2022/01/13更新1like6661view

著者:Yuko Maeda

部屋の印象も心地よさもUP!「室内ドア」にこだわる。

この記事を書いた人

Yuko Maedaさん

ライター&コピーライター。2児とうさぎ1羽の母。
広告会社に勤務し、ハウスメーカーや住宅設備メーカーを担当後、現在はフリーランスで活動中。自宅のリフォームや家事・育児の経験も生かして、住宅関係の記事を執筆しています。

あなたの家の中に、ドアはいくつありますか?
今回は毎日何度も行き来ししているのに、あまり意識していないことも多い「室内ドア」に注目してみました。室内ドアは、部屋の出入り口に取り付け、空間を仕切るという機能を担っていますが、部屋のデザイン的に見てもとても大きな存在感を持っています。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

室内ドアって?

室内ドアとは、室内の出入り口に設置する扉です。廊下やリビング、寝室、洗面所、トイレなどの空間を仕切るもので、用途や大きさによって様々な種類があります。

室内ドアの役割

室内ドアには、部屋で過ごす人のプライベートを守り、リラックスして過ごせる空間をつくり出す役割があります。他にも、断熱性や気密性を向上させてくれたり、部屋からの音漏れを防いだり、バリアフリー視点で機能性を高めてくれる役割も持っています。室内ドアを選ぶときは、色やデザインも大切ですが、設置する場所で求められる役割に合うものを選ぶようにしましょう。
アネストワン「Aloha」

室内ドアの開閉方法

室内ドアは開け閉めの仕方によって、大きく3つのタイプがあります。

開き戸

開き戸は洋室によく用いられるドアです。開き戸の中でも、1枚戸の「片開き戸」、2枚戸の「両開き戸」、大小のサイズが異なる戸が2枚ある「親子扉」があります。開き戸は開閉するためのスペースが必要となるので、生活動線や使い勝手によって、サイズや幅はもちろん、内開きか外開きかを検討することが必要です。

引き戸

引き戸は、レールや溝の上をスライドさせて開け閉めするドアで、最近は上から吊るすタイプも増えています。片側に引く「片引き戸」、左右両側に引く「引き分け戸」、戸を入れる戸袋がつくられた「引き込み戸」、ふすまのように複数の戸を組み合わせた「引き違い戸」があります。開閉にスペースがいらず、車イスなどにも対応でき、見た目もすっきりと仕上がります。利点が多く人気の高い引き戸ですが、気密性の点では開き戸に劣るため、室内の音が漏れやすいことに注意が必要です。

折れ戸

折れ戸は、戸を折りたたんで開けるドアです。開閉のためのスペースが少なくて済むので、バスルームやクローゼットの扉などによく使われています。また、じゃばら式に開閉する折れ戸もあり、LDKなどの広い空間の仕切りに用いられることも多いです。

室内ドアのデザイン

室内ドアといっても、素材を活かしたシンプルなデザインから、採光窓やハンドルなど細部にこだわったデザインなど、様々なタイプがあります。

テイスト&カラー

室内ドアのテイストは、床か壁と合わせるのが一般的です。フローリングに木質感のある室内ドアといった組み合わせは、オーソドックスながらもぬくもりがあって落ち着いた雰囲気を演出してくれます。また、部屋全体をすっきり見せたいときや広く見せたいときには、室内ドアを壁の色味に合わせるという選択肢も。極力、室内ドアの存在感をなくし、壁と一体化させることで開放感を演出することができます。
石躍健志「Terrace2567」

素材

「天然木」…あたたかみのあるナチュラルな雰囲気がおしゃれです。やや経年劣化しやすい特徴もありますが、変化する風合いを楽しむこともできますし、好きな色に塗り替えるなどDIYを楽しむこともできます。

「合成樹脂(プラスチック)」…パッと見は木製に見えても、合板などの下地に樹脂シートで仕上げている室内ドアも多くあります。木質系以外に様々なカラーを選ぶこともできますし、合成樹脂はキズや汚れに強く、水拭きもできるのでお手入れも簡単です。

「ガラス」…ドア全体をガラスにしたタイプから、半面や1部分にガラスをはめ込んだタイプまであります。ガラスの面が大きいほど、光を多く取り込むことができ、明るさと開放感を感じられます。多くの場合、ガラスは磨りガラスになっていますので、プライバシーを守ることもでき、安心です。

「アクリル板」…最近は、ガラスと同様に透明度の高いアクリル板を使った引き戸タイプの室内ドアも増えています。アクリルはガラスよりも軽くて割れにくく、加工もしやすいため、DIYで取り付ける方も少なくないようです。

高さ

図面やイメージだけでは見落としがちなのが、室内ドアの高さです。ドアの高さは部屋の印象を大きく左右します。最近は約2mくらいの高さの室内ドアが主流だと思われますが、垂れ壁をつくらず、天井までの高さがある室内ドアにすると、すっきりと洗練された印象が生まれ、室内をより広く感じさせてくれます。
一級建築士事務所 スタジオロク「花園のイエ renov.」

採光部・通気口

室内ドアには、例えば木とガラスをオシャレに組み合わせ、戸全体に光を取り入れる採光部があしらわれたようなタイプから、トイレや洗面所向きの採光部が小さいタイプまでいろいろあります。通気口については、24時間換気に対応するアンダーカットやガラリと呼ばれる空気の通り道を確保する方法があります。

ハンドル・ドアノブ

ハンドルやドアノブは、室内ドアのデザインに大きく影響するパーツです。さりげなくオシャレなものや個性が際立つものなど様々ありますので、部屋のインテリアとの相性も意識し、好みに合わせて選びましょう。開き戸の場合には、丸ノブとハンドルがありますが、基本的にはハンドルの方が操作しやすいものが多いです。また、引き戸の場合もいろいろなタイプの引き手やハンドルがありますので、つかみやすさに配慮してコーディネートしてみましょう。

リフォームで気をつけたいこと

室内ドアを交換する際は、
・ドアのみ交換
・ドア枠とドアを交換
・ドアの開き方から変える
というケースが考えられます。ドア枠を交換する場合や開き方から変えるときは、周囲の壁紙を張り替える必要が出てくる場合も考えられます。その分、費用も高くなってきますので、事前にしっかりと確認するようにしましょう。

施工業者選び

室内ドアは、使い勝手の良さが重要ですから、アフターケアのことも考えて、施工実績のある地元の業者に依頼できると安心です。現地調査をしっかりと行ってくれるかも確認し、複数の施工業者から見積もりを取り、比較して選ぶようにしましょう。

DIYのときは

最近は室内ドアをDIYでリフォームする方も増えています。ハンドルやドアノブを変えるだけでも違った雰囲気を味わえますし、市販でお気に入りのドアを見つけ、自分で工具を使って付け替える本格的な施工もできます。他の建具との調和を考えて選び、寸法を正しく測ってから購入するように注意しましょう。

実例を見てみよう!

ここからは実例とともに、様々な機能やデザインにこだわりを感じられる室内ドアを見ていきましょう。

ぬくもりを感じるドア

洗面室に続く玄関へ、リビングの光を取り込む室内ドア。あたたかみのある木と採光ガラスが素敵です。

ガラスの黒縁ドア

ガラスを使って圧迫感をなくした室内ドア。黒が空間を引き締めています。

ブルーのリビングドア

ブルーのドアがリビングのアクセントに。 落ち着いた空間に元気な雰囲気をプラスしてくれます。
黒川 英之「堺市K邸マンションリノベーション」

グリーンの室内ドア

シンプルでかっこいい部屋にグリーンでぬくもりと可愛らしさを。 ドアが空間の印象を変えています。

ガラスの引き戸

開閉仕切りとしての役割を持たせたガラスの引き戸。開けると一つの広い空間にもなります。

おしゃれな引き違い戸

リビングとベッドゾーンを仕切る引き違い戸。デザイン的にも部屋にマッチしています。

バリアフリーのドア

バリアフリーを意識した引き違い戸。レールなどの段差がなく、開閉も少しの力でできるので、お年寄りが過ごす部屋や将来的な介護を考えた部屋にも向いています。

ペットの出入り口付きドア

ヨーロピアンな雰囲気のグリーンが印象的。左下には、さりげなくペットドアが付いています。

ノブにこだわったドア

美しいガラスのノブがついた開き戸。アンティークな鍵付きのデザインが部屋の雰囲気と合っています。
室内ドアは、自分たちで選んだのではなく、設置してあったものを何となく使っているというご家庭も多いのではないかと思います。でも本来、室内ドアには様々なバリエーションがあり、機能的にもデザイン的にも選ぶ楽しさが広がっています。

実際にショールームや完成見学会へ足を運び、ぜひ実物を見てみてください。室内ドアを見る目がきっと変わるはずです。

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