2024/06/09更新0like1082view

著者:岩間光佐子

照明の種類と取り付け方。照明プランの基礎知識をマスターしよう

この記事を書いた人

岩間光佐子さん

ハウスメーカーでのインテリア設計を経て、住宅情報誌編集部に。編集長として、リフォーム誌などの創刊に携わった後、フリーエディター&ライターとして独立。住宅設備機器を中心として、家づくり情報を発信中。二級建築士、インテリアコーディネーター

新築やリフォームの際に、照明プランはとても重要。機能や性能はもとより、空間の印象を左右し、インテリアのポイントともなるものです。ここでは、照明プランを検討する前に知っておきたい基礎知識をまとめました。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

照明の種類と特徴

一般的な住宅に用いられる照明器具にはいくつか種類があります。それらの種類と特徴をみていきましょう。

シーリングライト

天井に直接取り付けるタイプ。最も一般的な馴染みの照明器具でしょう。主照明として空間全体を照らすことを目的にプランニングされます。

シャンデリア

主に複数灯によるデザインの照明器具。天井からチェーンなどで吊り下げるタイプと天井に直付けのタイプがあり、リビングやダイニング、吹き抜けなどに設置されるケースがみられます。

ペンダントライト

チェーンやコードなどで吊り下げるタイプ。ダイニングテーブル面を照らす照明として用いるケースが多いでしょう。デザイン性の高いタイプを取り入れ、インテリアのポイントとしても人気です。

ダウンライト

天井に埋め込むタイプの照明器具。補助照明としてだけでなく、複数用いて主照明とするプランもみられます。

スポットライト

空間の一部を照らすことができる、集光性が高い照明器具。壁面を照らしたり、キッチンの手元灯として用いても。複数をプランニングするケースもみられます。

ブラケットライト

壁面に設置する照明器具。補助照明として用いるケースが多いでしょう。

スタンド(フロア、テーブルetc.)

床に置くタイプの照明器具はフロアスタンド、テーブルの上に置くタイプはテーブルスタンドと呼ばれます。読書や作業を行うために設置したり、空間の雰囲気やインテリア性を高める目的に取り入れたりするケースもあるでしょう。

設置方法での分類

機器の種類と重なる部分もありますが、設置方法でもいくつかに分けることができます。

天井取り付けもしくは埋め込み

シーリングライトやペンダントのように、天井に取り付けたり、ダウンライトのように埋め込むプラン。

壁に設置

ブラケットライトなど、壁に設置するスタイル。床面近くに設置するフットスイッチなどもあります。

ダクトレール

天井にダクトレールを設置して、スポットライトやペンダントなどを複数設置するプラン。位置を変えることができるのがメリットでしょう。

スタンドなど置きタイプ

空間に取り付けるのではなく、コンセントを利用してスタンドを置くプラン。手軽に取り入れることができるのがメリットです。

照明方法の傾向

照明プランは、間取りや空間の利用方法などによって異なりますが、最近では、「一室多灯」のプランが多くみられる傾向にあるようです。

従来よりみられる、天井に主照明が一灯という「一室一灯」は馴染みのプランですが、単一の光のため単調な印象になりがちです。居室空間には、全体を明るくする主照明と、雰囲気を演出する補助照明などを組み合わせる「一室多灯」プランがおすすめでしょう。

シーンによって、使用する照明を選択できるため、明るさが必要なところと必要がないところで陰影の差をつくることも。空間に奥行きやゆとりを生み出し、演出効果を高めることが可能です。

また、間接照明を上手に取り入れたプランも注目されているようです。間接照明とは、天井や壁に凸凹を付けるなどして照明器具を埋め込み、器具そのものが見えないように設置するもの。
天井に器具を設置し、天井面を照らす手法を「コーブ照明」、壁面に設置して、壁面を照らす手法を「コーニス照明」と呼ばれています。天井や床、壁などに光を当てることで、柔らかな光となり、空間の印象も大きく変わるでしょう。

LEDが主流に。ランプの種類と特徴

一般的な住宅で用いられる主な光源は、LED、蛍光灯、白熱灯ですが、現在ではLEDが主流となっています。

LEDは、省エネルギーで長寿命が特徴。蛍光灯や白熱灯よりも少ない電力量で同程度の明るさを確保することが可能な上、取り換えは10年以上。また、コンパクトな形状やデザインの自由度の高さなどもメリットです。昼白色タイプや電球色タイプなどがそろい、調色・調光機能可能なタイプ、人感センサー機能を持つ商品もあります。

白熱灯は、やや赤みを帯びた、暖かく落ち着いた光色が特徴ですが、省エネルギー性は低いのがデメリット。また、多く用いられてきた光源のひとつである蛍光灯は2026~2027年に製造・輸出入の禁止となり、製造中止が見込まれています。そのため、電球や蛍光灯からLEDへの転換は進んでおり、今後はLEDを基本に照明プランを進めることが求められるでしょう。各メーカーからも多様なLEDランプが発売されており、取り入れやすくなっています。

早めの計画がポイント

新築やリフォームの際の照明プランは、比較的早めに決める必要があります。照明を含む配線計画を検討するのは、おおよその間取りが決まった頃。実際の家づくりの中では、設計担当者の提案する電気配線図をもとに確認していくことになるでしょう。

間取りをもとに、どこで食事をするのか、読書をするのか、子供が勉強をするのか、ベッドはどこに置くのかなどをイメージしながら検討を。ソファやテーブル、ベッドや机などのレイアウトと一緒に考えることで、適する照明器具の配置、設置場所が明確になるはずです。

電気配線工事は、新築であれば上棟後、比較的早い時期の工程です。追加変更のないように、早めに決定することが大切です。

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