このたび、10年住んだフルリノベ中古マンションから、注文住宅への住み替えを決意。夢のマイホームの完成までの実録を、隔週でご紹介しています。今回は家づくりに切り離せない、住み替えタイミングと住宅ローンのお話をしたいと思います。
▽ 目次 (クリックでスクロールします)
住み替えタイミング、いつが正解?
転職の時期に銀行の住宅ローンは組めるのか?
固定金利か、変動金利か?
住み替えタイミング、いつが正解?
持ち家がある場合、住み替えのタイミングは大分して以下の3パターンがあるかと思います。
◆パターン1
家を売却し資金確保→仮住まい→新築完成後引っ越し
メリット :借入金額が少なくて済む
デメリット:仮住まいの費用が発生、引っ越しを2回しなければならない
◆パターン2
借入金+自己資金でまかなう→完成後に家を売却し返済にあてる
メリット :引っ越しが1回で済む
デメリット:借入金額が増える
◆パターン3
家の売却と新築への引っ越しタイミングを合わせる
メリット :借入金額を抑えられる、引っ越しが1回で済む
デメリット:実際にタイミングを合わせるのはとても難しい 。工務店への納期厳守のプレッシャーを与えることになるため、関係悪化や工事がずさんになる可能性もある。
わが家は今回、パターン2を選びました。「パターン3が断然いいのに、なぜ!?」と思うかもしれませんが、実際にこれを行うのは至難の技。
どうしてもパターン3にしたい場合には、以下のような裏技もあるようです。
1.新築の家の 引き渡し日に外構など一部工事が未完了である状態にして、引っ越し後に「家の完成」とする。これにより、支払い月が後ろに倒れるため、家売却と引っ越しのタイミングに余裕を持たせる 。
2. 「売却した家の引き渡し日は契約後20日以内……」などの取り決めをし、支払いを後ろ倒しにできるようにしておく。
などです。
しかし、これは実際さまざまな関係者の神経を尖らせてしまうわがままではあるので、わが家はパターン2にしました。
おのずと、銀行からの借入金額は大きな額になります。
転職の時期に銀行の住宅ローンは組めるのか?
わが家の場合、いい土地を見つけたタイミングが、夫の転職のタイミングと重なってしまいました。
住宅ローンを組む場合、転職のタイミングによっては審査が厳しくなります。
一般的な企業は入社後の試用期間が6カ月という規定のところが多いため、前向きなステップアップ転職の場合(同業種であること、収入が下がらないことなどが条件)、転職後6カ月経てばローンOKという銀行は、探せば意外とあります。
わが家の場合はステップアップ転職でしたので、銀行の審査の結果、融資条件が「6カ月後の実行」となりました。そこで土地の売り主さんと交渉してご理解いただき、先に契約を済ませ、融資実行までの6カ月間、支払いの猶予をいただけることになりました。
これはとても幸運なことでした。
固定金利か、変動金利か?
ちなみに、フラット35(長期固定金利の住宅ローン商品)の場合、転職時期は関係ありませんが、この低金利の時代に固定金利でローンを組むのは疑問でした。
なぜ固定金利が疑問なのかというと、ここ20年ほどの変動金利の場合の基準金利の推移を見てみると、ほとんど変化がないのです。この低金利時代に基準金利を下げてしまうと、過去の契約者の金利まで下げてしまうことになるので、各社の基準金利はほとんど変化がなく(ネット銀行などでは例外あり)、優遇金利の割引率で世相に合わせて変動させているというのが実態です。
変動金利の場合、契約時の割引率がずっと適用されます。
わが家の読みとしては、優遇金利の割引率が突然上がることはないだろう、まずは優遇金利率を時間をかけて適正な状態に戻していくだろうと推定。
20年以上変化していない基準金利ですが、「この基準金利が0.7%上昇して、初めて固定金利と同じ金利になる。そして、基準金利がそんなに大きく上昇することはなかなかないだろう」という読みから、変動金利を選びました。
同じ店頭金利の銀行で選ぶ場合、基準金利の高い銀行がいいと思います。
そういった銀行は割引率が高いため、金利が上昇したときに影響を受けにくいのではないかと。
基準金利の変動を想定した場合に有利かなと思えたところを選びました。
今回は、家づくりの住み替えタイミング、住宅ローンのお話でした。家づくりとお金は切り離せません。これから動く方たちの参考になりましたら何よりです。
次回は、実際の間取りプランなどを決めるにあたり、家事動線や収納の決め方について、整理収納アドバイザーの知識を活かしてお話したいと思います。