2019/06/10更新1like2110view

著者:佐藤ゆうか

注文住宅の見積もりで失敗しないための7つのポイント

この記事を書いた人

佐藤ゆうかさん

2級建築士。
工業高校卒業後、中小規模の建設会社に勤務。
木造住宅を中心に新築やリフォームの設計に携る。
現在は3児の育児を中心に在宅ワークに励み、いつか現役復帰を夢見ながら建設業界にしがみつく日々。

注文住宅で失敗や後悔をしないためには、住宅会社選びが重要であることは皆さんご存じでしょう。住宅会社は、注文住宅づくりのパートナーとも言える存在で、センス・相性・態度・価格帯等の様々な要素から選ぶことになります。なかでも、住宅会社を選ぶ判断材料として重要なのが見積書で、住宅会社選びは目ぼしい住宅会社に見積もりを依頼することから始まります。ここでは、注文住宅の見積もり依頼で失敗しないためのポイントを7つに分けてお伝えします。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

見積依頼で失敗しないための7つのポイント

才本 清継「『名古屋のコートハウス』バーベキューテラスのある家」
見積もり依頼は、時間と手間が掛かるものです。そこで失敗してしまうと、その時間も手間も水の泡になりかねません。これからお伝えする7つのポイントをおさえて、的確に見積もりを依頼しましょう。

①土地を決めてから依頼する

家づくりは、一般的には土地探しから始まります。中には先にプランを決めて、そのプランの家を建てられる土地を探す方もいますが、条件に合う土地を探すのは難しいのが現実です。

見積もり依頼の手順としては、土地を決めた上で目ぼしい住宅会社を選び、見積もりを依頼した方がより現実的な見積もりとプランを提案してもらえますし、時間にも無駄がありません。

②要望を明確にしてまとめておく

一般的に、住宅会社に見積もりを依頼するとそれと同時に土地と要望に合ったプラン(間取り)も提案してもらえます。

そのため、見積もりの依頼には家づくりに対する要望が欠かせません。依頼の際には、家族の要望をまとめ、住宅会社の担当者には明確に伝えられるようにしましょう。

要望をリストアップして、優先順位も決めておくといいですよ。あれもこれもと後から要望が増えるのも悪いことではありませんが、予算オーバーの原因になりますので、なるべく早い段階で固めておくのがおすすめです。

③予算を明確に伝える

本当の予算を伝えないで、駆け引きをしてなるべく工事費を安くする作戦もありますが、予算は明確に伝えた方がメリットは大きいです。

設計者は、予算の中でいかに要望を叶えるかを検討しながらプランを作ります。予算が明確でなくても、プランを作ることは可能ですが、明確にしてもらった方が、より具体的に要望を叶えるための案を考えることができます。

曖昧な情報でものづくりをするより、明確な情報があった上でものづくりをした方が、モチベーションも上がりますよね。予算はなるべく明確に伝えましょう。

④相見積もりの場合はその旨を伝える

複数の会社に見積もりを依頼することを相見積もり(あいみつもり)と言います。相見積もりの場合は、その旨と、できれば何社に見積もりを依頼しているかを伝えましょう。

現代の家づくりでは、相見積もりは普通のことなので失礼ではありませんし、対応や価格の比較のためにもとても大切なことです。ただし、見積もりも労力のかかることなので、無料とはいえ礼儀として相見積もりである旨は伝えましょう。

⑤相見積もりの場合、条件を統一する

相見積もりの場合は、依頼する条件を統一させましょう。

統一しておかないと、せっかく複数社に見積もりをとっても、比較するのが困難になります。要望、予算、土地については最低限統一して依頼してください。

⑥相見積もりは2~3社にとどめる

家は一生のうちに何度もできない買い物ですので、なるべく多くの会社を比べて、慎重に判断をしたくなるものです。

しかし、相見積もりは思っているよりも時間と体力が必要です。また、3社以上になるとよほど情報整理が上手く、記憶力の良い人でなければ各会社の特徴や担当者の対応などを忘れてしまうことも。

住宅会社からも、4社以上の相見積もりを取っている人に対しては「契約できる望みが薄いな……」と思われ、本気で相手にしてもらえない場合もあります。相見積もりを取る会社は、2~3社に絞りましょう。

⑦キャンペーンにつられない

低金利や消費税の増税を目前に控えた今、住宅会社は時代の流れを追い風に、あらゆるキャンペーンをうたって家を買わせようとしてきます。

これは悪いことではありませんが、キャンペーンにつられる前に、家を買うタイミングは本当に今なのか、本当にその住宅会社に依頼すべきなのかを落ち着いて考えてみましょう。

今買わないと損するのでは?と焦る気持ちもわかりますが、今は表面的なキャンペーンにつられないことが大切です。自分に合ったタイミングで、自分に合った会社に家づくりを依頼することを忘れないようにしましょう。

消費税が吊り上げられても、住宅購入には緩和措置がありますので、一般的な収入の世帯であればとりわけ損することはないと言えるでしょう。
見積もり依頼で失敗すると、住宅会社の本来の良さが見えなくなり、パートナーとなる住宅会社選びが困難になります。

また、予算オーバーや適正価格で住宅を建てられないことにもつながり、住宅が完成してから後悔する可能性もありますので、見積もり依頼の段階から慎重に行いたいですね。的確に依頼をして、自分に合った家づくりのパートナー探しに役立てましょう。
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2級建築士。
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