【SUVACO黒木が語る！】桑原聡さん（桑原聡建築研究所）　〜お客様の使い心地を追求する、こだわりの建築家〜

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SUVACO株式会社の創業者です。
ハコに合わせて暮らすのではなく、自分らしい住まいづくりが当たり前になるように！
外資系金融から一転、住まいのマッチングプラットフォームSUVACOを立ち上げました。
SUVACOは、お客様と専門家の「間」に存在することの価値を追求します。

SUVACOの創業者・黒木が、これまでお会いした専門家たちの素顔を「完全主観」でお届けするシリーズ。

「桑原さんに初めてお会いしたのは2013年3月。SUVACOサイトがオープンする4ヶ月も前のこと。会ったその日に、見た目のデザインの良さだけでなく「使い勝手」が重要であるという話をたっぷり2時間近く聞かせていただきました。その話に感化され、後日取材でも続きの話を聞かせていただいたので、合計でたっぷり3〜4時間は聞かせていただいたかな...。SUVACOは事例のビジュアルも重視したサイトですが、オープン前からそんな話を腹落ちして聞くことができたので、道を間違えなくてすんだのかな、と思います」（黒木）

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「使い勝手」へのこだわり

家族との時間

要望にそのまま応えないのは、お客様第一だからこそ

「使い勝手」へのこだわり

まだ「建築家」ってどんな人たちなのか十分に理解する前だったので違和感なく聞いていましたが、いま考えると、当時の建築家の中では少し異質の存在だったのだろうな、と思います。多くの建築家が「創ること」（造形）にこだわるのに対して、桑原さんは「使われること」にこだわる。それも徹底的に。

桑原さんは、バス・トイレや、インテリア、家具など、実際に暮らす人が触れるものへのこだわりが半端ない。ショールームでは、全てのバスタブに入り、全てのトイレに座ってみる。新製品発表会では2時間粘って、担当者を質問攻めにする。お客様の「使い勝手」にこだわるあまり、仕事仲間に尊敬の念と苦笑とともに話される、若い頃のエピソードにはこと欠かないのが桑原さん。

桑原聡

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家づくりのプロとして「自分だったらこう使う、を想像できて、使い勝手の話ができるのは大切なこと。」。実際に座ってみたから、入ってみたから、納得しているから、お客様に良し悪しを伝えられる。匿名での商品レビュー記事などは世の中に溢れかえっていますが、「住まいを作る」プロが自分で感じたことを、自分の口で伝えることの価値はむしろ高まっていると思うのです。SUVACOも一人称の記事やコンテンツを増やしていきたいな、と。

建築家にも、お客様が日々触れるインテリアを重視する人が増えてきました。ようやく、時代が桑原さんのような考え方に少しずつ追いついてきているかな、と感じます。

桑原聡

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家族との時間

一見強面で、かつ、服装もお洒落で隙がなさそうな桑原さん。下手なことを言うと無茶苦茶ロジカルに詰められそうだな、と思いますが（実際、仕事では厳しそう..）、お会いすると、包容力の大きな人間味溢れた人柄に惹かれます。内覧会に伺うと、桑原さんを慕う若い同業者に囲まれている。

また、プライベートでは優しいパパの顔。ご家族で街歩きや芸術観賞と、その後の食事を楽しんでいるようです。お嬢さんが高校生の頃はお弁当を作っていたようですが、予想通り「出来合いのものは絶対に添えません」というこだわりぶり。私も娘のお弁当を作っていた時は「自分が食べて美味しいと思うものを食べさせたい」と早起きして作っていましたが、そのこだわりにはとても敵いません。残念ながら、私の子供が大きくなり、お弁当で競うこともできなくなりましたが...笑。

桑原さんが腕を振るうお弁当の数々

要望にそのまま応えないのは、お客様第一だからこそ

以前インタビューした際に、こんなことを語っていました。「いい家をつくるには、居住問題以外の家族の問題や夫婦の問題を読み解いていく必要があります。お客様の『こうしたい』をそのまま受け止めると失敗することが多い。家族の距離感を注意深くヒアリングしたうえで、全く違った第三軸を提案しなくてはいけない。」

最初に聞いたときには「建築家のエゴかな」と感じてしまいましたが、それは私の無理解によるものでした。その後、さまざまな建築を見たり、専門家とお話したりするうちに、実は本当の愛に溢れた設計思想なのだと気付きました。施主の持っている家づくりへの夢や理想と、実際にするであろうライフスタイルがかけ離れていては住みやすくない。お客様が気がついていないそこの差異を見抜いて、思ってもいなかったような提案をする。

「家を建てるときに暮らし方をイメージできていない人が多いから、こういう暮らし方がありますよ、という提案をするの。入浴を面倒だと思っているひとのバスルームをリラクゼーション空間にしたらお風呂好きになってくれたり、お料理を義務としか感じてなかったひとのキッチンのレイアウトを工夫したら料理好きになったり、そういうの嬉しいですよね。」

家づくりを通じて、暮らし方がさらに一段豊かになる。そんな経験ができるのは、時間をかけて設計を行う、建築家との家づくりの醍醐味なんだろうなぁ。