家づくりの学び舎

2023/02/21更新0like894view

著者:前川 ミチコ

家づくりのための土地を探すダンドリ&基礎知識

この記事を書いた人

前川 ミチコさん

住宅情報誌の広告制作・編集を経て、フリーエディター&ライターに。家づくりやリフォームなど住まい・暮らし系全般、結婚式準備から新生活までブライダル系全般のほか、妊娠・出産・育児中の暮らし、愛犬との暮らしや旅行などに役立つ情報を発信しています。

家を建てるとき、多くの人が最初にするのが土地探し。どんな土地を選ぶかによって、プランにも費用にも影響してくるので、しっかりと予習をして進めるのが成功のコツです。

ここでは、わが家にとってベストな土地と出会うためのダンドリと基礎知識を解説します。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

まずは希望する土地の条件を決める

土地探しを始める前に確認しておきたいのが、家族の意見や事情。それぞれの通勤・通学アクセス、学区、実家との距離、希望する市区町村、生活の利便性などを考えて、まずは大まかなエリアについて決めます。

さらに希望の沿線、駅などをいくつかに絞り、駅からの距離は徒歩何分までが許容範囲か、バスや自転車を利用してもいいのかなどについても話し合いましょう。家族の意見をまとめておくと、インターネットでの検索や不動産会社とのやりとりの際もスムーズです。

一戸建てを建てるために取得する土地の広さは、だいたい40坪前後が目安(地域などによっては30坪前後から60坪前後のこともあります)。仮に40坪として、住みたいエリアの土地価格の相場をチェックしてみましょう。思った以上に高いと感じたら、希望エリアの範囲を少し広げてみるといいかもしれません。

建てられる家の大きさには制限がある

土地探しにあたって知っておきたいことがいくつかあります。まず重要なのが「土地が広いほど、広い家が建てられるとはかぎらない」ということ。以下で解説するように、土地にはさまざまな法規制があり、それによって建てられる面積などが制限されるからです。

▼用途地域

土地には地域ごとに使える用途が決まっており、13種類の「用途地域」があります。さらに建てられる建物の規模も決まっています。

▼建ぺい率

その土地で、建物に使える面積の割合のこと。

敷地面積×建ぺい率=建築面積で算出できます。

例えば「建ぺい率50%」の地域で、敷地面積100㎡の土地なら、50㎡までの面積の上に建物を建ててOKということになります。

▼容積率

その土地に建てられる、建物の延床面積のこと。

敷地面積×容積率=延床面積で算出できます。

例えば「容積率100%」の地域で、敷地面積100㎡、建ぺい率50%の土地なら、全フロアを合計して100㎡までの建物が建てられるということになります。

▼高さ制限

土地によって、建てられる建物の「高さ」を制限する規制もあります。まず、用途地域によって「絶対高さ制限」が定められた地域があり、さらに道路や隣地、北側に建つ建物への採光・通風を確保するために「道路斜線制限」「隣地斜線制限」「北側斜線制限」があります。

土地探しの段階では、このような規制があるということを知っておくだけで十分ですが、実際に購入したい土地が出てきたときには、不動産会社から詳しい説明を受けましょう。

土地探しの相談は不動産会社、建築会社へ

土地を探す方法はさまざま。よくある探し方とその特徴を以下にまとめました。

▼インターネットで探す

不動産のポータルサイトや、不動産会社のホームページなどでも土地情報が公開されています。希望エリアや広さなどの条件を入力して検索できる手軽さが最大の魅力ですが、それだけではわからないことも多く、結局は掲載元の不動産会社に相談することになります。

▼不動産会社に相談

希望エリアの不動産会社で、広さなどの希望条件を伝えて情報をもらうという基本的な方法です。インターネットに掲載される前の鮮度の高い情報が集まっているのに加え、検索では出てこないような周辺情報なども教えてもらえることがあります。

▼土地探しもサポートする建築会社に相談

建築会社の中には、自社で土地を持っていたり、土地探しからサポートしてくれるところもあります。気になる土地が出てきたとき、その土地にどんな家を建てられるかなど、大まかなプランニングのイメージをつけて購入するかどうかを検討することができます。

土地の購入にあたっては、希望の建物が建てられるかどうかが重要な判断材料となります。つまり、土地探しと建築会社探しは並行して進めるのがオススメ。また、後述しますが、住宅ローンの申し込みの際にもその方がスムーズです。

現地を見にいくときはココをチェック

気になる土地情報を見つけ、現地に行くことになったら、スペックとしては表れないさまざまな状況をチェックしましょう。

▼前面道路の幅、交通量など

土地情報として記載されている道路幅が確保されていても、実際には電信柱があって駐車の邪魔になるなどの情報、交通量の多さなどは、現地を見て確認しましょう。

▼周辺環境、採光・通風条件など

隣地の建物がどれくらい近くにあるのか、どれくらいの高さなのかをチェックしましょう。

▼生活利便性、雰囲気など

最寄り駅から候補の土地までの道のり、候補の土地の周辺を歩いてみて、買い物に便利かどうか、雰囲気が好みに合うかなども確かめましょう。

土地購入の申し込みまでに建物のプランを

ここだという土地が決まったら、購入を申し込みます。

土地は、建物とセットであれば住宅ローンを借りることができますが、その事前審査には、その土地に建てる建物のラフプランと概算見積もりなどの書類が必要となります。
つまり、土地を申し込む段階では、建築会社の候補が決まっていることがポイント。すぐに書類を用意してもらえるよう相談しておきましょう。

また、土地に建物を建てるには、地盤の強度を調べ、強度が足りなければ地盤改良工事をする必要があります。ただし、この調査は土地の売主が許可しなければ、購入前にはできないこともあるので、予算を多めに残しておくと安心です。

土地購入はタイミングが大事

土地は一点物であり、買い逃したら二度と同じ土地は出てきません。じっくり検討することはもちろん大事ですが、悩んでいる間にほかの人に購入されてしまう、というのは避けたいですね。そのためにも、たくさん土地情報をチェックし、現地を見に行くことが大事。理想の土地が出てきたときにすぐに判断できるよう、日頃から相場観を養っておきましょう。

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住宅情報誌の広告制作・編集を経て、フリーエディター&ライターに。家づくりやリフォームなど住まい・暮らし系全般、結婚式準備から新生活までブライダル系全般のほか、妊娠・出産・育児中の暮らし、愛犬との暮らしや旅行などに役立つ情報を発信しています。

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