2016/11/25更新2like6003view

著者:竹村洋亮

リノベーションの見積もりの読み方(2)電気工事・給排水設備工事・メーカー施工

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竹村洋亮さん

こんにちは!SUVACO・リノベりすアドバイザーの竹村 洋亮(ひろあき)です。

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知っておきたい「見積もり」項目・リノベーションの第2回目です。今回は電気工事と給排水設備工事、そして聞きなれないであろう「メーカー施工」についてご説明します。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

仕上げにおいて、とても重要な電気工事

電気工事と聞くとどういったことを想像されますか? 照明器具の取付や、スイッチ・コンセント類の設置などを想像される方が多いのではないでしょうか?

【前回の記事はこちら】
知っておきたい「見積もり」項目:リノベーション編①(仮設工事・解体工事・木工事)
実は木工事の間に各機器用に配線を振る作業がメインで、照明器具やスイッチ・コンセント類は仕上げ時の付帯工事となります。

仕上がりをスマートに見せるための隠蔽配線工事において、壁の中に配線を埋めることは必須です。そのため、内装工事仕上げをするための石膏ボード張りの前に、電気工事業者が来て作業をします。

下記事例のような躯体あらわしや、壁などを解体しない工事の場合は、露出配線やライティングレールを用いて納めるケースもあります。
照明や家電製品を使用するということは、必ず電源が必要になります。

床や壁をかっこよく仕上げても、配線がいろんなところで目立ってしまっては台無しですよね。スマートに見せるためには、どこに何を配置するのかと、どの高さに設置しておくのかをしっかりと決めておくことが重要です。

最近の電化製品は専用回路といって、ブレーカーの1回路をその機器専用に配線を引っ張る必要があります。昔は部屋ごとにブレーカーの配線をまとめている家がほとんどで、回路も6〜8回路くらいでした。今は、浴室用の換気扇や、オール電化の場合は電気貯湯タンク式給湯器やIHクッキングヒーター、家電製品ではエアコン、洗濯機、冷蔵庫、電子レンジ、時には炊飯器にまで専用回路が必要になり、現在では20回路くらい取ることも珍しくありません。

打ち合わせの際には、どこに何を置くのかや、将来家具の配置替えをした際に、電源がスマートに取れるようにあらかじめ配線を設置しておくのか、という事も頭の片隅に入れておきましょう。

水回りの要、給排水設備工事

キッチンや浴室、洗面所、トイレ、そして給湯器などの水回りに手を入れる際に必ず必要になるのが給排水設備工事です。水やお湯の管と排水するための管工事を設備業者が施工します。
施工内容は大きく分けて3つです。

① 切り回し(移設)工事

配管の傷みがなかったり、他の工事との絡みがなく配管の交換が出来ない、または部分的なリノベーションで位置を変えて設備機器の交換を行う場合には、この切り回し工事を行います。「既存の位置にある配管を切って、新しい位置に回す」という意味で切り回しと呼びます。

同じ位置で設備機器を交換するにしても、メーカーや商品によって配管の接続口が異なります。全く同じ商品での交換や、水栓金具などの消耗品の交換でない限り、この切り回し工事が必要になります。

② 配管入れ替え工事

大規模なリノベーションや、配管が通っている床を新しいものに交換する場合に、配管を新しいものに入れ替える工事を行います。

リノベーションを行うのが築古物件の場合には、配管の状況を見てこの工事が必要かも確認する必要があります。従来の給水・給湯管は鉄管・銅管などが使用されてきましたが、経年劣化で錆の発生や継ぎ手の部分が裂傷したりと水漏れのリスクが高くなります。排水管も塩ビ管を利用するため、継ぎ手を接着するためのボンドの接着力が落ちるによって、水圧の負荷により外れてしまうことがあります。

最近では、鉄管や銅管は使用されなくなってきており、架橋ポリエチレン管やポリブデン管と呼ばれる配管材をヘッダー工法と呼ばれる方法で施工することが多いです。

従来の鉄管や銅管はネジ接合で管材同士を固定する必要があり、材料も直線の管をエルボーと呼ばれる継ぎ手で曲げたりする必要があるため、継ぎ手を入れれば入れるほど、水漏れのリスクがありました。架橋ポリエチレン管のメリットは、金属ではないので耐久性があることと、錆などの衛生面にも安心な点と、ホースのように自由に曲げられる点、配管のスタートをヘッダーと呼ばれる大元の分岐材から1本で配管出来るので、後々の配管入れ替えも用意になるという点があります。

③新設工事

これは、既存以外で設備機器を増設する場合に必要になります。

代表的なところをあげると、キッチンで新たに食器洗い乾燥機を入れる場合や、トイレ内の手洗いの新設、洗面台を2Fにも設置する、手洗いを増設するなどの場合に必要となります。リノベーションの場合は、新設する配管を通す配管スペースが確保出来るのか?配管スペースがない場合は、露出配管をどうカバーするのか?などを検討する必要があります。
下記事例のように、露出配管でも素材を選ぶことでステキに見える納め方もあります。

大物の設備機器には「メーカー施工」が伴います

メーカー施工という言葉はお聞きになられたことがありますか?

メーカーのシステムキッチンやユニットバスを導入する場合は、設置する場所に給排水設備業者が配管を行った後に、メーカー直営や認定の組み立て業者がそれぞれの設備機器を設置します。

メーカー施工を推奨する業者が多いのは、メーカー施工を利用しない場合、納品された商品を検品し、注文した商品がすべてあるかどうかの確認をする必要があるためです。メーカー施工を利用するとあらかじめ設定した納品日に、メーカー施工の組立て業者が商品の搬入、検品と同時に組み立て施工を行います。部品点数がものすごい数になるため、検品も組み立て工期も認定の業者に任せた方がリスク少なく、何かあった際の対応が早いというメリットがあります。

また、解体後に墨出しと呼ばれる、配管位置や高さを組み立て業者が指定してくれるので、ミスが生じづらいという安心感もあります。

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