2023/10/22更新1like1683view

著者:岩間光佐子

暮らしの快適さを左右する!「コンセント・スイッチ」プランの注意点まとめ

この記事を書いた人

岩間光佐子さん

ハウスメーカーでのインテリア設計を経て、住宅情報誌編集部に。編集長として、リフォーム誌などの創刊に携わった後、フリーエディター&ライターとして独立。住宅設備機器を中心として、家づくり情報を発信中。二級建築士、インテリアコーディネーター

家づくりの失敗の中でも多く聞くのがコンセントやスイッチに関すること。設置する場所や数などは、日々の使い勝手の良し悪しを大きく左右するものです。ここでは、コンセントやスイッチのプランニングの注意点をまとめました。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

使い勝手や暮らしの快適さを左右するコンセント・スイッチ

新築やリフォームでは、間取りやインテリアプランはもちろん、コンセントやスイッチなどの配線計画も快適さを左右する重要なポイント。
家づくりの失敗談の中にも、
「コンセントの数が足りない」
「コンセントやスイッチが家具に隠れてしまい使いづらい」
などといった話は多く聞きます。

間取りや生活スタイルに合わせた位置に設けていなかったり、必要数を確保していなかったり。また、家具のレイアウトを事前に決めていなかったために、使いにくくなってしまったというケースが多いようです。

コンセントやスイッチは、小さな機器ですが、毎日家族みんなが使用するもの。使い勝手を十分に検討して、配線計画を進めることが大切でしょう。

早めに検討することが重要

一般的に配線計画は、おおよそ間取りが決まった頃に検討する必要があります。実際の家づくりの中では、設計担当者の提案する、電気配線図(照明やコンセント、スイッチの位置や機能などを示す図面)をもとに確認しつつ、相談していくことになるでしょう。

配線工事は、新築であれば上棟後、比較的早い時期の工程になります。追加変更は工事の遅れや予算オーバーにもつながるので、早めに決定することが重要です。

コンセントプランの注意点

使用する家電をリストアップ

コンセントプランのポイントは、まず、電源が必要な家電や機器を使用する部屋、空間ごとにリストアップすること。季節によっても使用する機器が変わる場合もあるので、常時使用するもの、季節で使用するものと分けて考えてもいいでしょう。

例えば、リビングの場合は、テレビや電話、パソコンや照明スタンドなど。掃除機、エアコン用なども必要になるでしょうし、加湿器、扇風機、ヒーターなどもあるかもしれません。最近では、充電が必要な機器も増えているので、どこで何をどう使うのか、洗い出すようにしましょう。

扉の開閉や家具のレイアウトを考慮

通常、コンセントは部屋のコーナーに設けられていますが、家具やベッドなどで隠れてしまうことも。また、室内扉の開閉によっては、使いづらくなってしまうケースもみられます。扉の開閉方法、開き戸や引き戸か、どちらに開くのか、などを確認した上で配置を。特に、ベッドや机など大きな家具は図面に記入して、使い勝手のいい場所に設置することが大切です。

使い方に適した高さに

一般的にコンセントを設置する高さは、床面から25~40センチ程度。家族に高齢の方がいらっしゃるのであれば、かがまずに済むように少し高めに設置しても。机やカウンター、ベットサイドなどで使用する場合は、それぞれの高さに合わせて設置するようにしましょう。

適した機能を持つタイプを選ぶ

コンセントにもさまざまな機能を持つタイプがあります。子供のいたずらを防ぐことができる扉の付いたタイプ、足にコードが引っかかってもプラグが外れるもの、エクステリアに適する防水機能付きなど、設置する場所、家族構成に適したタイプを選ぶことも重要です。

テレビやインターネット配線、充電なども忘れずに

テレビやインターネットなどは、使用する機器によって必要なコンセントが変わってくる場合もあるので、十分に検討を。家族構成 やライフスタイルによっては、マルチメディアコンセント、スマートフォンなどの充電にも使いやすいUSBコンセントなどもあるので、使用方法に合わせて選ぶようにしましょう。

スイッチプランの注意点

動線を考慮して位置を決める

照明器具や換気扇などのスイッチの位置をチェックする際には、図面上を歩くようにして検討することが大切です。家族ごとの生活動線を書き込んでみるのもいいでしょう。

例えば、照明の場合、
「玄関ホールのスイッチは外出時も帰宅時も操作しやすいか」
「居室のスイッチは扉を開けてすぐに操作できるか」
といった無駄な動きをせずに操作できる場所に配することが基本です。

使い勝手や家族構成に合わせた高さに

配置する高さは、一般的に、床面から110~120センチ程度に設置するケースが多くみられます。テーブルやカウンターなど椅子に座って操作する場合は、作業を考慮して使いやすい高さに。また、寝室のベッドから操作する場合は、寝ている姿勢でも使いやすい位置に設けるようにしましょう。

夜間の使用にも配慮

スイッチは、夜間に使用するケースが多いもの。暗い中でも、トイレや階段を安全に使用できるような位置に設置を。暗闇でもスイッチの位置が分かるタイプ(ほたるスイッチ)にしておくといいでしょう。

適した機能を持つスイッチを選ぶ

スイッチには、さまざまな機能を持つタイプがみられます。前述の暗い中でも位置が分かるタイプや光の明るさを変えることができるもの(調光機能付き)。人の動きを検知したり(センサー付き)、設定時間でオンオフするタイプなどもあるので、用途や設置する場所に適したタイプを選ぶことが大切です。

リモコンやスマホで操作可能なタイプも

最近では、リモコンやスマートフォンで操作することができる機器も増えています。壁に取り付けるスイッチだけでなく、設置する空間や用途に合わせて上手に活用するといいでしょう。

インテリアに馴染むデザインも

コンセントやスイッチのプレートは、機能性だけでなくデザイン性も高まっています。一般的な家庭用は、白やベージュの樹脂製が多く用いられますが、すっきりとしたタイプやモダンなステンレス製、和室に合うカラーをそろえたものなどもみられます。

最近では、クラシックな雰囲気を持つデザインやインダストリアルな雰囲気のデザインも。木製や磁器製のプレート(カバー)などは、ホームセンターやネットショップでもそろっているので、手軽に模様替えを楽しむこともできるでしょう。

電気配線図のチェックポイント

使い勝手のよいコンセント・スイッチプランとするためには、電気配線図をしっかりと確認し、検討することが大切です。電気配線図は、照明やコンセント・スイッチ、インターホンや換気扇、給湯リモコンなどの位置や機能などを示したもの。細かな記号や線が引かれ表現されていますが、それらの説明を受けた上で確認することはとても重要です。

チェックする際には、まず、使用する家具や家電の配置を書き込んでみること。そうすることで、照明器具との位置関係、コンセントやスイッチの数や場所なども明確になるでしょう。

次に、家族の一日の動線も書き込んで、使い勝手を検討してみましょう。
例えば、朝はキッチンでコーヒーメーカーや炊飯器、洗面室でドライヤーや髭剃りを使う。日中は、掃除機で掃除、パソコンを使用するなど、動きをイメージすることで、必要なコンセントやスイッチの数、使い勝手の良い位置を把握することができるでしょう。

家づくり全般にも言えることですが、コンセントやスイッチを検討する場合にも、将来的な暮らしの変化を予測することが重要でしょう。子供の成長や独立、親との同居など、家族構成やライフスタイルが変化にも対応可能なゆとりのある配線計画としておきたいものです。特にコンセントは余裕を持って配しておくようにしたいものです。

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