家づくりの学び舎

2019/08/20更新0like656viewWriternista

土地・物件選びで欠かせない「用途地域・建ぺい率・容積率」

家を建てるために土地を探す際に、駅、スーパー、学校、病院などの距離について調べる方も多いと思います。しかし、「せっかくベストな条件の土地を見つけて購入したのに、家を建てたあとで周辺の環境が大きく変わってしまった……」という話を耳にすることも。

「土地の将来までは分からない」と思うかもしれませんが、実は購入時の環境をキープできる土地か、環境が激変する可能性のある土地かは、事前にある程度予測することが可能です。その手がかりとなるのが「用途地域・建ぺい率・容積率」。今回はこの3つをチェックする際の重要ポイントをお伝えします。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

住環境が変わる原因は?

まずは購入後、住環境が変わってしまった具体的なケースからご紹介しましょう。

■日当たりが悪くなった
環境が変わってしまったケースとしてよく挙げられるのが日照に関する事案。
周辺に高層住宅や商業施設が建ったことで日当たりが悪くなり、昼間でも家の中が暗いため電気代がかさんでしまうことも。

太陽光発電システムを使用していた場合、発電量が減るので採算が狂ってしまいます。

■隣にコンビニエンスストアができた
近くにコンビニがあることを便利に思う方も多いかもしれません。
しかし、便利さと同時に発生しがちなのが騒音問題。24時間営業のコンビニの場合、深夜まで人の話し声やエンジン音に悩まされる可能性もありますし、いろいろな人が出入りすることによる治安の悪化も心配です。

■眺望が悪くなった
眺望の良さが気に入って買ったのに、すぐ近くにマンションが建ったことで見晴らしが悪くなってしまうこともあります。眺望の悪化のみならず、「新たに建ったマンションと目線がほぼ同じでカーテンを開けたら家の中が見えてしまう!」なんてことも……。

家の隣に何ができるの? 予測するためにはここをチェック!

では先ほど紹介したような事態を避けるためには、何をチェックすれば良いのでしょうか。

隣接地に何が建つのかを予測するには「用途地域」「建ぺい率」「容積率」の調査が有効!この3つをしっかりと調べて、総合的に判断しましょう。

■用途地域
最初の手掛かりとするのは「用途地域」です。住宅を建てられる大半のエリアが「市街化区域」に属します。市街化区域は、建物をどんどん増やそうとするエリアで、必ず用途地域が定められています。用途地域は、街づくりにおいて「工業エリア」「商業エリア」「住宅エリア」などゾーニングするためのもので、12種あります。それぞれに建ててよい建物、建ててはいけない建物があります。

たとえば、第一種低層住居専用地域には、何百坪もある大きな工場は建てられませんし、居住用の住宅でもタワーマンションは建築不可能です。いっぽうで、商業地域は店舗、事務所などの業務利便の増進を図る地域のため、デパートやタワーマンションなど、高い建物が隣に建つ可能性があります。このことから、第一種低層住居専用地域で1日中日が当たらずに真っ暗になるような障害物が建つ可能性は商業地域に比べ少ないでしょう。

また、購入するしようとする土地が2つの用途地域の境に位置するのであれば、自分の土地の用途地域に加え、隣の用途地域の特性も調べておかないと、「自分のところは第二種住居地域だが、隣が商業地域なのでタワーマンションが建ち、日が当たらなくなってしまった」など環境が激変する土地の可能性が高くなります。

■建ぺい率・容積率
隣に何が建つかを予想する場合、建ぺい率、容積率を調べることで、隣に建つかもしれない建物は何かをさらに詳しく知ることができます。建ぺい率、容積率を調べます。「建ぺい率」は、敷地面積に対する建築面積の割合のこと。「容積率」は、敷地に対して、どれだけの延床面積の建物が建てられるかを示すものです。

たとえば第一種住居地域にある建ぺい率60%、容積率200%の土地なら、

・建ぺい率
100平方メートル×60%=60平方メートル

・容積率
100平方メートル×200%=200平方メートル

50平方メートルの敷地面積ならば4階建てのマンションが建てられます。ただし、「10メートル以上の建物は建てられない」「隣の敷地との境界線から一定の距離を設けないと家を建てられない」などの制限や、緩和要件が用途地域ごとにあります。複雑なので、不動産会社や役所などに行き、建ぺい率、容積率が何%なのかを確認すべきです。

用途地域の種類

■用途地域の種類
用途地域は、地域における住居の環境の保護または業務の利便性を図るために定められています。13の種類があり、大きく「住居系」「商業系」「工業系」の3つに分類できます。ざっと頭に入れておくと住宅選びの際に役立ちます。

【住居系用途地域】
・第一種低層住居専用地域
低層住宅のための地域。小規模なお店や事務所を兼ねた住宅、小中学校が建てられるエリアです。

・第二種低層住居専用地域
第一種低層住居専用地域と同じような条件の住宅が建っているエリアです。加えて150平方メートルまでの広さの店舗などが建てられます。

・第一種中高層住居専用地域
中高層住宅が建てられる地域です。病院や大学、500平方メートルまでの店舗などが建てられます。

・第二種中高層住居専用地域
第一種中高層住居専用地域と同じような条件の住宅が建っているエリアですが、1,500平方メートルまでの一定のお店や事務などの施設も建てられます。

・第一種住居地域
住宅の環境を守るエリアですが、3,000平方メートルまでの店舗、事務所、ホテルなども建てられます。

・第二種住居地域
第一種住居地域と同じような条件の住宅が建てられ、加えて、3,000平方メートル以上ある店舗も建てられます。

・準住居地域
道路の沿道において、自動車関連施設などの立地と、これと調和した住居の環境を保護するためのエリアです。

・田園住居地域
農業と調和した低層住宅の環境も守るための地域です。農産物直売所がこのエリアに作ることができます。

【商業系用途地域】
・近隣商業地域
日用品などの買い物をするための地域。住宅だけでなく小さな工場も建てることができます。

・商業地域
銀行や映画館、デパートなどが集まる地域ですが、住宅や小さな工場も建設することできます。

【工業系用途地域】
・準工業地域
危険性が大きかったり、環境悪化が大きかったりする工場以外ならほとんど建てられる、工場や軽工業のエリアです。

・工業地域
工場ならどんなものも建てられるエリアです。学校、ホテル、病院などは建築不可となります。

・工業専用地域
工場ならどんなものも建てられるエリアです。学校、ホテル、病院に加え、住宅、店舗、も建てられません。

このように用途地域ごとに建築できる建物の用途、容積率、建ぺい率などのルールが定められています。

用途地域・建ぺい率・容積率から周辺環境の変化を読み解こう

家を建てるために土地選びをする際は、「用途地域」「建ぺい率」「容積率」を調べることで、ある程度の環境変化によるリスクが予想できます。

周辺に広い空き地があったときは、何が建てられるかを周辺住民などからヒアリングを行い、分からなかった場合は、「用途地域」「建ぺい率」「容積率」を調べ、専門家と一緒に周辺にどんな建物が建てられるかを予想しましょう。
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