2018/04/27更新0like3129view

著者:RoomClip mag

家をつくる濃密な時間。エリア×希望を叶えるリノベ

この記事を書いた人

RoomClip magさん

暮らしとインテリアにまつわる「ノウハウ」をお届けするウェブマガジン。日本最大級のインテリアSNS「RoomClip」に集まった写真を元に、誰にでも役立つ情報をお届けしています。

中古住宅を購入し、住まい手のライフスタイルにあった形にガラリと変える「リノベーション」。この連載では「施主目線」に立ち、リノベーションでなければならなかった理由やパートナーを選んだ基準、そしてこだわりポイントを掘り下げます。

今回は、東京都武蔵野市で家族4人で暮らすrinさんにお話を伺いました。エリアも利便性も、変わりゆくライフスタイルに寄り添い、いつまでも自分たちらしくいられることも、全部叶えた魅力あふれるお住まいと、その完成までの道のりをさっそく拝見していきましょう。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

今回教えてくれたユーザーさん♪

rinさん(RoomClip)
夫婦と子供2人の4人家族です。 カフェ風、インダストリアル、ナチュラルをウロウロしています。星モチーフ好き、 ヘリンボーンに憧れています!

そもそも家探しをしようと思ったきっかけは何ですか?

以前の賃貸マンションは結婚を機に引っ越した物件だったため、夫婦2人で住むには良かったのですが、子供が2人になり手狭になりました。ですので、長男が小学校に入学するまでには引っ越したいと考えていたんです。地域そのものは気に入っていたので、なんとなく今後もこの辺に住みたいとは思っていたのですが、当時は長男が入園したばかりだったこともあり、まだ具体的な物件を探すということまではしていませんでした。

もともと物件情報をチェックするのが好きで検索はしていたので、たまたま近くのマンションがリフォーム済みで売り出されていることを知り、見に行ったことがきっかけで本格的に物件探しが始まりました。

どうして、リノベーションじゃなければダメだったんですか?

それは、希望エリア内で理想の家が欲しかったからです。でも、希望エリア内にファミリー向け物件がほぼなく、あったとしても築年数が経過している物件ばかり……。また、以前の賃貸マンションは収納が少なく、服や物が溢れかえっていました。生活動線も悪く食器棚を置くスペースがキッチンから遠い壁にしかなかったりと住まいの利便性についてはいろいろと思うところもあります。

さらに『子供が小さいうちはリビングダイニングを広く、けれど1人部屋を持つようになってからは1人の時間も持てるようにしてあげたい!』など、ライフスタイルの変化にも柔軟に対応できることも大切にしたいと思いました。希望エリアで今も未来も暮らしやすい、自分たちのスタイルにあった家をと思った時、全てが叶うリノベーションを選択するに至ったんです。

リノベーションという選択肢を考えたきっかけと、情報&依頼先の探し方を教えてください

物件を探し始めてからわかったのですが、希望エリア内にはファミリー向けマンションが少なく、さらに築年数が相当経過していることがわかりました。また、たくさんの物件を見るうちに、『収納が少ない、ここがこうだったらいいのになぁ』という事柄が増えてきたんです。希望していた物件が築40年だったこともあり、不動産屋さんがリノベーションという方法を提案してくれたことがきっかけとなりました。実は、それまではリノベーションについて何も知らなかったんです。知って、興味を持ってからは、ネットや雑誌でリノベーションについてとにかく調べました。

施工会社は、ネットで探し出したリノベーション会社の3社に相談しました。1社はテンプレート通りの仕上がり、もう1社はプランは良かったのですが値段が高く……。最終的に依頼したインテリックス空間設計さんは、私たちの家族構成と希望からライフスタイルの変化にあわせたプランを提案してくださり、さらにモデルルームにあった扉などが好みのデザインで、こちらのイメージが伝わりやすいと感じたのが決め手となりました。また、価格も良心的で、プランと金額のバランスが良いと思ったのも決め手のひとつです。

実際にできあがった家を見たときは、どう思いましたか?

施工中も何度か見に行っていたので、新鮮な驚きではないのですが、明るくキレイに仕上がっていたのが嬉しかったです。床はシカモア、壁は白いクロス、扉もクローゼットも白にしたので、リビングのブルーの扉とキッチンのサブウェイタイル風クロスのアクセントが効いていて、デザイナーさんとも『想像以上に良いですね!』と盛り上がったのが印象的です。

壁紙は織物調をすすめられたのですが、無理を言って薄い石目調のクロスを貼ってもらっています。結果、モダンな雰囲気になったので、とっても気に入っています。薄い色の床は『汚れが目立つのでは?』と気になったのですが、白いクロスとあわせると空間が広く明るく見えるし、気持ちが良いので掃除も以前よりマメにするようになりました。黒の室内窓にあわせてリビングのライティングレールも黒にした部分が、バランスよく空間全体の差し色になってくれたので、これも良かったなと思う点です。

機能面では、夫のこだわりでコンセント位置を細かく決めたおかげで、実生活の利便性が良いのが特にお気に入りです。下駄箱の中にもコンセントを付けたので、電動自転車のバッテリーの充電もしやすいんですよ。もうひとつ、『オシャレだから!』という理由でシーリングファンを付けたのですが、空気の循環機能もバッチリで満足しています。

特に気に入っている場所はどこですか? 5つ教えてください

①こだわり抜いた造作の室内窓
室内窓がある部屋は、いずれ子供部屋になる予定です。そのため、明るく広く見せつつもプライバシーを確保したかったので、室内窓の位置やサイズ、開き方などかなり悩んで細かく打ち合わせさせてもらいました。おかげで、イメージ通りのものができました。
②悠々とした、シンプルだけれど個性のある六角形タイルの玄関
夫が一番こだわったのが玄関です。 『玄関が狭いと家全体が狭く感じるので、広くリッチに見える玄関にしたい』と言っていました。実際、ベビーカーが2台置ける広さを確保しています。 石タイルの玄関に憧れていたので、タイル屋さんをまわって見つけた六角形のタイルを使用しています。シンプルだけど個性もあるところが気に入っています。
③ウォークインクローゼットを中心にした、利便性の良い間取り

夫の希望でウォークインクローゼットを家の中心に配置しました。外出に必要なものは、すべてここに収納しています。帰宅したらリビングに行く前に、まずウォークインクローゼットに行き、カバンを置いて着替えます。また、洗面所がすぐ隣なのも、便利な間取りになっているんです。 ちなみに、洗面所には下着からパジャマ、タオルなど必要な物をすっきり収納できる棚を造作してもらいました。
④遊び心も楽しめる、アーチ型入り口のパントリー
以前の賃貸マンションでは、食材の買い置きが溢れることがよくありました。今は、パントリーに全て収納できるので、とても使いやすいです。アーチ型にしてもらった入り口もお気に入り。また、パントリーは部屋からあまり見えないので、輸入物のカップケーキ柄クロスを奥の壁に貼ったり、マスキングテープで手前の壁を青白ストライプにしたりして楽しんでいます。

パントリーの手前には、デザイナーさんの提案で造作の棚を作りました。調味料と毎朝飲むコーヒーセットを並べています。パントリーとセットで、私の大好きなスペースです。
⑤子供たちの様子を見ながら調理ができる、憧れのカウンターキッチン
以前の賃貸マンションは壁付キッチンだったので、ずっとカウンターキッチンに憧れていました!本当は、キッチンの背面をサブウェイタイルにしたり、オシャレな棚を付けたり……いろいろ思い描いていたのですが、スペース的にそれは難しかったんです。腰壁だけ、サブウェイタイル風クロスにしてもらいました。クロスなので、いつか張替えたりしてみたいなとも思っています。また、キッチンのすぐ隣は子供部屋です。子供たちの様子を見ながら、調理ができるのも気に入っています。

リノベーションを振り返ってみて、いかがでしたか?

リノベーションを知ってから実際の打ち合わせまでにあまり時間がなかったので、とにかく本で調べて、ネット検索して、打ち合わせをしてと、かなり濃い数ヶ月間を過ごすことになりました。間取りや生活動線などは、打ち合わせをしていくうちにどんどんイメージが湧いてきて満足のいく仕上がりになり、1年住んでみた今もとても気に入っています。築40年の物件だったので、スケルトンリノベーションで配管なども新しいものに変更できたのも良かったです。

ただ、私の趣味が定まっていなかったのが原因ですが、フレンチシャビー、西海岸などなどテイストで二転三転したのが大変でした。こうしておけばよかったと思うことはいろいろあるのですが、もしまたリノベーションができるなら、明るい色のヘリンボーンの床にしてみたいと思います。

お話をお伺いして

住み慣れた土地で、長く充実した時を重ねるためにrinさんが選んだのがリノベーションです。築古の多い土地柄、経験から感じていた利便性に対する理想、お子さんの成長をはじめとする暮らしの変化に寄り添う家であること、こうした条件と希望とをぴったりとマッチさせてくれたのがリノベーションだったとrinさんは話してくれました。実際、rinさん宅のベースは、築40年のマンションであることを少しも感じさせない、明るくナチュラルでモダンな空間に仕上がっています。また、間取りやコンセントの配置、室内窓の設計に丁寧にこだわることで、rinさんご家族の末永い日々の快適も叶えられていました。住まいの第一印象を決定づける玄関のあり方への思いも、とても素敵ですね。

住まい探しやマイホーム計画を考えはじめたとき、誰もが予算やエリアといった条件と、理想やこだわりの間でかみ合わない現実に悩むのではないでしょうか?リノベーションは、そのギャップを住み手の希望に合わせて埋めていくことのできる住まいづくりの手段です。もちろん一筋縄ではいかない大変さは伴います。rinさんは、リノベーションを知ってから実現に至るまで、下調べ・依頼先選び・打ち合わせなど大変だったと語ります。けれどもそれは『濃い数ヶ月間』と表現されていました。リノベーションには、濃密な思い出の力によって、住まいをより住まい以上の存在にしてくれる……そんな魅力も秘めているのかもしれません。

rinさんのお住まいについて

・所在地: 東京都武蔵野市
・物件種別: マンション
・建築面積: 68平米
・間取り: 2LDK
・この家に住む人: 夫婦と子供2人の4人家族
・施工期間: 2ヶ月
・総費用: 1000万円
・設計: インテリックス空間設計
写真と間取り:rinさん
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