り入れた書斎。木格子の内窓は聴竹居をオマージュ。
重ねると格子模様が変化する遊び心も。
モダンに設計した洗面カウンターと収納家具。人工大理石で製作したカウンターはボウルとシームレスに繋がり壁面の水栓とメンテナンス性に於いて相性が良い。洗面カウンターとチークの引き出しとの間に隙間を設けタオル等の収納スペースに。引き出しは床から100mm上げることで浮遊感を演出した。演色性を考慮して他室と比べて色温度を高くしている。
収納家具の内部。ミラー内部を含め大小様々なものを保管できる大容量の収納スペースを確保した。デッドスペースやクリアランスを最小限としながら意匠性も両立させている。
在宅ワークのスペースとドレスルームを兼ねる部屋を計画。デスクは鏡台としての機能を持たせた。強度を確保するため厚み9mmの鋼材でブラケットを製作し壁内に埋め込んでいる。畳はシルバーの樹脂製。強化フロートガラスと併せてモダンな印象に。
鏡台収納部分。施主の要望でドレスルームとして利用可能な室に。籠もれる感じが落ち着くと好評。狭さが長所となった空間。
廊下に面する開き戸は枠を埋め込んだフルハイトドアをチークで製作した。シンプルにすることで、素材の持つ高級感を最大限に引き出している。レザーを用いたドアノブとの相性も良い。
土間タイルの角は目地を設けずマグサ加工を施しシャープな印象に。右側の2枚連動引き込み戸は開口部を大きく取るための工夫(メラミンで造作)。左側の建具はチークの突板で枠を壁内に埋め込み、壁面のタイルは眠り目地とすることで余計なノイズを消している。廊下奥に「灯り溜まり」を計画することで奥行き感を強調。
既存の形状を活かしながら、京都という土地柄にも馴染むよう和を取り入れたデザインとした。斜めから見ると2階部分が六角形に見えるのも面白い。構造的な強度を確保する為、壁梁を支える下屋根には鉄骨で補強し、混構造としている。