さまざまなライフスタイルの変化に対応できるよう、あえて「仕切らない間取り」にする要望が増えています。
「仕切らない間取り」にするメリットは、住みながら間取りや空間の使い方を柔軟に変えていけることです。
「仕切らない間取り」のメリットや注意すべきポイント、具体的な事例を紹介します。
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ライフスタイルの多様化で生まれる「仕切らない」という選択肢
「仕切らない間取り」づくりのおさえるべきポイント
ライフスタイルに合わせた「仕切らない間取り」の活かし方
ライフスタイルの多様化で生まれる「仕切らない」という選択肢
ここ数年、新型コロナウイルスはもちろんのこと、時代の変化は今までにないスピードで進んでいます。
わずかひと月ほどで「働き方」「家での過ごし方」「時間の使い方」が変わったという声も多く寄せられているなかで、どういう住まいづくりをしたらよいのか。
先の見通しが立ちづらい状況下では「住まい」のあり方も大きく変化することが予想されるため、さまざまなライフスタイルに合わせられる「可変性」が大きなキーワードになると考えています。
こんな状況だからこそ「仕切らない」という選択肢が有効なのです。
「仕切らない間取り」づくりのポイント
仕切らない間取りとは、従来の間取りの概念にとらわれることなく、玄関からリビングまでの空間をつなげ、仕切りを最小限にしたアプローチを指します。
ライフスタイルの変化にあわせて、仕切りの位置を調整したり、緩く空間分けを行ったりしながら、間取りに可変性を持たせていきます。
「仕切らない間取り」のなかでどうやって暮らしていくのか
仕切りを減らした空間では、どんな風に空間づくりをしていくのか。
例えば、本棚などの家具で緩く仕切る。家具を動かすことで、さまざまな間取りに対応できます。
ほかにも、カーテンで仕切ったり、引き戸を設けたり、一時的に壁をつくったりするなど、さまざまな選択肢があります。
見た目はもちろんのこと、遮音性なども気にしつつ、ライフスタイルに合った選択肢を検討していきましょう。
「仕切らない間取り」づくりのおさえるべきポイント
「仕切らない間取り」をつくるときに、間取りづくりでおさえるべきポイントを紹介します。
トイレやバスルームなどの「水回り」は仕切りが必要
トイレやバスルームは、毎日使う場所なので「ライフスタイルの変化」が影響しません。
水回りの空間は、生活音も発生しやすいため、しっかりと仕切りを入れて部屋にする必要があります。
脱衣所や洗面所も同様です。
例えば、ドライヤーで髪の毛を乾かすときの音や、シャワーなどの水が流れるときの音、洗濯機の音など、生活音が発生しやすい空間でもあります。
このように、毎日使う場所でライフスタイルの変化がしにくい場所や、生活音やニオイなどが気になる場所は、使い方に応じて個室にしておくことが重要です。
角をなるべく減らした間取りに
リノベーション前の間取りに曲がり角が多いケースや、希望する間取りに曲がり角が多い場合などは要注意です。
ちょっと角が多かったり、デッドスペースが増えたりすることで、家具の配置や通路幅のとり方に影響が出ます。
さまざまなライフスタイルに対応できる間取りにするためには、なるべく広々とした空間をつくることを意識しましょう。
これからのライフスタイルを想像する
これからどんな生活を送っていきたいのか、どんなライフスタイルが想定されるのか考えていくことで、間取りづくりのアイデアを得ることができます。
例えば、家族が増えたときにどんな間取りにしたいか。
ライフステージに合わせて必要な間取りは変わってきます。
子供の成長過程に合わせた間取りづくりを実現していくうえでも、どんなライフスタイルの変化があるのか想像しておくことで、間取りの可変性をより楽しむことができます。
ライフスタイルに合わせた「仕切らない間取り」の活かし方
ライフスタイルの変化に合わせて、「仕切らない間取り」をどう活かしていくのか、テーマ別に紹介します。
子供の成長に合わせた間取りづくり
子供が小学校にあがるまでは「リビング」と一体化させた間取り。
少しずつ子供が大きくなってきたら「引き戸で仕切りを入れた子供部屋」に。
個室ひとつをとっても、緩くリビングとつなげることで、家族とのつながりを大切にすることができます。
また、空間を「家具」で仕切ることで、寝る場所と作業する場所に分けることもひとつのアイデアです。
子供が独立したあとの間取りアイデア
子供が独立したあと、お部屋をどう使っていくか悩むという声もよく耳にします。
各部屋を引き戸やカーテンなど、緩くつなげる仕切りにしておくことで、そのあとの可変性の幅が広がります。
もちろん、完全に仕切るわけではないので、光や音が漏れてくることも想定されます。
お部屋の使い方に応じて、壁を設ける場所と設けない場所を明確にしておくと良いでしょう。
一時的に「個室」が必要なときには
ワークスペースやオンラインで打ち合わせをするときなど、「個室」が必要になってくる場面があると思います。
個室を増やすのが難しい場合は、ウォークインクローゼットの一角にデスクスペースを設けることもひとつの手段です。
音を遮りながらも、使いたいときに使うだけなので、普段は収納として使うことができます。
変化する収納量に合わせて間取りを変える
収納量も、子供の成長やライフスタイルの変化によって、その時々で変化していくものといえます。
玄関から土間をつなげ、ウォークインクローゼットと一体化することで、収納として使いつつ、カーテンや引き戸で仕切ることで、時に部屋として使うことも可能です。
ウォークインクローゼットとして使うエリアを減らしたいときは、家事室や趣味のお部屋として利用するアイデアもあります。
あえて仕切らない間取りをつくっておくことで、住みながら間取りを考えていくこともできます。
今までの間取りの概念にとらわれず、新たな視点で住まいづくりを見つめ直していきましょう。