2020/03/26更新0like369view岩間光佐子

天井材の種類と特徴&選び方

内装材の中でも天井(仕上げ)材は、床材や内壁材に比べてこだわる方が少ない部分かもしれません。しかし天井は、取り入れる素材によっては、快適さやインテリアイメージに大きく影響する箇所でもあります。本記事では、天井材選びの前に知っておきたい種類と特徴、選び方のポイントなどをまとめました。

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天井仕上げ材に必要なのはどんな機能?

床ならフローリング、壁の仕上げなら珪藻土や和紙などの希望があっても、天井の仕上げ材については希望がないどころか、「何を選べばいいのか……?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

天井材はあまり手で触れる箇所ではありませんから、床や壁に比べるとそれほどこだわりを持ちづらいのかもしれません。実際、家づくりの現場でも、設計担当者やインテリアコーディネーターの提案から選ぶケースが多いようです。

しかし、すべての内装材は、インテリア空間のイメージを左右するとともに、居心地のよさに大きく影響するものです。

耐久性はもとより、耐火性、断熱性や遮音性、吸湿性なども重要なポイント。
仕上げ材だけでなく下地や構造も関係してくるものなので、間取りプランに合わせて、設計担当者と十分に検討しましょう。

天井仕上げ材の種類/乾式工法・湿式工法

住宅の居室に用いる天井仕上げ材にはさまざまな素材、商品があります。
ここでは施工の方法によって、乾式工法と湿式工法のふたつに分けて解説します。

・乾式工法
多く用いられている工法で、クロス(ビニール・紙・織物)、木質系(無垢材・合板・繊維板)や無機質系(ロックウール板・繊維板)などの種類があります。
乾式工法の商品はバリエーション豊富で施工がしやすいのが特徴。リフォーム向け商品も数多く揃っています。

・湿式工法
塗装や左官仕上げなど、刷毛やコテなどを用いて仕上げる工法。
漆喰や珪藻土、モルタルなどの種類があります。
素材そのものが魅力的なのはもちろん、天井の形状に合わせて継ぎ目ない仕上げができることや、刷毛、コテ、ローラーなどでさまざまな表情を生み出せるのが特徴です。

それぞれの工法で使用する仕上げ材の種類については、以下で詳しく説明します。

天井仕上げ材の特徴/多く用いられるクロス、木質系や無機質系なども

広く用いられているのは乾式工法でのビニールクロスですが、最近は自然素材塗壁や木質系なども注目されています。

■乾式工法
・クロス(壁紙)
クロスには、ビニールクロスや紙クロス、織物(布)クロスなどがあります。
特に多く用いられているのはビニールクロス。
塩化ビニール樹脂などを主な素材とするビニールシートに紙などを裏打ちしたもので、商品バリエーションが豊富、施工がしやすいことなどが特徴です。
汚れ防止加工や防カビ、抗菌、耐水性、ペット対策などを施した機能的な商品も数多くみられます。

紙クロスは、パルプを原料とする洋紙にプリントやエンボス加工を施したもの、和紙、月桃紙、一年草のケナフなどを原料としたものなどがあります。

織物クロスは、平織り、綾織、不織布などの種類があり、温かみのあるテクスチャーや重厚感が特徴です。


・木質系  
自然素材のひとつである木材を天井仕上げに用いるケースもみられます。木材を取り入れることで室内に温かみが生まれますし、無垢材であれば、素材感だけでなく調湿性なども期待できます。

また、天然木を薄くスライスして合板に貼った天然木化粧合板や天然木の木目をプリントして貼り付けた化粧シートタイプ(樹脂やオレフィン、紙などのシートに木目などを印刷し、基材に張り合わせたもの)などもあります。


・無機質系
ロックウール板や繊維板など、パネル、ボード状となっているタイプがあり、調湿や吸音などの機能を備えた商品も提案されています。
■湿式工法
・漆喰(しっくい)壁
消石灰に砂と糊などを混ぜて土壁の上に塗るもので、滑らかな表面が特徴。
耐久性、調湿性、断熱性、防火性などに優れています。

・珪藻土(けいそうど)
海や湖などに生息する植物プランクトンの死骸が堆積して出来た土層から採取されるもの。
多孔質である(多くの小さな穴を持つ)ため、吸放質性、保温性、断熱性に優れます。
仕上げパターンや色柄、施工性を高めたタイプなどの商品もみられます。

・プラスター
鉱物質の粉末と水を混ぜたもので、純白の仕上がりが特徴。
石膏を主成分にした石膏プラスターや作業性の良いドロマイトプラスターなどがあり、西洋漆喰とも呼ばれます。

機能性商品も注目されている

壁材や床材などと同じく、天井仕上げ材にも消臭・抗菌などの機能を持たせたタイプや、湿度が高くなると湿気を吸収、乾燥すると放出する調湿性能を付加したもの、ホルムアルデヒドの吸着や分解が可能なものなど、機能的な商品がみられます。

汚れにくく、お手入れが楽な商品などもありますので、天井材を用いる居室の用途に適した機能を持つ製品を選ぶことが大切です。

クローゼットや収納スペースには調湿機能を持つもの、トイレやパントリーなどには臭いの原因とされる物質を吸着する機能などを持つ商品などを選ぶのも良いのではないでしょうか。ペットがいるのであれば消臭機能を持つタイプもあります。
それぞれの機能性については、事前に確認しておくことが大切です。

また、音に配慮した商品もみられます。
リビング向けなのは、不快な生活音や室内の音の響きを和らげる天井材。ホームシアターやピアノ室などには、吸音性や遮音性を持ち、音の響きを楽しむことのできる、防音室用の天井材が適しています。

最近では、既存のクロスの上から施工できるものなど、リフォーム向けの商品も多く販売されています。居室ごとの特性を考慮して上手に取り入れましょう。

選び方・コーディネートのポイント

天井仕上げ材は、どんな素材、どんな色を選ぶかによって、居心地の良さが大きく変わります。

取り入れる居室の使用目的や空間デザインにもよりますが、一般的には、床→壁→天井と、上にいくにつれ明るい色合いに、もしくは壁と天井を同色にするとバランスが良くなると言われています。そのため、天井を高く、空間に広がりを感じさせられる、白や明るいベージュ系が主流です。

一方で、色が濃い目の天井は落ち着いた雰囲気を生み出します。
ベッドルームなどリラックスする空間ではに少し暗めの色合いを選んでも良いでしょう。
トイレや子供室なら、遊び心をもったコーディネートも楽しいものです。

いずれの場合も、クロスの天井材を使用するなら、無地のものか方向性のない柄もの、美しい仕上がりのためにある程度厚みのある商品が適しています。

床材や壁材と一緒にショールームで検討を

天井仕上げ材に限りませんが、床や壁仕上げ材など内装材を選ぶ際には、カタログだけでなく必ず実物見本で確認するのが基本。ショールームでは、大きめのサンプルでチェックしてください。

また、必ず床材や壁材と一緒に検討することも重要です。
垂直にした壁材サンプルと直角になるよう下に向け、色味の雰囲気を確かめることがポイント。天井材は、直接手で触れるものではないので、テクスチャーよりも色味、太陽光や照明の反射などの効果を意識しましょう。

商品ごとの細かな機能性や施工性に関しては、専門的な部分もあるので、具体的にどのような効果があるのか、施工方法や手間などについて、設計担当者と一緒に、ショールームアドバイザーに確認することが大切です。
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この記事を書いた人

岩間光佐子さん

ハウスメーカーでのインテリア設計を経て、住宅情報誌編集部に。編集長として、リフォーム誌などの創刊に携わった後、フリーエディター&ライターとして独立。住宅設備機器を中心として、家づくり情報を発信中。二級建築士、インテリアコーディネーター

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