2015/05/18更新1like17398view

著者:SUVACO編集部

もう単なる装飾資材なんて呼ばせない!格子やルーバーの使い方を解説

数ある建築パーツがあるなか、格子やルーバーと呼ばれるものにスポットを当ててみたいと思います。
格子やルーバーは、簡単に言えば装飾材の一種です。間仕切りの仲間とも言える格子やルーバーは、壁がその代用を果たしてくれるものだとも言えるでしょう。それでも近年、格子やルーバーは代用の効かない唯一無二の存在になりつつあります。例えば目隠しの役目の外装ルーバーは、カーテンがその代用をつとめてくれそうですが、カーテンでは果たしきれない役目を持つことが知られつつあります。格子やルーバーについて、もう少し詳しく事例を当たってみることにしました。

木組み(格子、ラティス)を間仕切りに見立てたものをヨーロッパでは「シノワズリ」と呼ぶそうです。寝室群(主寝室と将来の子ども室)とLDを分断するため、ここ日本では「間仕切り格子」でもある「シノワズリ」を効果的に使っているのがわかります。
ここは「シノワズリ」ではなく、日本の格子建具が使われています。子ども室との境目にもこの建具を使います。
木のルーバーは、冬至における太陽の南中高度で角度を決め、夏至の南中高度時に一番遮るようにルーバー間隔を決定。
そこにプリズムを載せているので、ルーバーで遮られるはずの光は分光し、いろんな角度で室内に入り込んでいます。
単純な立体の両側に外構によるルーバーの囲いを設け、外部からの視線をある程度制御することでカーテンの必要ない居住空間を確保し、実空間以上に広さを体感できる1階と、小屋裏の広い体積と天窓から差し込む光によるプライバシーの保たれた2階で構成された、試験的住宅です。
換気空調のために各部屋の壁はすべて横格子を採用しました。
木の横格子は、壁に貼り付け前に雨風にさらし風合いを出しています。ウォークインクローゼットの壁もルーバー仕上げで換気と通気がうれしい。
ここの家は玄関収納のほか、和室に向かう戸も格子が使われています。特に玄関収納部分は施工範囲が大きく、費用も張るのではないかと思います。
小堺文彦「和楽3層住宅」
こちらの建具は木の色目を変えています。框部分には引き出し収納も見えますね。
小堺文彦「和楽3層住宅」
現場はRC造の建物ですが、内装には至るところに木質素材が使われています。特に地階の副室は扉、カウンターなど木が多く露出しており、基盤のコンクリートとよく似合っています。
外観に目をやると、木質製目隠しルーバーが住宅のプライバシーを守っているのがわかります。杉並にある住宅密集地ですから、その効果は絶大のようです。
屋根付きのウッドデッキテラス。注意してみると、上空も強化ガラスが掛かっており雨雪を凌げます。洗濯物を干すのに最適でしょう。ここにも目隠しルーバーが使われています。
屋根付きのウッドデッキテラスの光が居室に抜ける様子がわかります。また吹き抜けを通じて入ってくる光も混ざり、日中の明るさが確保されています。それにしても目隠しルーバーのおかげでプライバシーは完全に守られます。
和室の格子建具(三枚引き戸)が白く光って浮きあがります。夜間、ホールの明かりを落とすとそのように見えるのです。
必要最小限の空間として、収納スペース・バススペース・暮らすスペース、この三つのスペースで構成される住まい。
2x4材とディアウォールを利用したルーバーで、ワンルーム空間をゆるやかに間仕切ります。
リノベエステイト「2✕4ルーバーの家」
白を基調にシンプルでありながら、使いやすいプランと風の流れを意識した天窓、地窓などを取り入れた住まい。
黒のルーバーの中は2階の書斎コーナー。階段の向こうはキッチンとなっています。
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