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栃木県宇都宮市で「中古戸建住宅購入+リフォーム」(中古戸建住宅購入+リノベーション)という選択をしたHさんのプロジェクト。
Hさんは、借家としてこの家に住んでいた時、他の土地を買って新築しようと考え、県内外の様々な住宅展示場やオープンハウスを見て廻ったようです。しかし、「どの住宅もピンと来るものが無く、いくら探しても気に入った土地も見つからないのは、今住んでいるこの家と土地が、私たちにとって最適なのでは?」と思い始めて、やっと「今住んでいる築20年の借家を買ってリフォームする」という結論に到りました。
リビングはお気に入りのカフェのように、時の経過とともに味の出る素材を使いたい。シンプルに仕上げて、自分で棚を造ったりして、自分達の「家作り」を楽しみたいという希望でした。古くて味わい深いものが好きだということにも共感し、新築同様を目指すものでなく、時を経た物の価値を再認識し、それを生かして住まい手にとっての価値を上げることを目指しました。天井裏に隠れていた、味のある「曲がり梁」は汚れを落としてペイントして使っています。リビングの壁は杉板を縦貼りして、施主のHさんが白い水性塗料で仕上げました。
間取りは元々、「田の字プラン」に客間が付いた廊下のない使いやすいプラン。そのうち2つを繋げて、広く開放的な勾配天井のリビングを作り、他の部屋の間取りは変更せず、内装の質を高めるリフォームをしました。 耐震改修し、断熱材を入れなおし、サッシュはペアガラスに交換。屋根瓦は漆喰補修。外部塗装はDIY。
キッチンは内装に合わせてオーダーキッチンになりました。オーダーキッチンになったもう1つの理由は、天板の奥行きを60cmというサイズにしたかったこと。一般的な既製キッチンの奥行きは65cm。既製キッチンを置くと、今まで物を置いて使っていた出窓が遠くなり、使えなくなってしまいます。出窓部分に物を置きたいという理由で、天板奥行60cmが決まりました。5cmの差が大きいのです。クライアントが切り抜きしていた雑誌のキッチンは、空間に馴染んで使い込まれたようなものばかりでしたから、その場所に前からあったような、使いやすいキッチンを目指しました。 チェッカーガラスと建具の雰囲気もあって、何故か懐かしい感じのするキッチンになりました