寒い時期が多い北欧では家で過ごす時間が多く、古くからより快適な空間づくりが考えられてきました。家具や雑貨でも洗練されたものが多い北欧デザインですが、今回は北欧照明にスポットをあててみたいと思います。
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PHランプ
レクリントのペンダントランプ
ヤコブソンランプ
ア―ティチョーク
ビーハイブ
PHランプ
ルイスポールセン社のPHランプは、北欧照明の中でもっとも有名なランプで世界中で愛されてます。名前のPHはデンマークの照明デザイナーのポール・ヘニングセンからきていて、デンマークでは国民的ランプとも言われるほどの人気です。
4枚のシェードで構成され、器具内部に赤や青を塗ることで、強い黄色の光を弱め、料理をおいしそうに照らす食卓用のペンダントとして考案されました。
金属製なのに優しい光と感じるのは、シェードがさまざまな方向を向いているので、その反射光が優しく光と影を生み出しているからなのです。
レクリントのペンダントランプ
デンマークの建築家P.V.イエンセン・クリントによってつくられた照明。
レ・クリント社には、数々の独特なフォルムの照明がありますが、なかでも有名なのは、波型の表面をした丸形ペンダントです。
特殊プラスチックを、職人がひとつひとつ手で織りあげているので、手作りならではの味があり、軽量。洗練されたデザインは一つ部屋に置くだけで存在感があり、リビングダイニングはもちろん、寝室や子供部屋など部屋を選びません。
ヤコブソンランプ
スウェーデンのハンス・アウネ・ヤコブソンの照明。
材料は北欧の寒い冬の中で生きてきた目の細かいパイン材を使っています。灯りをともせば、シェードから優しいオレンジ色の光を放ち、安らぎをあたえてくれます。
また、パイン材は経年変化で赤みを帯びてくるため、時とともに変わりゆく光の変化も楽しめます。
北欧インテリアだけでなく、和風の家具とも相性がよく、ダークブラウンのモデルは、モダンな空間にあわせて使うことができます。
スタンドランプ、フロアランプ、ブラケットなどもでているので、ペンダントランプと合わせて使ってみるのもいいかもしれません。
ア―ティチョーク
名前は、野菜のアーティチョークに形が似ていることからきています。
72枚の羽根と100種類以上のパーツからつくられるアーティチョークは、1台の制作に25人の職人が必要とされる、と言われているポ-ル・ヘニングセンの名品です。
そのため、デンマークでは非常に希少価値が高く、コンサートホールや省庁など格式の高い場所に使われてきました。内部の塗装は艶を抑え、まぶしさがない柔らかな光を生み出してくれます。
ビーハイブ
フィンランドの建築家アルヴァ・アアルトのデザインしたペンダント照明。
アルヴァ・アアルトは、建築だけでなく、数々の有名な家具や食器なども制作しており、モダンな独特のデザインが有名です。
この照明も非常にユニークな形で、ビ―ハイブとはハチの巣を意味し、光はまるで蜂蜜がこぼれ落ちるようなデザイン。スリットの隙間にいくつもの小さな穴があいていて、まぶしさを軽減してくれるので、横方向からは柔らかな光が広がり、上下方向からは優しい光で照らしてくれます。
色も白、黒、スリット部に色がはいったものなどバリエーションも多く、部屋のイメージとあわせれば、モダンなデザインが空間を洗練されたイメージに変えてくれます。
今回あげたデザイナー照明は、デザイン性や機能性が高く、世界の多くの人々に長く愛され続けてきた名品です。
気温が下がってきたこの時期だからこそ、自宅のインテリアに一つ、北欧のデザイナー照明を取り入れてみませんか?きっと優しい光が部屋を包み込み、冷えきった体をリラックスさせてくれるでしょう。