2017/04/11更新1like2996viewSUVACO編集部

専門家フィーチャー

端正、だけど、あたたかい。北欧アンティークが似合う家[建築家・青木律典さんの団地リノベ]

SUVACO編集長の松本です。建築家の青木律典さんが手がけた団地リノベーションの内覧会を見てきました。およそ100平米ある公団住宅が、北欧名作家具が似合う空間へと生まれ変わっています。お施主さんのデザインに対する繊細な要望に応えつつ、どこかほっとするような空間に仕上げられていました。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

築33年・約100平米の住戸を「北欧家具の似合う空間にしてほしい」

今回の依頼人であるお施主さんは30代で、3歳と0歳のお子様がいらっしゃるご夫婦。ご主人の両親が近くに住み、昔から馴染みのあったこのエリアで築33年になる公団住宅を購入しました。リノベーションの依頼先を探すにあたり、雑誌『リライフプラス』の事例を見て気になった、デザインライフ設計室の建築家・青木律典さんにお声がけしました。

【ご要望】
団地の一住戸を、北欧アンティーク家具と北欧の照明器具が似合う、スタイリッシュで機能的な空間にしたい。

【profile】
家族構成:夫婦、子供2人(3歳、0歳)
エリア:東京都多摩市
構造規模:RCラーメン構造
延床面積:99.73平米(専有部分)+専用庭
間取り:3LDK→2LDK
新築年月:1984年3月竣工(築後約33年)
設計監理:株式会社デザインライフ設計室|青木律典
施工:株式会社リトラス|清水芳徳
設計期間:6カ月(2016年7月〜2016年12月)
施工期間:3カ月(2017年1月〜2017年3月)
リノベーション前の間取り

リノベーション前の間取り

リノベーション後の間取り

リノベーション後の間取り

打ち合わせにあたり、青木さん自身がリノベーションを手がけた自邸を実際に見ていただいたところ、その雰囲気やデザインセンスが気に入り、青木さんに設計をお願いすることに決まりました。
お施主さんからの要望は「北欧アンティーク家具と北欧の照明器具の似合う空間」。デザインにこだわりのあるご主人が集めた、北欧の名作家具や照明器具が活かせる住まいにしたいというのが大きな要望だったそうです。
ご主人が集めている北欧アンティークの数々

ご主人が集めている北欧アンティークの数々

また、扉の取っ手をなくすなどできるだけすっきりとしたデザインにしたいという要望のほかは、とにかく青木さんの自邸のような雰囲気を希望なさっていたそうです。
玄関の収納扉には取っ手や凹凸が一切なく、押すと開く仕組み

玄関の収納扉には取っ手や凹凸が一切なく、押すと開く仕組み

既存の柱や梁を頼りに、空間を大きく3つにゾーニング

間取りについては、大きなリビングダイニングがほしい、お子様がまだ小さいので寝室は1部屋でOK、たまに奥さまの両親などが来るので客間がほしいという要望があった程度で、基本的には青木さんがはじめに提案したプランをベースに進んでいったそうです。
和室とリビングの2部屋だった空間を1つの大きなリビングダイニングに。水回りは動かせなかったため既存の配置を生かした

和室とリビングの2部屋だった空間を1つの大きなリビングダイニングに。水回りは動かせなかったため既存の配置を生かした

「この住戸は既存の柱が8本あり、それらをつなぐ梁によって、大きく3つの場に分けることができました。3つの場にそれぞれ、くつろぐ場所、活動する場所、眠る場所という役割を与え、そのことが視覚的にも体感的にもシンプルに感じられるよう計画しました」(青木さん)
初回提案時の模型。細かな素材などは変わったが、間取りについてはほぼこの時のまま

初回提案時の模型。細かな素材などは変わったが、間取りについてはほぼこの時のまま

広々としたリビングダイニングは、オーク材の床と壁のアクセントカラーとのコントラストが、すっきりとしながらもどこかほっとさせる雰囲気を醸し出しています。アクセントカラーの壁に使っているのはポーターズペイント。目の粗い石英が混ざっている素材のため、見る角度によって豊かな表情を醸し出します。床材はオスモフローリングの厚さ21mmのオーク材です。LL-45以上の遮音性能は下地材で満たしています。
キッチンとリビングの間にステンレスのカウンターをしつらえています。ここでコーヒーを淹れるのだとか。iPhoneが設置できるようにもなっています

キッチンとリビングの間にステンレスのカウンターをしつらえています。ここでコーヒーを淹れるのだとか。iPhoneが設置できるようにもなっています

全般的にはご主人のほうがデザインに対するこだわりを持っていたそうですが、奥さんがこだわったのはキッチン。ナチュラルな木のテイストがご希望だということで、扉の面材にホワイトアッシュをつかいぬくもり感をプラス。天板はリビングへつながるカウンターとの一体感を出すため、ステンレスにしました。また、パントリーやL字の棚を作ることで十分な収納量を確保しました。
キッチンは青木さんによる造作。木とステンレスのコンビネーションが美しい

キッチンは青木さんによる造作。木とステンレスのコンビネーションが美しい

L字型の収納棚は使い勝手も良さそう

L字型の収納棚は使い勝手も良さそう

水回りゾーンは上階との関係上、天井の一部が下がってしまうのですが、むしろそれを活かし一段下げた高さで揃えることで、キッチンエリアのおこもり感やリビングに出た時の開放感を演出することに成功しています。
水回りエリアの天井

水回りエリアの天井

和室には縁のない畳を取り入れた。障子の脇から漏れる光が神秘的な印象を生み出す

和室には縁のない畳を取り入れた。障子の脇から漏れる光が神秘的な印象を生み出す

寝室にあるクローゼットの洋服掛けは、ステンレスは嫌という施主の要望を受け、青木さんが木を使って造作している

寝室にあるクローゼットの洋服掛けは、ステンレスは嫌という施主の要望を受け、青木さんが木を使って造作している

洗面台にも木を取り入れ、あたたかな雰囲気に

洗面台にも木を取り入れ、あたたかな雰囲気に

ストイックさと、ぬくもりとが共存する住まい

隅々まで配慮された空間からは、お施主さんのデザインに対するストイックな思いが伝わってきて、まさに「端正な住まい」とでも呼ぶべき空間だと感じました。

こうした空間は、ともすると住みづらそうな冷たい印象をもたらしがちなのですが、まったくそんなことはなく、あたたかな肌触りにあふれた、ほっとする住まいとして完成されているのは建築家・青木さんのなせる技だと思いました。
対応業務 注文住宅、リノベーション (戸建、マンション)
所在地 東京都町田市
対応エリア 東京都 / 神奈川県 / 埼玉県 / 千葉県
目安の金額

30坪 新築一戸建て2,550〜3,450万円

60平米 フルリノベ1,140〜1,500万円

お施主さんが入居されて、ここに北欧インテリアが配置されるのが今から楽しみです。名作アンティークが、あたかもはじめからそこにあったかのようにしっくりと調和した住まいになっていることでしょう。
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