2024/05/06更新0like1273view

著者:岩間光佐子

独立した玄関スペースはいらない?用途や目的に合わせた新しい玄関のカタチ

この記事を書いた人

岩間光佐子さん

ハウスメーカーでのインテリア設計を経て、住宅情報誌編集部に。編集長として、リフォーム誌などの創刊に携わった後、フリーエディター&ライターとして独立。住宅設備機器を中心として、家づくり情報を発信中。二級建築士、インテリアコーディネーター

住まいの主な出入り口である玄関。最近、独立した玄関スペースをあえて設けないプランも多くみられるようになってきました。くつろぎのスペースであるリビングやダイニングに直接出入りできたり、土間スペースと兼ねたりなどさまざまな間取りが考えられます。
ここでは、一般的な玄関を設けないメリットとデメリット、プランニングの注意点をご紹介しましょう。

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玄関の役割は?何が必要?

従来玄関は、来客を迎える場であり、家の格式を表すスペースとして、家族が使用する勝手口とは異なる重要な空間でした。しかし今、格式というよりは、家族も来客も出入りする空間としてのプランが主流となり、勝手口を設けないケースも多くみられます。

一般的な玄関スペースには、扉(ドア)はもとより、土間空間である三和土(たたき)、靴箱(シュークロゼット)や収納などがプランニングされます。家族構成やライフスタイルによって、ある程度の広さを確保することが必要になるでしょう。

例えば、三和土スペースを広げ、来客用と家族用の玄関を分けるプランを取り入れることも。また、玄関にこだわらず、一般的な玄関扉やスペース設けないケースもみられます。リビングやダイニングに直接出入りできる扉や窓サッシを設置したり、土間スペースを広げ、出入口と趣味空間を兼ねるなど、ライフスタイルやこだわりに合わせて自由なプランが増えているように感じます。

一般的な玄関を設けないメリット・デメリット

一般的な玄関スペースを設けない場合のメリットは、プランニングにもよりますが、まず、省スペースになるということでしょう。玄関の三和土スペースやホール、廊下など、玄関周辺に必要なスペースを別の空間に利用することが可能になります。

つくりにもよりますが、細かな内装材などのコストダウンにもなるかもしれません。また、出入り口がリビングなどに直接つながることで、開放感を得ることもできるでしょう。

デメリットとしては、例えば、出入口の扉を開けるとリビングにつながるようなプランでは、来客時にプライバシーが不安な場合も。また、リビングからすぐに開口部があることで、断熱性や気密性などにも配慮が必要でしょう。玄関ホールや廊下といったクッション的なスペースがないため、視線や性能面には十分に検討を。そのほか、幼い子供やペットがいる場合は、飛び出しなども注意したいポイントです。

多様に考えられるアプローチ空間

リビングやダイニングに直接アプローチ

独立した玄関を設けないプランで、多くみられるのはリビングやダイニングに直接アプローチできるタイプ。リビングのテラスやデッキなどを利用して、玄関機能を持たせたものです。屋根のあるテラスやデッキとすれば、半屋外のスペースとして、多様な使い方ができるでしょう。
また、玄関ホールを広げリビングを兼ねたようなプランも考えられます。三和土(土間)スペースをどのように使用するのか、リビングとどのようにつなげるのかが重要です。ダイニングと一体感を持たせれば、開放的な空間が生まれるでしょう。

「通り土間」のようなスペースに

玄関の三和土スペースを「通り土間」のように伸ばし、庭までつなげるプランも考えられます。玄関ホールというよりも、屋内の小路のようにリビングやプライベートルーム、そして庭まで直接アクセスすることが可能でしょう。

趣味の空間を兼ねて

土間スペースのある住まいも多くみられるようになりました。玄関スペースを広げたり、ガレージを兼ねて設けたり、屋外のテラスとつなげて一体化するなど、さまざまなプランニングが考えられます。

趣味の自転車置き場や修理の場としたり、キャンプや釣り用具を収納しつつ、メンテナンスをしたり、ガーデニングなどでも利用できるでしょう。
また、幼い子供がいる場合などでは、バギーや三輪車などを置く場所として広めの土間を確保するのもよいでしょう。リビングやキッチンの近くであれば、目が届きやすく、子供の遊び場としても使い勝手が良いかもしれません。

外への広がりを生み出す

開放的な出入口を設けることで、街とのつながりが生まれる場合もあるかもしれません。屋外から行き来がしやすいくつろぎの場があれば、近所の方々ともコミュニケーションもとりやすいでしょう。

マンションでも工夫次第

個性的な玄関スペースは、マンションでも工夫次第で実現できます。例えば、戸建てと同様に三和土スペースを広げ、サンルームのようにガーデニングを楽しんだり、ペットの居場所としたり、在宅ワークの場としてもよいでしょう。
玄関扉を開けたらホールや廊下ではなく、多様な使い方ができるフリースペースを設けても。接客スペースとしても、趣味の空間としてもフレキシブルな使い方ができるでしょう。
わが家には、どのような玄関、出入口が適しているのかは、家族構成はもとより、ライフスタイルによって大きく異なります。一般的な玄関ではなく、異なるプランとするのであれば、その目的や使い方を明確にすることが大切です。家族の動線や来客時の動き、靴の収納、ほこりや汚れをどう考えるのか、なども含め、家全体で検討が必要です。現在だけでなく、将来的にも使いやすいのかも考慮しておきたいポイントでしょう。

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