2017/08/15更新1like2687view

著者:チカラハハ

窓のリノベーションで快適な住環境に~住まいの開口部を見直そう

暑い夏が来るたびに、便利なエアコンに頼りつつも、電気代が気になる人も少なくないでしょう。昨今の節電志向は定着しており、上手に工夫している家庭が多くなっています。実は現在の住宅の開口部を見直せば、暑い夏だけでなく寒い冬も、より効率的により快適な住まいの実現が可能なのです。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

大きな窓のメリットとデメリット

住まいを選んだり、建てる際に、大きな窓がある明るい部屋がある住宅は、それだけでとても魅力的だと感じられるでしょう。採光十分の室内は開放感があり、そこで過ごす人たちにとっても良い環境と言えます。しかし、夏の日中の暑さや寒い冬の朝晩の冷えには閉口するかもしれません。外気を遮るためにシャッターやカーテンなどで覆ってしまわざるを得ない場合もあるでしょう。

開口部が住環境を左右する

建築物は屋根と壁と床で構成されており、人が住む住宅の室内環境は天井、壁、床が構成要素です。厳しい室外環境から室内を守るための断熱などの技術は年々向上し、昔とは比べ物にならないほど気密性の高い住宅が多くなっています。しかし、天井、壁、床の断熱性を確保しても、ドアや窓などの開口部の割合が多いほど、その断熱効率は低下します。夏の日差しの熱は窓からダイレクトに伝わりますし、冬場の室内暖房の熱損失は、窓からが全損失量の約半分とされているのです。
出典元:一般財団法人省エネルギーセンター

開口部のデメリットを解消したい

熱の出入りが多い開口部。特に窓際は、暑い夏の盛りや厳寒の冬に、そばに長く居ると苦痛を感じるほどです。開口部のデメリットを解消するにはどうすればよいのでしょうか。それは開口部の断熱性を向上させれば良いのです。

開口部の断熱性を上げるには

開口部、ここでは特に影響が大きい窓について考えてみましょう。窓の断熱性を上げるには、様々な方法があります。まずは、前述の通り、シャッターを閉じたり、カーテンの活用が一つです。シャッターは断熱効果は高いですが、採光や開放感が望めなくなりますので、夜や防犯の意味も含めて、状況次第で活用するのが良いでしょう。カーテンも採光や開放感が低下しますが、遮光性が高い機能性カーテンに替えるなどの工夫で、採光も断熱効果も望めます。

リーズナブルな方法も

コストを最小限に抑えたい人にも方法があります。窓に直接貼るタイプの断熱素材のシートが、家具やインテリアのショップや、100均商品としても展開されていますので、活用してみても良いでしょう。ただしこのシートは、緩衝材のいわゆる「プチプチ」と似た素材ですので、美しさも、効果の度合いも限定的です。断熱素材の透明で平坦なシートを貼る方法もありますが、施工が難しく、業者に依頼するのがベターです。

窓ガラスを交換する

透過性が高いガラス素材が使われている窓は、採光と開放感をもたらします。その利点だけを生かし、美観を損なわず断熱性を高めるために、ガラス素材自体を見直す方法もあります。窓ガラスには一般的には単板の板ガラスが使われていますが、断熱性が高い複層ガラス(ペアガラス)などの機能性ガラスを採用すれば、効果は大きく向上します。

サッシ自体をリノベーションする

窓ガラスだけでなく、サッシ全体を見直すと、さらに断熱効果は上がります。気密性の高いサッシに、断熱性が高いガラスを組み合わせれば、夏の暑さや冬の寒さのストレスが大幅に軽減可能です。加えて、内窓または二重窓というリノベーションならさらに高い効果を発揮します。サッシの内側にもう一つのサッシを施工して空気の大きな層を物理的に作り、断熱性を高めるのです。この方法なら冬場の結露も心配ありません。
住まいの開口部を工夫することで、年間を通じて住環境は良好になり、夏や冬のエアコンの使用量はぐっと抑えられます。環境負荷も減らせる上、毎月の光熱費も減る、うれしいリノベーションと言えます。もう夏になってしまったから、とあきらめず、来る冬、そして来年の夏のために、住まいの開口部にぜひ着目してみてください。
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