2019/08/16更新4like7599view

著者:SUVACO編集部

家づくりの先輩たちに聞いた「やっておくと良かったこと」

注文住宅やフルリノベーションは、家のイメージを思い描くところ、つまりゼロから作り上げていけるのが醍醐味です。その分、選択肢の幅や自由度が高いだけに「失敗した!」「こうしておけば良かった‼」と振り返る体験者の声や、「こうしておいて良かった!」という効果的な対策例がSUVACOにはたくさん集まっています。

ここでは、家づくりの先輩たちから教えてもらった、失敗を防ぐためのアドバイスをご紹介します。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

困りごと その①:イメージ固めに手間や時間がかかる

ゼロからディテールにこだわることができるのが、注文住宅やフルリノベーションの良いところ。

だからこそ、イメージを固めたり、専門家と具体的なイメージのすり合わせを行ったり、たくさんのサンプルの中から使用する建材・素材を選ぶ手間など、家族とも相談しながら「つくりたい家」を実現させるためには多くの時間が必要になります。
お仕事や家事をしながらだと、「楽しかったけど、大変だった」という声が多く聞かれます。

そんな悩みに役立つ、先輩たちの「やって良かった!」アドバイスがこちら。

【イメージ固め編】
・とにかくショールームにたくさん足を運んだ。
SUVACOで気になる住宅事例の写真をたくさん見て、気になるトピックを扱った記事もたくさん読んで、イメージと知識を蓄積するようにした。
 *気に入った事例写真の専門家をピックアップしておくと、依頼先探しにも役立ちます。
・イメージがなかなか固まらなかったので、複数の専門家と話し、会話の中から希望のイメージを具体化し提案してくれる専門家を探した。

漠然とした理想はあっても、言葉で言い表すのはなかなか難しいもの。

多くの事例やショールームを見ることで、求めているイメージを見つけたり、うまく表現する言葉に出会えたりします。また、相性の良い専門家は何よりも強い味方!

自分の「こうしたい」を見つけながら、一緒にすてきな家をつくっていける専門家と出会えることがカギとなります。

【 専門家とのイメージ合わせ編】
・とにかくやりたいことは全部話し、その上で相談しながら取捨選択していった。
・何度もサンプルを取り寄せて時間をかけて選んだ。夢の実現のためだから苦にもならず、専門家も一緒に考えてくれて、とても楽しい時間を過ごせた。
・自分の生活動線をイメージして具体的に細やかに考え、専門家に伝えたところは失敗がなかった。
・時間が許すなら、物件探しも設計も、専門家と相談しながら熟考した方が良い。時間をかけた分だけ満足度の高い家になる。
・専門家に、間取りや設備の希望だけではなく「どんな暮らしがしたいか」という、今とこれからの住まい方を共有しておくことで、より理想に近い家づくりができた。
・専門家の提案について、よくわからないところや、不安な部分は納得がいくまで質問し、説明を受けながらこちらの意見も話して、一緒にイメージをつくり上げた。

ここでも専門家との相性はとても大切なことがわかります。とことん話し合えて、意見を交わせる専門家と出会えると、家づくりはぐっと楽しく、スムーズになります。

また、人によって「自分が具体的に思い描いていることをそのまま実現したい」タイプの方もいれば、「自分では思いつかないようなことを提案して、説明してほしい」という方もいらっしゃると思います。SUVACOの専門家紹介サービス(無料)をご依頼いただくとき、そういうご希望も教えていただけると、よりぴったりな専門家をご紹介できます。

また、こだわるところと専門家のおまかせでもいいところのメリハリをつけることも大切です。

こだわりのある部分は、多少時間がかかってもとことん妥協せずに選択すると、後で後悔する確率がぐっと減るでしょう。

そして、もう1つ大切なこと。専門家とのイメージ共有の際に、素材や間取り・テイストなどのディテールから話してしまいがちですが、家づくりの目的は“どう暮らすか”を形づくることにほかなりません。

暮らしのイメージや行動パターン・生活動線など、今の暮らしはどういう点が不満か、新しい住まいではどう暮らしていきたいのか、ということをきちんと専門家に伝えましょう。

困りごと その②:見積もりが予算よりオーバーする

予算については、お声を頂いた方のなんと77%が「オーバーした」と答えています。

希望を叶えるために許容できる範囲なら良いのですが、中には「見積もりを見慣れていないので、最初の見積もり額に含まれるものと後から増やさなければいけない項目を把握できず、思ったよりも最終額が高くなってしまった」「なかなか金額が固まらず、気がかりだった」という失敗や不安を感じた方もいらっしゃいました。

先輩たちが行った、予算を抑えるための行動がこちらです。

【うまく予算内に収めるためのアドバイス】
・面倒でも図面や見積もりにはしっかり目を通す。
・取り入れる部分とあきらめる部分、今しか決められないことと住んでから変更できること、の見極めをつけ、取捨選択する。

本当に実現したいこと、「これが憧れで家づくりを思い立った」という原点のようなものは、妥協してしまうと後悔します。

実現したいことの中でも優先順位をつけ、順位が低いものについては代替案を専門家と相談したり、将来的に叶える方向で、いったん予算内に収まるものに変更するなど対策を検討するのが良いでしょう。

見積もりの項目については、複数の会社から見積もりをもらえた場合は、合計額だけで判断せず項目を見比べて、もし気になる会社の見積もりに含まれていない項目があれば、追加になるのか、すでに含まれているのかを確認すると安心です。

また、専門家によって、得意とする予算価格帯が異なる場合があります。
ご自分の予算感を理解し、共感してもらえる専門家を見つけることも大切です。

困りごと その③:工事中~入居後に気づいた失敗

大まかな計画が決まり、見積もり額も決定すると少しほっとしますね。

そんな時期にも、ちょっとした落とし穴があります。失敗談としてよく聞かれるのはこんな例。

・工事中に発注ミスがあり、こちらが気づかなければそのまま進行してしまうところだった。
・完成検査で間違いに気づいたり、器具が予定とは違う場所に付いたりしていた。
・出来上がってみたら、照明や電気の配線(コンセントの場所や数)が、考えていたより使い勝手が悪かった。
・収納が足りなくて悩み中。予算内に収めるために削ったところだったが、作ってもらった方が良かったかもしれない。

…など。

大まかに分けると、“自分の想像力が十分でなかった”ことと、“現場の進行に誤りがあり、完成まで気づかなかった”、という2点に分かれます。

後者については本来あってはならないことではあるのですが、数多くの施工の中には、伝達ミスや工事ミスも、残念ながら発生してしまうケースがあります。

そんなトラブルを避けるために役立った、先輩たちの行動がこちら。

【「思っていたのと違っていた!」を防ぐために】
・照明やスイッチ、コンセントなどの数や場所、収納スペースなどは、これからの生活の動線や持っていく予定の荷物、家具を置く予定の場所・大きさなども含めて具体的にイメージする。
・打ち合わせやメールで伝えた内容の反映漏れを防ぐために、議事録やメール履歴を残して専門家としっかり共有した。
・工事の途中段階でも現場確認の機会を何度も設け、足を運んで確認した。
・工事中でも気になることがあったら、遠慮せず質問・確認をした方が良い。

より具体的に生活をイメージすることで、例えば家具がスイッチをふさいでしまうので、欲しかった家具が置けなくなったり、ダイニングテーブルと照明の位置がしっくりこなかったり、コンセントが足りなくなったり…という失敗を防げます。

また、忙しくても工事中も時々顔を出して確認すると、施工している工務店の方との意思疎通もしやすくなり、間違いにも事前に気づけます。

「あまり顔を出すとうっとうしがられるのでは…?」という心配はご無用。
自分の家なのですから、出来上がる過程も楽しむ気持ちで、確認に行きましょう。

完成後も家は育てていける

最後に、「理想の家ができた!」というタイミングの皆様にも、先輩たちの声を送りたいと思います。

・思い描いていた家ができた喜びと同時に、いろいろ自作・DIYをする予定なので、「これからだ!」という感覚もあった。
・施工事例を気に入ってお願いしたので、とてもかわいい家になりました。自分でもさらに少しずつ手を入れていくつもり。
・最初から100%を目指さなくても、家ができてから自分なりにつくっていく楽しみができます。
・リノベーションして完成!ではなく、住めば住むほど良くなるように、自分でできることは試してみて、専門家にも引き続き相談したいと思う。

中には、「欲しいものをリノベーションで入れ尽くしてしまったので、自分でやれるものがなくなった。もっと遊びの部分を残しておけばよかった(笑)」という方も。

予算が足りなかったところをDIYで理想に近づけたり、インテリアやグリーン、アートなどで雰囲気を作っていったりできるのも、家づくりの楽しみです。

完成した自分だけのおうち。工事が終わった後の感激ももちろんですが、さらに自分の暮らしにフィットさせていく“家を育てる”楽しみも、見つけてみてはいかがでしょうか。
先輩たちの多くが「大変だったけど楽しかった!自分の理想の生活と向き合う貴重な時間となった。これから家をつくる人にも楽しんでほしい」と振り返る家づくりの過程。

豊かな暮らしは、お気に入りの空間の中にあります。また、それを支えるのは、「自分にとって良いパートナーとなる専門家選び」。

専門家との出会いも家づくりの過程も目いっぱい楽しんで、自分らしい家を実現させてください!
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