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設計、監理を担当
築48年の団地の一室をリノベーションしました。
ご夫婦と小さなお子さんのための住まいとして設計をしました。
3方向それぞれに視界が開け、緑を間近に感じることができる環境の中にあり、明るく開放的ながら光を捉えて落ち着きのある空間となるよう心掛けました。
コンクリート壁式構造の建物のため壊すことのできない壁が室内に多く配置されています。無秩序で不規則に並ぶコンクリートの壁は一見邪魔な存在です。このコンクリートの壁を縫うように繋げることで見えてくる斜めの線を手掛かりに新しい壁を建てるところから設計をはじめました。
この壁は南と北に配された場を繋ぎ視線を奥へと導きます。もともとは南と北に別々の部屋があるだけでしたが斜めに配置した壁の効果で一体的な空間として感じられるようになります。また同時に場それぞれをゆるやかに仕切ることにもなりお互いの距離をほど良く保つことができます。手を加えることが出来ない既存の窓には障子を嵌め、ベンチや本棚などを設えることで周囲の緑を楽しむことができる新しい居場所をつくり出しました。3つある部屋はゆとりのあるおおらかなつくりとすることで家族によってつくり込まれていくことを想定しています。
それぞれの場が独立しながら、ゆるやかに繋がる関係性をつくり出すことがこれからの家族の暮らしを支え、今後変化していく家族の関係性とも呼応するのではないかと考えました。