2024/01/25更新0like1145view

著者:岩間光佐子

「勝手口」はいる?いらない?メリット・デメリットとプランニングのコツまとめ

この記事を書いた人

岩間光佐子さん

ハウスメーカーでのインテリア設計を経て、住宅情報誌編集部に。編集長として、リフォーム誌などの創刊に携わった後、フリーエディター&ライターとして独立。住宅設備機器を中心として、家づくり情報を発信中。二級建築士、インテリアコーディネーター

キッチンや洗面室の近くにプランニングされることの多い勝手口。最近では勝手口のない住まいも多くみられますが、敷地条件やライフスタイルによっては設置しておくと重宝するケースもあります。ここでは、使い勝手のよい勝手口プランのポイントをまとめました。

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▽ 目次 (クリックでスクロールします)

勝手口とはキッチン付近の出入口

一般的に勝手口とは、通常の表の玄関とは別に、キッチン付近に設けられる出入口のこと。配達やご近所との対応、家族の出入口などとして用いられることが多い場所です。ライフスタイルの変化などから、最近では設けない場合もありますが、キッチン近くではなく洗面室やユーティリティ、カースペースなどに設置する場合もみられます。

家族構成や暮らし方、間取りによって、表玄関と勝手口のふたつが必要かどうかは異なりますが、適する場所に設けることで重宝することもあるでしょう。

勝手口のメリット・デメリット

間取りプランや家族構成などにもよりますが、勝手口を設けるメリットは以下のポイントが挙げられます。
・出入口がふたつあることで、屋内外への出入りが便利なこと
・万が一の場合、緊急時の非常口となること
・同居型の二世帯住宅などの場合、どちらかの出入口として使い勝手がよいこと
・扉デザインにもよりますが、通風や採光が得られること

デメリットとしては、勝手口を確保するには、ある程度の空間が必要なため、狭小敷地ではスペースや使いやすい動線の確保が難しいこと、出入口の防犯面を検討する必要があることなどでしょう。

住まい全体のプラン、家族構成や生活スタイルで検討

勝手口に限ったことではありませんが、プランニングの際は間取り全体で検討すること。日々の暮らしや家での過ごし方、家族それぞれの動き方を考慮して、必要な場所に使い勝手のよい勝手口を設けることが大切です。

せっかく設置しても、前面道路への行き来がしにくかったり、庭への出入りはリビングなどの掃き出し窓の方が便利だったりすると、使用する機会が減ることも。勝手口を、誰が、いつ、どう使うのか、使い方に合わせて、庭やカーポート、道路などとの動線に配慮することがポイントです。

キッチン付近に設ける際の注意点

キッチン付近に勝手口を設けるメリットには、ゴミ出しやゴミの一時保管などに重宝すること、日常の買い物への出入りに便利なことなどが挙げられるでしょう。

これらをよりスムーズに行うためには、家事動線を明確にすること。例えば、収集場へのゴミ出しに日常的に使うのであれば、キッチンを含め家庭内のゴミをまとめやすいか、勝手口から道路への出入りがしやすいかなどの検討を。勝手口の内側、もしくは屋外に専用のゴミ箱スペースを確保してもいいでしょう。

また、日常的な買い物の出入口として利用するのであれば、カースペースや道路とは行き来しやすいか、帰宅時にキッチンへ荷物を運びやすいか、などを検討したいもの。近くに買い物に必要なバックやカートなどを収納できるスペースを確保しておくのもいいでしょう。

洗面付近に設ける際の注意点

洗濯機が設置されている洗面室やユーティリティに勝手口を設ければ、洗濯物の外干しの出し入れも便利でしょう。洗濯動線を考慮して、行き来がしやすい配置と、洗濯物を持っていても出入りがしやすいプランニングすることが大切です。

庭の物干し場だけでなく、勝手口とつなげてデッキやテラスを設置しても使い勝手がよいものです。大きめの庇やテラス屋根などを設ければ、雨天でも洗濯物を干すことが可能。収納や水場などを設けて、サービスヤードとすれば、家事だけでなく庭仕事などにも便利でしょう。

また、洗面室の近くにあれば、幼いお子さんが泥だらけでかえってもすぐに手洗いができますし、ペットの散歩などの際の出入りにも重宝します。勝手口付近に広めの土間を設けて、屋内に作業スペースを設けるプランも考えられるでしょう。

プライバシーの確保の検討を

勝手口は、建物の裏手にプランニングされることも多いもの。隣家と接近しているケースも多くみられます。設ける場合は、扉を開けていてもプライバシーを守ることができるように配慮を。配置はもとより、植栽やフェンスなどの外構プランに工夫し、必要であれば目隠しなどを設けてもいいでしょう。エクステリア建材にも、ルーバーやパネル状の商品などがみられるので、フェンスなどと合わせてトータルに検討することをおすすめします。

勝手口扉のバリエーションも豊富

勝手口の扉にも多様な商品がそろっており、最近では、開き戸(ドア)だけでなく引き戸タイプの商品も充実しています。限られた空間に設置されるケースの多い勝手口の場合、扉の開閉スペースが必要のない引き戸タイプは取り入れやすいものです。いずれもデザインやカラーバリエーションも豊富にそろっているので、外観やインテリアに合わせて選ぶことが可能でしょう。

また、勝手口扉も玄関と同様に断熱性や防犯性を高めたタイプもみられます。条件に合わせて適する性能を持つタイプを選ぶことが大切です。そのほか、採光や通風も意識したいポイント。特に住まいの北側などに設けられる勝手口の場合は配慮が必要でしょう。ガラス部分が大きいデザインや閉めたままでも通風を得ることのできるタイプもみられます。

そして、最近の傾向のひとつとして、リフォーム向けの商品の充実が挙げられます。既存の開口部に合わせて施工することが可能なタイプ、一日程度で工事が完了するものなどもみられ、大掛かりな工事にならずに機能や性能を高めることができるでしょう。

実際に勝手口扉を選ぶ際には、カタログだけでなくできる限りショールームで確認を。実際の商品のデザインや特徴、機能をチェックし、間取りプランに適したタイプを選ぶことが大切です。

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