2018/04/11更新4like5131view

著者:RoomClip mag

凸凹夫婦のリノベ。夢の実現を見越した好条件のこだわり空間

この記事を書いた人

RoomClip magさん

暮らしとインテリアにまつわる「ノウハウ」をお届けするウェブマガジン。日本最大級のインテリアSNS「RoomClip」に集まった写真を元に、誰にでも役立つ情報をお届けしています。

中古住宅を購入し、住まい手のライフスタイルにあった形にガラリと変える「リノベーション」。この連載では「施主目線」に立ち、リノベーションでなければならなかった理由やパートナーを選んだ基準、そしてこだわりポイントを掘り下げます。

今回は、希望の立地で自分たちに合ったこだわりの住まいを求めてリノベーションをされたという、大阪府豊中市在住のmalco.Azukiさんご夫婦にお話を伺いました。身長差33cm、共働きのご夫婦ならではの工夫や趣味や思い出で暮らしを彩るアイデアは特に印象的です。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

今回教えてくれたユーザーさん♪

malco.Azukiさん(RoomClip)
駅近&自然が豊富な希望の立地で、身長差33cmの凸凹夫婦2人暮らしをしています。 結婚式のテーマがレトロ、そのテーマを組み込んだお家にしました。 日課は週末にお花を飾ること、趣味は夫婦で旅することです。

そもそも家探しをしようと思ったきっかけは何ですか?

結婚してから、賃貸住まいを2年しました。環境は良かったけれど、自宅から駅まで徒歩20分と立地がイマイチでした。私自身体調を崩してしまったことをきっかけに、利便性の良い駅近で、共働き夫婦にとって生活しやすい住まい探しを始めました。

どうして、リノベーションじゃなければダメだったんですか?

それは、どうしても想いをカタチにしたかったからです。賃貸からそろそろ自分たちのおうちが欲しいと思って、新築マンションのモデルルームを何ヵ所か巡りましたが、理想の物件は見つかりません。もともと、『人とは違う』を好んでいた私です。立地が良くて、お値段もそこそこ抑えられ、想いを形にできる手段は、リノベーションしかないと思いました。

リノベーションという選択肢を考えたきっかけと、情報&依頼先の探し方を教えてください

いつか自分の想い描いたおうちに住みたいと夢見ていたので、インテリアや建築が好きなこともあり、建築CADの学校へ通い始めました。そこで出会った同級生のひとりが、たまたま1年前にリノベーションをしていたのです。それだけでテンションはあがり、意気投合。好きなものが似ていたこともあって、おうちのことを相談したり、リノベーションの体験を聞いたりしているとワクワクが止まらなくなりました。そんな中、『リノべりす』無料相談に問い合わせる機会があり、私に合ったオススメのリノベーション会社を紹介していただきました。

紹介していただいた4つのリノベーション会社に足を運び、それぞれの会社の雰囲気、担当さんの対応、こちらの要望にどう応えてくれるかを見極めました。依頼先の最終的な決め手は、担当建築士さんの雰囲気と海外建具を使用できたことです。特に、建築士さんがガツガツしてなくて、さっぱりしてる感じが良かったですね。

実際にできあがった家を見たときは、どう思いましたか?

全ての思いがカタチになった感動のひと言に尽きます。夫は図面上では全くイメージができていなかったそうなのですが、『スゲー!凄いー!』と、とても嬉しそうにしていました。その姿が私も嬉しかったですね(笑)

住んでみて良かったことは、無垢床&無垢ドアの温もりや、私たちの結婚式のテーマであったレトロ感を組み込めた空間で生活できていることです。玄関入ってすぐのステンドグラスはインパクトがあります。日常的に使用するキッチンや洗面スペースの、気持ちよく家事ができる使いやすさもお気に入りです。

特に気に入っている場所はどこですか? 5つ教えてください

①凸凹夫婦の身体に合わせたキッチン
町の業務用ステンレスキッチン屋さん(シギタ商会)で、凸凹身長差夫婦に合ったものをオーダーしました。料理をするのは私、洗い物は夫という役割に合わせ、シンク部分は通常より2.5cm高く、ガスコンロ部分は通常の高さより2.5cm低くと、あえて5cmの段差をつけています。私は小柄なので、キッチン幅も決して広くない2400mm、キッチンから後ろの食器棚までのスペースは830mm、通常より狭い幅ですが、それが私にとっては動きやすくピッタリなんです。

むき出しにしたキッチン下は、通気性が良く、掃除もしやすいです。ごみ箱スペースもきちんととれます。それでいて、大手のキッチンメーカーさんの提供しているものよりも、値段を大幅に抑えることも叶っています。

ちなみに、キッチンの腰壁などに使用しているタイル(平田タイル)は何度もショールームに伺い、イメージに添う素材なのか、迷いに迷い、特にこだわって選んだものです。
②朝日が入る東向きリビングとルーフバルコニー
夫婦共働きで日中はほとんど自宅にいないため、南向き物件へのこだわりはありませんでした。休日でも早起きする習慣があるので、朝日を感じられるほどよい広さのリビングで、夫に毎朝コーヒーを挽いてもらいます。今では、毎朝のコーヒーの香りと、日課の観葉植物への水やりが一日の活力です。

また、換気&風通しを良くするため、リビングに面するフリールームには室内窓を取り付けました。北向きのルーフバルコニーは、おうちの広さ並みのサイズで、天気の良い休日はシーツや布団を干し、マットレスベッドもそのまま干すことができます(笑) 駅近で、これほど広いルーフバルコニーのある物件は滅多に出会えないのではないでしょうか……。北向きの窓は寒さを軽減する目的で、二重窓にしています。
③広さを錯覚させる長めの玄関
土間のあるおうちにも憧れていましたが、土間を作ってしまうと居室スペースが狭くなってしまうため断念しました。何かいい方法を……と悩んでいたところ、『なんとなく玄関を長くしてみる?』とひらめいたんです。そして、通常より倍近い、210cmほどの長さのある玄関スペースになりました。土間を意識して、タイルはモルタル調のものをチョイスしています。ちなみに、玄関から廊下の壁は漆喰です。決して広くはないのですが、より長さを強調することで広さを錯覚させる玄関に仕上がりました。来客される方には必ず『玄関広い!』と言ってもらえています。
④洗面タイルに埋め込んだ海外紙幣とコイン
旅先から持って帰ってきた、海外紙幣と7ヵ国のコインを洗面タイルの間に埋め込んでます。思い出もおうちのどこかに表現したかったので、少しの遊び心を楽しみました。広く取れなかった洗面スペースですが、幅広の大きな鏡のお陰で広く感じることができます。人工大理石の洗面台も、そんな鏡に合わせて幅広にしました。二人並んでも邪魔にならず、乾燥した洗濯物も洗面スペースで畳めるような設計になっています。とても使い勝手の良いお気に入りのスペースです。床材にもこだわりました。スーパー銭湯でよく見かける、ベタつかないゴロゴロしたくなるあの素材です。
⑤廊下をレトロに明るくする、アンティークステンドグラス
マンションの玄関廊下のイメージは、電気がつかないと昼間でも暗いというものでした。そこに『明かり取りの窓を付けたい』という思いがかねてからあり、建築士さんに京都にあるステンドグラス屋さんを紹介してもらいました。早速、お店に足を運ぶと、珍しいブルーガラスの入ったアンティークステンドグラスとの出会いがありました。見た瞬間一目惚れです。さらに、同じデザインの物がたまたま3つあったことで、イメージが膨らみ、1つではなく3つ並べて西側のベッドルームから廊下に光が差し込むようにしてもらいました。ステンドグラスと漆喰壁が作り出すレトロな雰囲気が、私のイメージにピッタリとはまりました。

リノベーションを振り返ってみて、いかがでしたか?

想いをカタチにできたことが、リノベーションして一番良かったことです。もともとが築35年越えの物件であったことで、窓のサッシや玄関ドアもレトロで、私たちのテーマに自然に添っていたのも良かったですね。ただ、とことこんこだわりたい私と、『なんでもOK!』と言う夫。ほとんどの素材は、それぞれのショールームに毎週足を運び選ぶことになりました。できあがる立体のイメージを想い描きながら、建具や壁の色、キッチンの動線、素材選びをするのは、ワクワク楽しい反面、さすがに大変でした。『~すぎる』というのは飽きてしまう傾向があると考えているので、流行に左右されない自分の軸みたいなものがブレないようには気をつけました。なかなかイメージの湧かない夫でしたが、愚痴も言わず、喧嘩することもなく進み、感謝の気持ちでいっぱいです。建築士さんの絶妙なアドバイスも抜群でした!

もし、またリノベーションするなら……と思うだけでワクワクしますが、ルンバを収納するスペースを忘れてしまったんです(笑)『こうしておけば良かった』と思うのは、それくらいです。完璧ではないですが、夫婦2人で心地よく暮らせてます。

今回、リノベーションという私の夢を、夫は一緒に叶えてくれました。夫は近い将来、海外で仕事をするのが夢です。立地の良い物件を選んだのは、そんな夫の夢を実現できた時、売却&賃貸に出しやすくするためでもあります。リノベーションを通して『何事もChallenge!一度きりの人生楽しく生きよう!』と改めて夫婦で思うことができました。もし、海外移住したときには、またどこかの国でリノベーションしてるかもしれません。

お話をお伺いして

思い出を、趣味を、ご夫婦らしい暮らしやすさを、希望の立地で予算は抑えて……はっきりとしたこだわりのあるmalco.Azukiさんと、それを包み込む優しいご主人、そんなご夫婦の姿がお話を聞いているだけでも自然と目に浮かんできます。『想いをカタチにするにはリノベーションしかなかった』malco.Azukiさんはこう語ります。リノベーションは、住み手参加型の住まいづくり。その分、考えなくてはいけないことも、知らなくてはいけないことも、調べなくてはいけないことも多いかもしれません。でも、その苦労があるからこそ、理想や希望により近い現実を手に入れることができるのではないでしょうか。凸凹夫婦ならではのキッチンの構造やステンドグラスとの出会い、タイルに埋め込まれた旅の思い出などはまさにリノベーションだからこそできたことと言えそうです。

また、malco.Azukiさんがマンションリノベーションを選択された理由のひとつに、『賃貸・売却のしやすさ』というものがありました。これは『いずれは海外へ』という優しいご主人の夢の実現を視野に入れた、素敵な理由です。好立地、利便性、他にはない魅力ある空間、こんな条件が揃っていればきっとすぐに借り手や買い手もつくに違いありません。転居を検討しているけれど、そこが終の棲家とは限らない……こうした理由でマイホームの夢をあきらめている方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか?リノベーションはそのジレンマをも解消してくれる可能性があります。malco.Azukiさんご夫婦の想いも夢もカタチにできるアイデアをぜひ、参考にしてみてください。

malco.Azukiさんのお住まいについて

・所在地: 大阪府豊中市
・物件種別: マンション
・建築面積: 63.85平米
・間取り: 2LDK
・この家に住む人: 夫婦二人
・施工期間: 2ヶ月
・総費用: 950万円
・設計: 松浦 大
写真と間取り:malco.Azukiさん
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