2017年01月09日更新

リノベーションHOW TO(リノベーション向き中古物件選び)

中古マンションの間取り図、あなたはどこまで読み解ける?

中古物件を買ってリノベーションするときに、どういう物件を選べばよいのか。リノベーションで変えられるところと変えられないところについて、どうやって知ればよいのか。図面から物件を読むコツについて、解体現場の実例とともにリノベーションの専門家が解説していきます。今回は新しい事例を、どのように読み解いていったか解説します。


こんにちは。東京・恵比寿にあるリノベーション会社のEcoDeco(エコデコ)です。この連載では、リノベーションを検討する方々へ向けて、「物件を読むコツ」について解説していきます。

リノベーション・リフォーム会社 EcoDeco(エコデコ)

EcoDeco(エコデコ)

リノベーション・リフォーム会社 / @東京都

わたしたちは、中古マンションの仲介×リノベーションのパイオニアとして、中古マンションの仲介から資金計画、リノベーションにまつわるあらることをトータルにサポートすることを得意とした会社です。 EcoDecoのコーディネーターは、不動産探しから設計まで一貫して担当できる不動産と設計のプロチームです。 リノベーションを前提とした物件の内見では、建物の管理状況や周辺環境の良し悪しだけではなく、ご希望のリノベーションが実現できるかなどを総合的に判断しなければいけません。加えて、中古物件は一点物ですから、判断にスピード感が求められます。 EcoDeco では、不動産と設計の知識と経験を併せ持つスタッフが内見に同行しますので、水周りはどこまで動かせるか?この壁は壊せる?など、リノベーション後のイメージをその場でご提案できるのです。このスピード感と専門知識がEcoDeco の強みです。 リノベーションに関することは、何でもお気軽にご相談ください。

今回は物件事例として新たに登場した「K様邸@中目黒」を題材に、前回までの記事で扱ったことを振り返ってみたいと思います。

まずはリノベーション前を確認!

まずは、「販売図面」を見てみましょう。

販売図面には全てがリノベに関わる重要な事が全て載っている訳ではありませんが、分かる事もたくさんあります。それが何かと言いますと、、

(1)中央のクローゼット北側に「PSがある」
→ここにキッチンの排水管が通っているのだろうなと分かります。

(2)トイレとお風呂は「PS」の反対側にある
→床下を通って北側のPSに繋がっているか、他のPSが隠れているのだろうなと予測できます。

(3)図面上の柱と下の柱をつなぐ「梁」がありそうだ
→換気ダクトを計画するときに気をつけないといけないなと心しておきます。

その結果はこうなります。

この情報をもとに内見したところ、現状はこうでした↓

キッチン:このタイルの向こうにPSがあるのです。

キッチンにあった窓から顔を出して外壁を見てみると、ダクトの出口を発見。

これは外から確認することもできます。

そして、脱衣室。ここは洗濯機置き場になっていて、洗面はお風呂の中に、、、洗面は外に出したいですよね〜。

続いて、トイレ。後ろを覗き込むと汚水排水が壁につながっているのを確認!この壁の裏に何かありそうだ、と分かります。

この物件は床がカーペットだったのですが、歩いてみると床が堅い!この下に空洞がない事がわかります。(直床というヤツです)

後日、カーペットを剥がしてみると、モルタルの床が出てきました。これだと、洗面とお風呂の排水は北側にあるPSにつながっていないなーと判断できます。

『竣工図』を確認したところ、やはりトイレは壁の後ろに汚水用のPSが隠れていました。そして、お風呂と洗濯機の排水は隣の部屋にあるPSに接続されていることが分かりました。

販売図面は分かりやすくするために簡略化されていますので、載っていない重要な事は多いです。

販売図面

販売図面

本当はこうでした

本当はこうでした

この隠れた情報は実際に内見しないと分からない事ですが、詳しい事は「竣工図」でないと分かりません。。。

でも、こんな事が隠されていると知っているかどうかで内見時の見方は変わってきますので、コツとして知っておいて下さい。

また、これを把握しておかないとどんなプランが可能なのか判断できないので、設計としてはとても重要なのです。(接続の向きから、この物件は現状と同じ向きにしないとトイレが設置できないと分かりました。)

我々はそのような情報をもとに設計を進めていくのです。解体したらできませんでした、、、とならないように!

解体した現場はこのような状況でした。(竣工図どおり!)

さて、これがどうなったかは物件事例(この記事の最後にあるリンク参照)をご覧いただければと思いますが、その裏で設備がどうなっているかを次にご紹介したいと思います。

どう設備を変更させていった?

ここまでK様邸の販売図面と現況がどうだったかをご紹介しましたが、K様邸の場合、41.4㎡なので狭いです。ですから、お風呂やキッチンの位置を劇的に変えるような設備の変更は行っていません。それを無理に行うとどこかにひずみが生じてしまうのでシンプルに考えることにしました。

そのため、ポイントは2つです。
(1)脱衣室にあった洗濯機置き場をどうするか?
(2)キッチンのレイアウトをどうするか?

まず、脱衣室にあった洗濯機置き場ですが、脱衣室に洗面台を設けたかったのでキッチン側に移動させることにしました。

そして、キッチンは広々ワンルームに回遊できるレイアウトにしたかったので部屋の玄関側中央に設置することにしました。さらに作業スペースは土間で!

リノベ前の設備位置

リノベ前の設備位置

リノベ後のレイアウト

リノベ後のレイアウト

ここで問題になってくるのは「排水」でした。

前回の記事で紹介したように、キッチンの排水はPSのもともとキッチンがあった側に排水管が出ています。ですので、新たに設けるキッチンもここに接続しなくてはなりません。でも、キッチンは土間にしたいので床下に配管を通す事ができない、、さらに洗濯機は冷蔵庫の横に設置したいから洗濯機からPSまでの排水管ルートを
確保しなくてはならない、、、

ということが課題でした。

排水の事を考えるとキッチンの床も床上げしてフローリングにするのがラクなんですが、エントランスから土間でつながっている。そしてハードに使っても楽しい!と考えて、モルタルの床にしたかったので今回の排水ルートはこのように考えました!

つまり、

(1)モルタル土間のスペースは配管できないので、収納キャビネットの
足下を配管ルートとして使用する

(2)フローリングの位置を少しキッチンに食い込ませてキッチンの
排水管を通すスペースを設ける

です。これで解決!!

単純なのですが、現場の職人さんにはキャビネットの加工をお願いしたり、キッチンがぴったり食い込むように微調整してしてもらったりと割と大変そうでした。

↑こんな感じです。

黄色:フローリングスペース
水色:キッチン
緑:収納キャビネット

設備のレイアウトを変えようとするときに一番問題になるのは「排水」だと思います。それをどう処理するかが水廻りのデザインではポイントだったりするのです。

引渡の時は部屋のサイズに対してキッチンが大きく感じましたが、実際に引っ越された後はちょうどいい!でした☆

ちなみに、このキッチンですが、IKEAのキッチンを使用しているからお手頃価格なのです!それにタイルを貼ったりと現場で大工さんにいろいろ加工をしてもらったのです。

いかがでしたか。次回は解体後の壁について解説したいと思います。

【参考リノベーション事例】
EcoDeco「“投資”と考えた都心リノベ 41㎡でカフェのようなリノベーション空間」(外部サイト)

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