家づくりの学び舎

2019/08/18更新0like738viewWriternista

土地を買う前に、設計のプロと見に行くべき理由

住宅を新築するなら、まずは土地が必要。親からの相続・贈与、住んでいた家を解体して建替、新たに購入するなど、土地の入手方法はさまざまですが、どんな場合であったとしても「土地のプロフィール」を熟知しておくことが何より重要です。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

その土地で、本当に理想の家を建てられますか?

理想のおうちを建てるなら、土地選びはとても重要。
十分に調査して選ばなくてはなりません。

どうして重要かを知っていただくため、調査を行わずに土地を購入した方の失敗例を挙げて説明しましょう。


「将来、広々とした平屋の4LDKに住みたいな」と漠然と思っていたAさん。
ある時、丘陵地の分譲地が格安で売りに出ているのを見つけました。

眺望も良いうえ、土地の広さは100坪以上!理想の家にぴったりの土地だと思ったAさんは、「家はあとで良い専門家が見つかったら建てよう」と考え、土地だけを購入しました。

そして数年後。
希望の家を建ててくれる専門家にやっと出会えたAさんは住宅建築を依頼するのですが、そこで問題が発覚します。

Aさんの購入した土地は段々畑のような地形の上にあり、斜面部分には土が流れないようにするための石垣が積まれていました。

こういった土地については、万が一崖崩れが起こった場合などを想定して、崖から数メートル離して家を建てなければならない「がけ地条例」というルールが定められています。(石垣の高さや、家を崖から何メートル離すかなどの規定は、各都道府県ごとに異なります)

Aさんが購入した土地はまさにこの「がけ地条例」が適用され、石垣の高さに対して、その2倍以上の距離を保った場所に家を建てる必要がありました。

しかし、条例に沿って建築すると土地の広さは4LDKに足らず。地中に深く杭を打って建築するなどの対応策もありましたが、その費用はかなりのものです。

結果、Aさんは条例に違反しないだけの距離を崖からおいたうえで、敷地内に小さな2階建ての家を建てることとなりました。

こんなところに気をつけよう! 「良い土地」を見極めるためのポイント

Aさんのケースで問題になったのは「がけ地条例」でしたが、その他にも気を付けて欲しいことはまだまだたくさん。以下でその一部を紹介します。

■容積率・建ぺい率
建築可能な建物の大きさは、敷地面積と、都市計画によって土地ごとに定められた「建ぺい率・容積率」によって決まります。

建ぺい率は、敷地面積に対する建築面積の割合です。
2階建てで各フロアの面積が異なる場合は、1階と2階のうち大きなほうの面積で考えましょう。「建ぺい率60%」と指定された地域にある敷地面積100平方メートルの土地なら、建築面積60平方メートルまでの建物が建築可能です。

容積率は、敷地面積に対する延床面積の割合です。
「容積率100%」と指定された敷地面積100平方メートルの土地の場合、延床面積の合計が全フロアあわせて100平方メートルまでの建物が建築可能です。

ただし、建ぺい率・容積率ともに緩和規定があり、その詳細は建物の形状や土地ごとに定められた用途地域の種類などによっても異なります。

また、建ぺい率では幅1メートル以内の軒、庇、バルコニーなどは算入されませんし、容積率では延床面積の3分の1までの地下室や、延床面積の5分の1までの車庫なども計算対象外とされています。(2019年7月現在)


■敷地のセットバック
どんな家が建てられるかの制約は、道路によってももたらされます。
建築基準法で定められた「道路」は、原則として幅員が4m以上。さらに都市計画区域(および準都市計画区域)内では、この「道路」に2m以上接する土地でなければ、建物が建てられないということになっています。

実際には、昔の基準だった1間半(約2.7m)や2間(約3.6m)で作られた、4mより狭い「みなし道路」もまだまだありますが、道路が狭いと火災や救急などの際に緊急車両が進入できませんし、通常の車両走行時にもすれ違えないと不便です。

そこで法律によって、「住宅を建築するときは接している道路の中心線から水平距離2mの位置まで敷地を後退させ、4mの道路を確保できるようにすること」というルールができました。これが敷地のセットバックです。

つまり、4m未満の道路に接した土地の場合、たとえ自分の土地であっても、建物のみならず、門、塀、擁壁なども含めて何も建てられない部分があるということです。

土地のうちセットバックにかかる部分は、容積率や建ぺい率を算出する際に敷地面積から除外されるので、そちらでも注意が必要です。

理想の家づくりは土地選びから始まっている

Aさんのような失敗が起こる背景にあるのは、「土地と建物は別々」という思考でしょう。

しかし、実際は土地と建物は密接に関係しています。
希望する建物を建てるには、条件にあった土地を手に入れることが大前提。
Aさんは不動産会社を通して土地を購入していましたが、土地と建物を別々に考えていたため、希望する住宅の詳細までは不動産会社に伝えていなかったそうです。

もし、住宅の希望を具体的に伝えていれば、契約前に不動産会社が詳しく調査し、希望通りに建てられない可能性を伝えてくれていたでしょう。また、少しでも不動産に関する知識があれば、不動産購入の契約を交わす際に宅建士が読み上げる「重要事項説明書」の「がけ地条例」について触れられた時点で気づけたはずです。

繰り返しますが、家を建てるときに、土地と建物を別に考えてはいけません。

土地と建物を別々に探すこと自体は問題ありませんが、双方への情報共有が必須。
「家づくり」という一連の流れの中で「土地探し」「建築」と業務を分業しているだけで、すべては繋がっているというイメージを持って下さい。

不動産会社や建築会社、専門家に相談し、プロの技術と知識を活かすことが、理想の家づくりにとって大切なのです。
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