2016年12月27日更新

リフォーム・リノベーション(HOW TO)

キッチンのリノベーションは排水と排気がカギ!中古マンションのどこをどう見る?

中古マンションの読み解き方シリーズ、今回はキッチンの間取り変更についてです。中古物件のリノベーションで、どういう物件を選べばよいのか、どこをどう見ればいいのか。図面から物件を読むコツについて、解体現場の実例とともにリノベーションのプロが解説します。


こんにちは。東京・恵比寿にあるリノベーション会社のEcoDeco(エコデコ)です。この連載では、リノベーションを検討する方々へ向けて、「物件を読むコツ」について解説していきます。

リフォーム・リノベーション会社 EcoDeco(エコデコ)

EcoDeco(エコデコ)

リフォーム・リノベーション会社

私たちは、中古物件探しからリノベーションまでのトータルコーディネートサービスのパイオニアとして、恵比寿にオフィスを構えています。 サービススタートから数年が経過し、沢山のリノベーション会社が誕生した今。 まだまだリノベーションの知名度が低いことには変わりがありません。 EcoDeco は、その原因のひとつとして「ステップの煩雑さ」があると考えます。 リノベーションに関する知識は、お客さまだけでなく金融機関、不動産会社、設計会社 工務店などプロジェクトに関わる方の中でもあまり詳しくないという方がほとんどです。 広くリノベーションを知っていただくために、 EcoDeco はリノベーションをトータルコーディネートする会社であり続けます。 その責任こそが、EcoDeco の強みのひとつであると捉えます。

リノベーションにおける物件内見時のコツ、その3回目は「キッチン」です。

キッチンはアイランドにしたい!とか、対面型にしたい!とか、リビングの横にレイアウトしたい!とか、ご要望の多いアイテムですね。でも、キッチンは設備との絡みが多くて、いろいろ考えなくてはならないアイテムなのです。

キッチンで重要なのは「排水」と「排気」

今までと同様、まずはM様邸@西葛西を例にとって説明したいと思います。

まずは、リノベ前のプランとキッチンの写真は↓こちらです。

それをリノベーションによって位置を変更し、リビング対面型のキッチンにしたのです。

足場板のカウンターテーブルも設けて開放的なキッチンです!

実は、キッチンは給排水の設備と排気(レンジフード)の設備の両方をしっかり検討しないと計画倒れになってしまう強者です!

まずは排水に関してです。排水のことは、1回目の記事でお風呂の排水について書きましたが、キッチンの排水は「雑排水」扱いとなるので、お風呂の排水と入れ替えてPSに接続してもOKです。

しかし、トイレの排水は「汚水」なので、トイレ用のPSにキッチン排水を接続することはできません。

そのため、M様邸のキッチン排水は横にあるPS(トイレ用のPS)ではなく、もともとお風呂の排水に使用していたPS(ADとUDの間にあるPS)に接続しています。

排水で注意しなくてはならないのは「PSから離れると床を高くしなくてはならない」ということ。水が流れるように排水勾配を確保しなくてはならないので、PSから離れると当然パイプの高さも必要になります。

ですので、販売図面や現地内見してキッチンとPSの位置関係を確認したら、離せば離すほど床を上げなくてはならない。つまり、天井が低くなる!!ということを気にしてくださいね。(でも、壁の中に排管を通すなどの逃げ方があるので割と自由です!)

次に、排気に関してです(☆これが重要!)。
キッチンにはレンジフードがありますが、この吸い込んだ空気は外気に放出されます。

そして、この外気に放出するための穴は新たに設ける事ができないので、キッチンの場所を移動させて穴から遠くなるとダクトがずーっと天井を這うことになるのです(天井を躯体現しにするとこれが露出して丸見えになります!)。

↑こんな感じです。

これが排気口につながっていくのです。室内のデザインに影響してきますね〜。

外壁に↓こんな穴を見つけたら、それは排気の穴です!(ここまでつながってます)

または、販売図面などに↓「AD」を見つけたら、これは「エアーダクト」の略称です。(ここにダクトがつながることもあります!)

M様邸はこのパターンでした。

換気扇やレンジフードの排気はこのような穴につながりますので、レンジフードから排気口までダクト管が通ることは覚えておいて下さい。

そして、この排気口の位置を内見時にチェックすることが大切なのですが、これがなぜ「物件を読むコツ」なのかは、次でご説明したいと思います。

キッチン排水・排気の実例

ここで事例を1つご紹介。

下記の物件も建物が建った当初から天井裏をずーっとキッチンダクトが通っていました。このようなことはよくあるケースで、解体時には天井が無くなったのでこれが露わに!

解体時の写真

解体時の写真

リノベーション前の平面図

リノベーション前の平面図

平面の矢印のところにはちゃんと出口がありました!(内見時はこれもチェック!理由は後ほど、、、)

販売図面には載っていなくても、竣工図にはしっかり載ってます!

販売図面には載っていなくても、竣工図にはしっかり載ってます!

排気の場合、排水とは違って排水勾配などは考えなくていいので排気口まで離れた位置にキッチンをレイアウトしても距離的には何の問題もありません。

ちなみに、この事例の場合、新たに設けたキッチンはPSから少し離してレイアウトしたのでその排水勾配を壁内排管とすることで解決させています。(やり方次第では床上げしなくてもOKなのです!)

こんなキッチンが設置されましたー!!

こんなキッチンが設置されましたー!!

キッチンダクト配置のコツ

さてさて、排気に戻りますが、このレンジフードの排気、制限が全くない訳ではないのです!

キッチンをレイアウトする際に気をつけなくてはならないコト、それはレンジフードと排気を出す穴までの「経路」なのです。

つまり、内見時に注意したいチェックポイントは何かと言いますと、それは「梁の有無」なのです。

いつものM様邸@西葛西を例にしますが、レンジフードから出口までのダクト経路の間に梁があると、ダクトは梁の下をくぐらなくてはなりません。

そうすると、、、
①ダクトがすごく下がってきて邪魔になる。(頭をぶつける)
②油の問題が生じる(油が溜まる)
といった問題が出てくることになります。

M様邸の場合、梁は↑このようになっていました(水色の部分)。

ですので、理想的にはもともとキッチンがあったエリア(黄色のエリア)に配置するのが望ましいといえます。

できなくはないですが、いろいろと問題をクリアしなくてはならないので一般の方の内見時のチェックポイントとしては、「梁の位置、キッチンの位置、そして排気の出口をチェック」して「梁に囲まれた範囲内であればレイアウト変更可能だろう」と判断するようにして下さい!

M様邸の場合は、収納の内部を経路としてできる限り邪魔にならないように考慮しつつ、梁下ギリギリの位置にレンジフードを持ってきたという、ハラハラドキドキの処理を行ったのです。

梁は超えないギリギリの位置にレンジフード!

梁は超えないギリギリの位置にレンジフード!

考えたのは↑こんなコトでした

考えたのは↑こんなコトでした

ただし、廊下にはダクトがいっぱい出てしまいます、、、仕方ない

ただし、廊下にはダクトがいっぱい出てしまいます、、、仕方ない

気持ち良いキッチンプランにすべく、排水や排気といった設備の計画を裏では緻密に行っているのです。

躯体と設備の関係性が分かってくると「内見時の見方」がガラッと変わると思います。その上でリノベーションするとどうなるのか?を考えてみるのです。

ぜひとも内見時は汚い現況に惑わされず、理想の住居になるスペックを持っているかどうかをチェックしてみてください。「リノベ脳」を鍛えていきましょう♪

次回は別の事例についてご説明いたします。


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