2019/01/09更新1like1757view

著者:佐藤ゆうか

土地探しで意外と見落としがち!新生活で後悔しない良い土地探し7つのヒント

この記事を書いた人

佐藤ゆうかさん

2級建築士。
工業高校卒業後、中小規模の建設会社に勤務。
木造住宅を中心に新築やリフォームの設計に携る。
現在は3児の育児を中心に在宅ワークに励み、いつか現役復帰を夢見ながら建設業界にしがみつく日々。

理想の注文住宅の夢を叶えるためには、家を建てるための土地探しがとても重要だということは、皆さんご存知だと思います。建築基準法や自治体の条例による制限は、住まいの高さや用途、形状や広さなどに影響しますが、実際に土地探しの時にチェックしておきたい部分は、建築基準法以外の部分が多いですよね。

この記事では、住んでみて「こんなはずではなかった……」と後悔しないための土地探しのヒントと、プロでも見落としがちな土地探しの際にチェックしたいことをお伝えします。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

土地探しで後悔しないための7つのポイントとは?

家を建てると、その場所には長く住むことになります。良い部分しかない土地があれば問題ありませんが、多くの土地には悪い部分も存在すると思います。

土地の良い部分、悪い部分を判断するのは人それぞれですが、大切なのは、悪いと感じる部分も理解した上で購入することです。理解をすることで、住み始めてからの後悔や残念な気持ちを軽減させることができるためです。

新生活で後悔しないために、これから紹介する7つのポイントに注目して土地探しをしましょう。
(1)お隣との間隔
お隣との関係性というのは、住み始めは意外とストレスになります。特に距離が近い場合、目線や生活音が気になるものです。

できる限り距離を離す計画ができるといいですが、難しい場合も多いため、最低限窓の位置が重ならないように計画しましょう。開かずの窓ほどもったいないものはありません。
(2)保育園や幼稚園、小中学校の場所
子育て世代の場合は、子どもの通うことになる保育園や幼稚園、小中学校の場所は毎日の生活に大きく影響してきます。日々の送り迎えに不便を感じない距離を確認できるといいですね。

スクールバスが出ている場合は、バス停の位置も確認しておきましょう。

(3)砂埃の害
近所に畑や学校や公園がある場合、砂埃の害を考慮する必要があります。日常的に洗濯物が外に干せない場合があるため、室内に洗濯スペースを確保する必要があるかもしれません。

サッシや外壁に砂埃が付着することも考慮して、色決めや清掃計画もできるといいですね。
(4)自然
近隣に自然が多い土地というのは、素敵な印象ですが、人によってはとても住みづらい土地になることもあります。

自然が多いと、虫や動物と生活を共にすることになります。特に虫については、高気密な新築であってもなぜか家に入ってきます。

また、外回りを日常的に点検しないと、虫や動物に巣を作られたり、対策をしないと落ち葉で樋が詰まったりすることもあります。虫や動物や外回りのお掃除や点検を楽しめる方には最高の環境ですが、苦手な方はとてもストレスになりますので、避けた方が無難です。
(5)ゴミ収集場の場所
家庭ゴミを決められた収集場所に持っていく必要がある自治体の場合、収集場所は遠すぎても近すぎても後悔のタネになります。

近すぎる場合、ゴミの臭いや、美観の問題、獣害、不衛生が気になり、遠すぎても日々のゴミ捨てが大変です。我が家では、ゴミ捨て場まで徒歩5分の急坂を登る必要があるため、ゴミ捨てが大変で、車で行くこともあります。

ゴミ捨て場の場所は、毎日のことなので、確認しておきましょう。

(6)騒音
大きい道路や、基地、線路、繁華街、幼稚園や学校のなど、日常的な騒音が予想される土地は、あらかじめ2重サッシ等で防音対策をしたいですね。

また、騒音の多い場所は振動も多いので、慣れるまで不快に感じるかもしれません。ただし騒音や振動については、意外と住んでみると慣れてしまうという方も多いです。寂しがり屋な方や、怖がりの方は、あえて音の多い土地を選ばれることもありますので、家族や自身の性格と合わせて判断できるといいですね。
(7)日当たりや不快な光
普段家にいることが多い方は、日当たりについては晴れの日に一日中見学することをおすすめします。一日のうち、どのくらいの範囲にどのくらいの時間影ができるのかを把握しておくと、実際の間取りのイメージがわきやすくなります。

近隣にグラウンドや夜間営業している店や大きい道路がある場合、夜間に不快に感じる光が入ってくることがあります。それらの不快な光や、あるいは低い角度で不快に感じる方の多い朝日や西日についても、植栽計画や窓の位置で軽減させることができます。日当たりの状況については、設計担当者と共有した上で間取りを検討したいですね。

後悔しないためには、要望を固めておくことが一番大切

先ほど紹介した7つの項目を確認する前の大前提として大切なのは、その土地が自分たちの要望を満たすことができるか?ということです。

ガーデニングが趣味の方の場合、ガーデニングをするスペースがなくては、趣味を楽しむことができません。車が3台ある場合、3台分の駐車スペースが確保できなくては、車を手放すか、毎月駐車場代が掛かってしまうことになります。

庭でバーベキューをする夢がある方は、お隣と適切な距離を保った上でバーベキューをするスペースを確保する必要がありますし、平屋を建てたい場合は、十分な広さと日当たりを確保できる土地である必要があります。

不思議なもので、人は、たくさんの土地を見るうちに当初の要望や理想を見失ってしまうことがあります。家族の共通認識として、ぶれることのない要望や理想については固めた上で土地探しをすることが大切です。
土地探しで後悔しないためのヒントをお伝えしました。悪いと感じる部分が多い土地であっても、計画次第で、良い部分を最大限にし、悪い部分を防ぐことは可能です。信頼できる設計士と、その土地の良い部分も悪い部分も納得できる家づくりができるといいですね。
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