2017/12/06更新1like11923view

著者:GOKURA

珪藻土の壁についた手垢や擦りキズはどうする?自分で出来るお手入れ方法

珪藻土についてしまった汚れは、もうどうすることも出来ないとあきらめてはいませんか?少しの汚れ、重症な汚れ、それぞれに対処法があります。ここでは自分でも簡単に出来るちょっとした汚れの落とし方や、重症になってしまった汚れの対処法などについて紹介します。是非試してみてください。

※事例画像はあくまでもイメージです。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

塗り壁のお手入れ悩みベスト5

珪藻土や漆喰など塗り壁のお手入れでは、どんな悩みが多いのでしょうか。

1.ホコリ
2.擦りあと
3.手垢、シミ
4.ひっかき傷
5.ヒビ・割れ・破損

このような場合にどのようにすれば良いか、順に紹介していきます。
横田満康「白×茶のコントラストがモダン。レトロな家具が映える」

塗り壁の「ほこり」には昔ながらの「ほうき」と「はたき」がちょうどいい

ほこりが付くシチュエーションとしては、うろこ模様や扇模様など壁に何らかのパターン模様が付いていて、そのデコボコした部分に自然とほこりが蓄積されるケースがあります。

お手入れの方法としては、毛束の柔らかい「ほうき」や「はたき」で「サッサッ」と優しく落とします。強く当てると表面の粒子がどこまでも落ちてきてしまいますから、力加減は本当に十分に注意してください。「フワッ」と落とすイメージです。

また、参考までにですが、塗り壁だからほこりが付いているというのは誤解であり、普通のクロス壁でもほこりは付いています。むしろ、製品であるクロス壁の方が静電気が発生してほこりを引き寄せる可能性もあります。

洋服もコットンなら静電気は起きにくいですが、ポリエステルなどの化学製品の服は静電気が起こりやすいですよね。ですので、塗り壁が「特にほこりが付きやすい」ということではありません。

塗り壁の擦り跡、擦り傷には「消しゴム」が大活躍

普通に暮らしていれば、気が付かないうちに壁に擦り跡やキズができます。新築でピッカピカの住まいの完成に喜んでいたのも束の間、引っ越しの時の荷物で「やってしまった!」ということは多いですよね。

そんな時「消しゴム」が大活躍します。砂消しゴムではなく、ごく普通の消しゴムが適しています。「スッ」と付いてしまった擦り跡などは、その部分を優しく消していきます。表面的な擦り跡などはこれでキレイに取ることができます。

ポイントは「やさしく」です。ゴシゴシすると、壁を傷つけてしまいますので力加減は十分に注意してくださいね。

手垢やシミには「メラミンスポンジ」で簡単に

スイッチまわり、階段の壁、玄関の壁は、ついつい手をついてしまう機会が多いため良く見るとかなり汚れている場合が多いです。手垢が脂分もあるため、もしかしたら「消しゴム」だけでは落とせない場合もあります。また、絵の具や食べ物の汁などを飛ばしてシミになることもよくあります。

こういった汚れはお掃除用の「メラミンスポンジ」で落とすことができます。メラミンスポンジとは、洗剤を使わずに水だけで汚れを落とすというもので、真っ白なブロック状の形をしています。「激落ちくん」というネーミングの製品もありますね。
メラミンスポンジの商品例

メラミンスポンジの商品例

このメラミンスポンジにごく少量の水を含ませ、硬く硬く絞ります。そして、その汚れの部分にピンポイントで当て、スポンジは面を使うというより「点」で使う感覚です。

出来るだけ、汚れている部分以外に触れないよう、優しくポンポンと擦ります。この方法は壁の表面を少し削っている感覚に近いので、強く擦れば壁の下地まで到達してしまいますので、力加減には十分に注意してください。

スポンジに水を含ませているため、壁も少し濡れます。しかし、しばらくすると乾いて元通りになりますので心配はいりません。

ザクッとしたひっかき傷には「ヤスリ」で滑らかに

手垢などではなく、壁にザクッと深さのある傷をつけてしまった場合、深さや範囲にもよりますが、小さな傷なら「ヤスリ」をかけると、その部分は滑らかになり傷も消えてくれます。

「ヤスリ」をかけるときの注意点は、細かいタイプのヤスリ紙を使うことと、かけすぎないことです。

荒目のヤスリでは、壁の方が壊れてしまいかねません。また、ヤスリをかけすぎるとその部分だけ不自然に「ツルツル」した仕上がりになり、マットな質感のはずが「艶」が出てかえって目立つ場合もありますので、この場合も力加減には十分に注意が必要です。

ヒビ・割れ・破損の場合は塗り直しが一番

塗り壁のヒビ・割れ・破損の場合は、補修ということになるケースが多いため、塗り直しでの対処法がおすすめです。

しかし、ヒビ・割れについては、壁の下地の木材の影響である場合もあるため、たとえ塗り直しても、再度同じ状態になる可能性は高いかもしれません。ヒビ・割れには様々な要因が考えられますが、建物の揺れにより局所的に力の加わる部分では、常に動く可能性があるため、クロス壁のように伸縮に対応できない塗り壁はどうしてもヒビ・割れというものが出やすくなります。

これは、塗り壁の性質という部分もありますので、そういった部分も理解して「お、ここにヒビが出来てきたから、ここは力がかかっている場所なんだな。」というように変化を楽しみながら暮らしていけると理想的かもしれませんね。

しかしながら、あまりにも目立つ場所や気になって仕方がないという場合は、お手入れをしたほうが良いでしょう。ヒビ・割れの場合のおすすめの方法は塗り直しです。

その際、ヒビ・割れの要因も改善できるかどうか、住宅会社さんとよく相談し費用とともに方向性を決めていくことで、より良い補修の仕方にしていくことが出来ますね。

また、何かぶつけて破損した場合も、基本は塗り直しがおすすめです。その場合も補修方法を住宅会社さんに相談した方が良いでしょう。

塗り直しをした場合の注意点

塗り直しをした場合の最大の注意点は、「色が変わるかもしれない」ということです。例えば、全く同じ色の同じ壁を塗っても「変わる」ことがあります。正確には、「変わっていると感じる」ということになります。

なぜ、そう感じるかというと、塗り壁は施工をしてから徐々に乾いていきます。もし塗り直しが、施工してから間もないころであったなら、それほどの色の違いは出ない可能性が高くなります。

しかし、もし仮に数年後に塗り直しをしたとしたら、最初の壁と塗り直しの壁との間に「時間の差」が生まれます。塗り壁も少しづつ風化しています。その時間の差が色が違って見える要因になるようです。

徐々にお互いの壁が馴染み、同じような色合いになってくるのですが、それには「年単位」という時間の経過になる場合もあります。

筆者も塗り壁の補修に何度も立ち合い、色の違いが出ること、時間とともに馴染んでいくことを見てきました。そのため、塗り直しをする場合は、必ず「色の違い」について説明し理解していただいた上で作業を進めることにしています。

濃い色の塗り壁ほど、その「差」はわかり易くなる傾向があります。色の違いを避けたい場合は、部分的にではなく、一面の壁を全面塗り直しなどの方法も考えられますが、費用もかかりますので、どのような補修方法にするかはよく考えた上で進めていきましょう。
珪藻土や漆喰などの塗り壁は、それだけで室内の空気感を作り出してくれる優れた素材ですが、その分ほんの少しだけお手入れはデリケートになります。自分でも上手にお手入れするポイントはあくまで「やさしく」です。慣れるとおもしろいようにキレイに出来ますので、最初は目立たない場所で試し、力加減をマスターしてから本格的に気になる部分に試してみてくださいね。

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