家を建てる時に最初に検討することのひとつとして、平屋にするか2階建てにするかということがあります。年代や性別を問わず人気の平屋は、憧れる方も多いのではないでしょうか。今回は、平屋住宅のメリットとデメリットをご紹介します。
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▽ 目次 (クリックでスクロールします)
メリット1:生活動線が効率的
メリット2:家族の顔が見える安心
メリット3:メンテナンス費用が抑えられる
メリット4:構造として安定している
メリット5:横のつながりが生む快適さ
デメリット1:広い土地が必要
デメリット2:基礎や屋根の費用が割高になる
デメリット3:プライベート空間を確保しづらい
デメリット4:日当たりをよくする工夫が必要
メリット1:生活動線が効率的
平屋は建物が上下に分かれていないため、効率的な生活動線を確保できることが大きなメリットです。
掃除や洗濯物干しのたびに、階段を上り降りする必要がありません。また、将来年齢を重ねた時のことを考えると、身体への負担も少なく安心。朝起きて夜寝るまで、生活のすべてがワンフロアで完結する平屋は、家全体がまさにバリアフリーと言えます。
メリット2:家族の顔が見える安心
家族全員が同じフロアで過ごす平屋は、コミュニケーションが取りやすく、いつもお互いの存在を近くに感じることができます。
子供が成長するにつれ、2階の部屋にこもりがちになるのではないかと心配をする必要もありません。リビングやダイニングを家の中心に配置し、そこを通らないと各部屋に行けないような間取りにすると、自然と家族が集まります。そのような間取りを作りやすいのも、平屋の魅力のひとつです。
メリット3:メンテナンス費用が抑えられる
平屋は2階建てに比べて、メンテナンス費用が少なくてすむ傾向があります。
どの家も新築から年月が経てば、各所の修理や交換が必要な時が必ずきます。外壁や屋根など高い位置にあるものをメンテナンスする場合、2階建てだと足場を組む必要があり、その設置費用がかかります。平屋なら足場ではなく、脚立足場のみで行えることもあり、その場合はメンテナンス費用が抑えられます。
しかし、しっかり足場を組んで作業しないということは、安全面で問題があり、あまり好ましくはありません。専門家の方に費用のことや安全面についてしっかり相談をしたうえで、メンテナンスを実施するようにしましょう。
メリット4:構造として安定している
平屋は2階建てに比べて重心が低いため、建物に安定感があり、構造的に強くなります。地震が多い日本において、構造的に安定しているということは、とても安心できますね。
メリット5:横のつながりが生む快適さ
間取りが上下に分かれる2階建てに比べると冷暖房効率がよいため、エアコンの台数を抑えられます。
また、平屋は上階がないため天井を少し高くしたり、外壁面が横に広いため、連続する大きな窓をつくることが可能です。開放的な間取りをつくりやすいのは、平屋のメリットのひとつと言えます。
デメリット1:広い土地が必要
平屋はすべての部屋を1階におさめるため、必然的に2階建てよりも広い敷地面積が必要となります。
土地が広くなれば、もちろん土地代も上がります。特に都市部では、広い土地が取りづらく、さらに地価が高いということで平屋を建てられる土地探しが難しくなるというデメリットがあります。平屋を建てたかったけれど2階建てにしたケースの理由で多いのが、この土地の広さという条件です。
デメリット2:基礎や屋根の費用が割高になる
平屋は横に広がる建物なので、基礎や屋根の面積が2階建てよりも大きく必要となります。
基礎や屋根にかかる費用は、建築費の中でも比較的高い割合を占めるので、基礎や屋根が高くなる平屋は、1坪あたりの建築費用(坪単価)が2階建てより割高になる傾向があります。
デメリット3:プライベート空間を確保しづらい
家族のコミュニケーションが取りやすい平屋ですが、逆に見れば、プライベートな空間を確保しづらいというデメリットがあります。
家族全員が常に同じフロアで過ごす平屋は、水まわりや生活音が全体に聞こえやすくなり、勉強や仕事に集中したい時など、家族がお互いのプライバシーを尊重して暮らす工夫が必要となります。
こちらの事例のようなL型の平屋であれば、家族の空間と個々の空間が分けられて、プライベートな空間が確保できます。
デメリット4:日当たりをよくする工夫が必要
2階建てに比べて横方向に面積の広い平屋は、窓から遠い部屋が暗くなりやすいのがデメリットのひとつです。
天窓を付ける方法もありますが、建築費が上がる可能性も。照明で部屋の明るさを確保するか、窓のつけ方に工夫が必要です。
また、近隣の建物との距離を考慮する必要があります。周囲の建物より低い場合、日当たりの条件が悪くなることも。配棟計画をよく考えて、日当たりをなるべく確保できるようにしたいですね。
平屋にはたくさんの魅力があります。その一方でデメリットもあるため、どのような工夫をして解決するか、何を優先するかよく検討することが大切です。使い勝手や費用対効果を長い目で見て、理想の暮らし方を考えてみてください。