2022/04/14更新0like4472view

著者:岩間光佐子

機能性だけでなくインテリアにも。シーリングファンの特徴

この記事を書いた人

岩間光佐子さん

ハウスメーカーでのインテリア設計を経て、住宅情報誌編集部に。編集長として、リフォーム誌などの創刊に携わった後、フリーエディター&ライターとして独立。住宅設備機器を中心として、家づくり情報を発信中。二級建築士、インテリアコーディネーター

吹き抜けや高い天井のある空間は開放的で気持ちのいいものです。最近では、心地よさを高めるために、シーリングファンを取り付けるケースも多くみられるようになりました。ここでは、シーリングファンの基礎知識、メリットや取り入れる際の注意点をまとめました。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

シーリングファンとは?

シーリングファンとは、天井に設置する扇風機のような羽根を持つ機器のこと。羽根の形状はさまざまですが、回転することで空気を攪拌(かくはん)するものです。羽の大きさや枚数、回転速度などによって風を送る力は異なります。

レストランやカフェなどで見かけることもあるかもしれませんが、商業施設だけでなく住宅でも吹き抜け空間や天井の高いスペース、勾配天井を持つ間取りなどで用いられるケースも多いようです。最近では、商品ラインナップも豊富になり、一般的な天井高の空間でも用いることができるような商品もみられ、マンションなどでも取り入れられています。

シーリングファンを設置するメリット

シーリングファンを設置するメリットは、天井近くの空気を攪拌するため、部屋の温度のムラが少なくなり、快適な空気環境を実現できること。たとえば、冬場は、天井近くの温かい空気と床面近くの冷たい空気を循環させ、居心地のよい温度を保つことが可能です。夏場は、気流による涼しさを得られます。いずれの季節でもエアコンなどと上手に組み合わせることで、冷暖房の効率が高まり、省エネルギ―にもつながるでしょう。

シーリングファンは回転方向を変えることで、下向きの風(床面へ吹く風)と上向きの風(天井に向かって吹く風)を選ぶことができます。夏場は、下向きに気流が流れることで、体感温度を下げるとともに、エアコンによる冷気を天井付近に送ることで空気を攪拌します。冬場は上向きに運転することで、天井付近の温かい空気を拡散して、足元まで暖かさを生み出します。

シーリングファンの種類

モーターを用いて回転するシーリングファンには、ACモーターとDCモーターのタイプがあります。商品によっても異なりますが、一般的にDCモータータイプは、消費電力が小さいこと、振動が小さいこと、音が小さいことなどが特徴。ACモータータイプに比べDCモータータイプの方が価格は高めです。電気代は、商品や使用方法によって異なりますが、おおよそ1ヶ月100~250円程度(1日8時間使用)でしょう。

設置方法としては、天井に直接設置するタイプ、パイプなどを用いて吊り下げる商品があります。傾斜天井の場合は、対応可能な商品を選ぶようにしましょう。

また、高い場所に設置されていることが多いため、操作性も重要です。最近では、リモコン操作も可能なタイプもあるので、使い勝手を考慮して検討すること。商品によっては、風量の調整やタイマー設定が可能なものなども揃っています。

+ReMo(リモ)建築設計事務所「HOUSE-310-」

多様なデザイン、照明付きのタイプも

最近では、各メーカーから、多様なシーリングファンが揃っており、性能はもちろんデザインバリエーションも多様になり選びやすくなってきています。

商品的には、ファン単体のタイプ、照明器具と一体化したタイプがあります。デザインにはシンプルでモダンなスタイルが多くみられ、ホワイトやブラック色が主流。また、木調のナチュラルなタイプやリゾートを思わせるようなデザインも人気があるようです。インテリアに合わせてコーディネートすることが大切でしょう。

プランニングのポイント

家づくりを進める中では、シーリングファンは空調計画や照明計画として検討することになります。吹き抜けや天井高のある空間の空調計画は、エアコンや床暖房などと合わせてプランニングすることが重要です。また、設置する際には、適する天井高や壁からの距離を確保する必要がありますし、天井の強度も確保しておかなければならない場合も。シーリングファンの性能を生かすため、希望する場合は、早めに設計担当者に相談することも大切です。

また、掃除やメンテナンスの方法なども事前に確認しておきたいポイント。空気を攪拌するシーリングファンは、ホコリも付着しがちなので、お手入れ方法をあらかじめ考えておきたいもの。脚立を用いることで掃除用モップが届くような高さとする、ロフトや上階フロアから届く位置に設置をしておくなど、お手入れできるような工夫も検討を。ただし、危険が伴う場所に設置されている場合は、無理をせず専門業者に依頼するようにしましょう。

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