ありとあらゆるところで違いが出てきますが、例えば、設計を進める中で、間取り優先型と構造優先型の2タイプに分かれるように思います。デザインだけを優先する建築家もいますが、それは少数だと思います。
間取り優先型の人は、お客様の要望を拾っていくうちに、柱を入れるべきところに入れないなど不合理な構造にさせてしまうことがあります。構造優先型の人は、決めた空間の中にお客様の要望を無理やり詰め込む傾向があったりします。一般的にはベテランになるほど、間取りと構造のバランスがとれてくるように思われます。また、間取りと構造のバランスをとりやすいという観点から、得意な構造方式を選びがちだったりします。
その構造というのは、建築は木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造(以下RC造)の3つの方式に分かれます。住宅のみを設計している建築家は木造が圧倒的に多く、木の扱いに精通する一方、RC造については不得意だったりします。その逆にマンションや業務施設などが多い建築家はRC造や鉄骨造が多く、木造には精通していなかったりすることがあります。依頼をする時、その建築家はどういった構造方式が多いかHP等で確認したほうがよいでしょう。
どんな条件であってもデザインというのは、その建築家の個性が出てくるものです。今までやってきた作風をきちんと確認したうえで、依頼したほうが賢明です。また、建築家の方も、きちんと見てくれていることが判れば、設計もしやすくクオリティの高い住宅をつくることにつながっていきます。
それぞれに「違う」ということが建築家に依頼するメリットとお考えください。
建物に関して、生活に関して、機能性に関して、ひとりひとり考えや取り組み方が違います。
また事例ををご覧になっていただくと得意な分野、テイストというものが感じられると思います。
設計料、設計を進めるペースなども違います。
最初にお会いしていろいろお話をするのはいわばお見合いのようなもの。
自分と相性の良い、価値観の合う建築家を探して、自分だけのの住まいを作り上げていくのです。
逆に共通する点をあげるとすれば、建築家のつくる家はオーダーメイド。
クライアントのため常にゼロからつくりあげていくということでしょうか。
建築家の考え方は、千差万別です。
住い方・デザイン・住環境・素材・構造等、建築家は独自の考え方を持っていると思います。 それが建築家の個性になりますので、建築家の話しを直に聞き自分の考え方と共感出来る 建築家と出会うことが、大切だと思います。
プランや素材、環境性能、設計するものに違いが出てくるのは当然だと思いますが、コミュニケーションの取り方、工事費の配分の考え方など、プロセスのデザインにおいても、建築家によって大きく異なってくると思います。トータルで依頼する建築家を判断するのがよいのではないでしょうか。