2021/12/29更新｜1like｜587view

著者：Haruka Yamasaki

目隠しにも日よけにもおしゃれにも！「ルーバー」で快適な住まいに

ルーバーとは、細長い羽板をタテやヨコに一定の間隔の隙間を空けながら、平行に並べたもののこと。

目隠しや日よけなど、多様な役割を果たしてくれて、機能面で役立つだけではなく、デザイン性が高いところもルーバーの魅力だ。

今回は、ルーバーの役割やメリットとデメリットに触れながら、ルーバーを上手に取り入れた住まいについて考えてみよう！

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

ルーバーの役割

ルーバーのメリット

ルーバーに使用できる素材の特徴

ルーバーを上手に取り入れた住宅事例

ルーバーを取り入れて、おしゃれで快適な住まいに

ルーバーのメリット

【光と風が調整できる】

羽板の角度や間隔によって自然光を調整できるので、ほどよい光を住まいに取り入れることができる。
光だけではなく、羽板の隙間から風を通すこともできるので、光と風が通る気持ちのいい住まいにできるのだ。

アルミの可動ルーバーでテラスの視線と風を調整

【視線を遮る】

ルーバーの羽板の角度や重なり方で、外からの視線を遮ることができる。

外からの視線を遮りながら、プライバシーを守りつつ、近隣の住宅や道路など、外の景色も遮断してくれるのだ。
窓や扉を全開にして換気する必要がないので、防犯面でも効果が期待できるだろう。

【デザイン性が高い】

目隠しや日よけとしてだけではなく、一定の間隔を空けて連続した羽板は見た目が美しく、デザイン性が高いのもルーバーのいいところ。

幅広い素材が使用できて、見た目も美しいので、外観と内観のイメージも損なわずに、住まいのどこにでも取り入れることができるのだ。

天井の一部をルーバーにして部屋のアクセントに

ルーバーに使用できる素材の特徴

ルーバーは素材によって特徴・特性が違うので、設置前によく理解して取り入れる必要がある。
それぞれの素材のメリット・デメリットについて紹介したい。

【アルミ】

●メリット
・耐熱性に優れている
・腐りにくく、錆びにくい

●デメリット
・塗装加工が難しく、カラーバリエーションが少ない
・衝撃に弱い

【木】

木製ルーバーには、天然木と人工木があります。

〈天然木〉
●メリット
・自然の風合いを楽しめる
・DIY加工しやすい
・低価格

●デメリット
・メンテナンスが必要
・腐敗や虫がつく心配がある

〈人工木〉
●メリット
・虫がつかない
・耐久性に優れている
・メンテナンスの必要があまりない

●デメリット
・天然木に比べると価格が高い
・夏の直射日光で表面が熱くなる

【ガラス】

●メリット
・透明感があり光を通せる
・開放感がある

●デメリット
・気密性や断熱性に不安がある
・割れる心配がある
・高価

ルーバーを上手に取り入れた住宅事例

ルーバーに使う素材の特徴やメリット・デメリットを理解したところで、上手にルーバーを取り入れた住まいを見てみよう！

天井からやさしい自然の光を

階段のある吹き抜けホールを中心に、1階から2階を回遊できる住まい。

トップライトからの光をルーバーで拡散しながら、強い日差しを防いで、やさしい明るさに調整する。
トップライトとルーバーがあることで、家の中心となる空間が、ほどよい明るさに満たされるのだ。

トップライトからの光が家中に広がる

和の雰囲気を大切にしながら空間のアクセントに

天井に杉のルーバーを設置した和室。
和室にも洋室にも合うルーバーが、和モダンな雰囲気を生み出す。

ルーバーを和室のアクセントにすることで、心地よくおしゃれな空間となっている。

和室のアクセントになるルーバーの天井

大らかに区切り、ゆとりのある空間に

リビングの間仕切り壁を撤去して、可動式ルーバーの間仕切り引戸を設置したリビング。

羽板を開閉できる間仕切りの引き戸を設置することで、個室としてもリビングとしても使用できる空間となる。

ルーバーの羽板を開けると、リビングと一体となり、閉じると個室として使用できるつくりだ。

ルーバーを開いた状態

ルーバーを閉じた状態

周囲の視線を遮りながら、プライベートの時間を楽しむ

白い壁と木のコントラストが美しい、ルーバーに覆われた住まい。
向かいのマンションからの視線を遮るために、木製のルーバーでプライベート空間を守っている。

ルーバーですっぽりと覆われた部分は、2階のデッキだ。
ルーバーの隙間から降り注ぐ太陽の光は、2階のリビングへと続き、家全体を明るい空間にしてくれる。

光と風の通る気持ちのいいデッキ

自然に換気して快適な空間に

ルーバーを取り入れたミントグリーンのサニタリードア。

クローゼットやシューズボックスなど、ニオイや湿気のこもりやすい場所にルーバーを取り入れるだけで、自然とカビや湿気対策になるのだ。

通気性に優れた爽やかな色のルーバードア

子ども部屋とリビングをつないで、家族のつながりを

子ども部屋とリビングをつなぐルーバーの室内窓。
リビングにいながら、子どもの気配を感じられて子ども部屋からはリビングにいる家族の気配を感じることができる。

家族のつながりを感じるルーバー窓だ。

子ども部屋とつなぐ室内ルーバー

ルーバーを取り入れて、おしゃれで快適な住まいに

取り付ける場所、羽板の角度、色や素材など、ルーバーの可能性は幅広い。
目隠しとしてや光と風を住まいに取り入れるだけではなく、デザイン性も楽しめる。
わたしたちの暮らしの中で、とても役立つアイテムなのだ。

もし、上手にルーバーを取り入れることができたら、日々の暮らしがきっと今よりも快適になるだろう。