2024/08/05更新0like1835view

著者:SUVACO編集部

専門家フィーチャー

「この土地、ポテンシャルありますか?」から出会った依頼先。住んでから見えた建築家がつくる家の魅力【成約ストーリー】

コロナ禍に家で過ごす時間が増えるなか、より良い住環境を求める気持ちが高まっていった施主ご夫婦。建築家との出会いから家づくりの過程、竣工から一年を経て実感する住み心地などについてお話をうかがいました。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

施主プロフィール

施主ご夫婦

施主ご夫婦

一度は決まっていたハウスメーカーとの計画を白紙にもどし、SUVACOで出会った建築家と、妥協しない住まいを目指し再スタートを切ることになった施主。それまで想像もしなかった、建築家という存在が実現してくれた家づくりのこと、実際に暮らしてみての感想を振り返ります。

・家族構成:夫婦(夫40代・妻30代)・長女4才
・施工内容:注文住宅
・延床面積:148.95㎡ 
・間取り:3LDK
・構造:RC造+木造+S造
・依頼先:直井建築設計事務所

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「敷地全体を有効活用。レイヤーに包まれた静かな住まい(建築家・直井 克敏さんに聞きました)】

なぜ、家づくりをしようと?

ー 都内で賃貸マンション暮らし。騒音の悩みから一軒家を検討

それまでは都内のマンションに住んでいましたが、コロナ禍の時期、家で過ごす時間が増えたことで周囲からの騒音に悩まされるようになりました。これが、一戸建ての購入を考え始める大きなきっかけでしたね。また子供が生まれ、この先どのような環境で子育てをしていくべきか選択する時期だったことや、ローンを組める年齢までにというタイミングとも重なり、住まいの問題に強く意識が向いていきました。

依頼先探し、どのように進めましたか?

ー ハウスメーカーとの契約を白紙に。建築家との家づくりを知る

最初はハウスメーカーに頼むつもりで、実は契約まで結んでいました。でも打ち合わせを重ねるなかで、「このままだと望んでいる住まいが叶えられないんじゃないか?」という違和感が生まれてきてしまったんです。

じゃあ別のところもはどうかと、まずは近くの工務店に頼むことを考えたりといろいろと情報を集めていくうちに、工務店に全て頼むのではなく、設計は建築家に頼むという方法があることを知りました。

ー SUVACOサイトで建築家を絞り込む

建築家に頼むなら、すごくおしゃれにつくってくれる方を探したい!と思ってネット検索していくなかで、SUVACOのサイトを見つけました。

SUVACOの「専門家」ページの「専門家のこだわり検索」を利用して、
・専門家タイプ
・対応エリア
で絞り込み、条件で絞り込まれた建築家のページを1社ずつすべて見ていきました。

依頼先はどのように決めましたか?

ー 運命を感じた。直井建築設計事務所との出会い

SUVACOの検索でヒットした専門家の事例を見ていくなかで、ぱっと目を引いたのが、直井さんが手がけた住宅でした。実は、デザインがすごく好きでよく使っていたカフェがあったのですが、そのカフェをデザインしたのが直井さんだったんです!ちょっと運命的なものを感じてしまいました。

「これはもう絶対直井さんに頼みたい!」と心を固めて、SUVACOに掲載されている直井建築設計事務所のページにある「資料請求・質問・相談する」のボタンからメッセージを送りました。
Hotel CEN (画像協力:直井建築設計事務所)

Hotel CEN (画像協力:直井建築設計事務所)

対応業務 注文住宅、リノベーション (マンション)
所在地 東京都千代田区
主な対応エリア 全国
目安の金額

30坪 新築一戸建て4,200〜7,500万円

60平米 フルリノベ1,800〜2,700万円

結局コンタクトをとったのは直井さんだけでしたし、建築家のなかでどなたにお願いしようか、と悩むことはなかったですね。その後、直井さんが設計した千葉や茨城の家など、いくつか実際の建物の外観などを見せていただくなかで、依頼先としての確信を深めていきました。

ー 「この土地ポテンシャルありますか?」から始まった相談

この土地は傾斜地を造成した変形の分譲地で、敷地の奥2/3ほどが道路面から高くなって擁壁がつくられていました。でも、造成部分にそのまま建物を建てるだけだと、ゆくゆくは夫婦それぞれの車を持つことを検討していたため、駐車スペースを2台分確保したいなどの条件をクリアできなかったんです。

そうした要望に対する解決策や変形地を活かす提案に決め手がないことが、ハウスメーカーに対する違和感の主な原因でした。ですから、土地の特性を活かした住まいを考えて欲しいという思いは一番強くて、建築家ならではの提案力に期待がありました。
「この土地ポテンシャルありますか?」これが直井さんにまずはじめに聞いた質問でした。

ー 答えは「ポテンシャルありますよ」。期待を超えるファーストプラン

直井さんから「レイヤードハウス」というコンセプトで提案していただいたファーストプランは、この土地を高低差を活かした文字どおり階層的なつくり。CGや模型を使ったプレゼンテーションで、平面的にも立体的にも、実際の建物をイメージすることができました。

希望の条件を見事にクリアしていて、一目で気に入ったプランだったので、完成した家も大枠ではファーストプランからほとんど変わっていません。ファーストプランの打ち合わせが終わったあと、感動のあまり夫婦二人で「やったね!」と。希望が見えました。
直井さんとのファーストコンタクトから当時のやりとりを振り返る施主(右前)直井さん(奥)

直井さんとのファーストコンタクトから当時のやりとりを振り返る施主(右前)直井さん(奥)

求めたのはどのような住まい?

ー 静かでプライバシーが守れる住まい

以前のマンションで悩んでいたプライバシーの確保は、優先順位が高い要望でした。隣がマンションですし、プライバシーが保てるか心配だったのですが、窓を囲む壁によって、周囲からの視線を気にせず開放的に過ごせています。

リビングダイニングはレースのカーテンのみで過ごしていますが、問題ありません。テラスではよくバーベキューをするのですが、外からは気づかれていないんじゃないかな。気密性が高いため、騒音もなく静かすぎるくらいです。

ー キッチンと洗面所は妥協したくない

私はキッチンにいる時間が一番長いので、そこからリビングダイニングで過ごす子供の様子を見渡せるようなプランを希望しました。

ダイニング横のデスクスペースは、将来的には子供のリビング学習用にと考えています。キッチン床のタイル仕上げをダイニングまで広げることで、視覚的にも空間的にもつながりができたので、採用して大成功でした。
リビングとダイニングとの段差は、大人が座るのにちょうどよい高さなので、人が大勢集まった時にはたくさんの居場所づくりに活かされています。普段は、子供の秘密基地みたいになっていますね(笑)。
「ゆくゆくは娘と並んで一緒にお化粧できたら...」と、そんなことをイメージして、日中は自然光のもとでお化粧ができるように、洗面所の鏡のうえはFIX窓にして光を入れています。このような毎日の生活シーンの細かいイメージをいろいろとお伝えして、窓や照明まで丁寧に検討していただきました。

主人が強く希望したお風呂のバルコニーは、風通しの効果が抜群に良いです。

家づくりの過程で悩んだことは?

ー 建材の高騰化。コスト調整にも納得の提案

建材費高騰の影響を受けて予算との調整が必要でしたので、既製品を取り入れることで削れる部分を探していただきました。

例えば、ウォークインクローゼットは造作ではなくIKEAの既製のシステム収納を採用し、直井さんと相談しながら自分仕様にカスタマイズしています。

そのように予算に合わせてたくさんの提案の引き出しを持ち、柔軟に対応できることも「さすがだな!」と感じました。娘の幼稚園入園のタイミングに合わせるため工期はタイトでしたが、既製品の利用は工期の短縮にもつながりました。

予算の調整は大変な面もありましたけれど、何でも気兼ねなく相談できましたし、妥協した部分もなかったと思います。できる限りのことをしてもらって建てた家なので、より愛着が生まれています。

建築家の住まいはいかがですか?

ー 住んで納得。建築家の設計力、暮らしやすさを実感

気密性が高いので冬もすごく暖かいです。2階リビングということもありますが、床暖房は低い温度設定でも十分暖かく、この冬もエアコンは全く使いませんでした。窓を閉めると外の音も全然聞こえないですね。

ー ヒト、モノのサイズや動線にシンデレラフィット

キッチンは通路幅を広くとってあるので、夫婦で別々の作業したり、子供と3人で並べるくらいにゆったりしています。食洗機を全開していても、後ろを通れるんですよね。あと食洗機からそのまま横のキャビネットに食器を収納していけるのもすごく作業が楽です。そういう細かい作業動線までしっかり考えられているので、家事のストレスが減りました。
食洗機を開けても人が通れるスペースがある。こういう細かいプランニングの大切さを日々実感しています(施主)

食洗機を開けても人が通れるスペースがある。こういう細かいプランニングの大切さを日々実感しています(施主)

持ち物が多いので収納は多めだと思いますが、持っているもののサイズなど細かく聞いてもらって、すべて気持ちよく収まるようにつくっていただいています。一年使ってみても「こうすればよかった」みたいなことが全くないですね。

ー 自分たちでは気づけないことに先回りの配慮

素人では気づきにくかったと感じるこだわりのひとつが、照明プランです。寝室の三路スイッチ、調光機能などは子供の寝かしつけ時などに本当にありがたいです。1階の個室は天井高が低いためダウンライトのみ。照明器具がないすっきりした空間が際立って感じられます。
床付のコンセントは、配線が見えずスッキリ(施主)

床付のコンセントは、配線が見えずスッキリ(施主)

また視線の計算もさすがですね。ダイニング横のトイレは、まだ小さい娘がドアを開けたままで入っても、中まで見えない絶妙な奥行きなんです。結構ダイニングから近くて、トイレの位置としては気になる場所ではあるのですが、細やかな配慮が感じられて感動しました。
どこからも見えない絶妙な位置関係には本当に驚きました(施主)

どこからも見えない絶妙な位置関係には本当に驚きました(施主)

このように、私たち家族の生活シーンを想像して、シミュレーションをして、細やかにプランニングしてくださっていることに、一年たった今でもたびたび気づかされます。

直井さんとの家づくりはいかがでしたか?

ー 詳しくなくても楽しめる!建築家との家づくり

今回、住み替えの必要性を感じるまでは、家づくりに特に詳しかったわけでも関心が高かったわけでもなく、また、建築家との家づくりを考えたこともなかったので、不安もありました。ですが、直井さんの気さくなお人柄もあって、コミュニケーションもスムーズで、聞きたいことはすぐに聞ける関係性でとても安心できました。自分でもいろいろ調べて、ひとつずつ決断していく過程も楽しみながら家づくりに関われたと思います。
キッチンに立つ施主夫婦(左)と、建築家の直井さん(右)

キッチンに立つ施主夫婦(左)と、建築家の直井さん(右)

ー 質問シートにも納得の、きめ細かい設計

はじめにとても細かい質問シートに答えるのですが、それが住み手の生活スタイルに合わせた設計につながっているのだと感じます。一年たった今でも驚かされるような工夫や住みやすさを感じる住まいで、改めて建築家との家づくりの充足感をかみしめています。

施主ご夫婦への取材を終えて

SUVACO編集部

SUVACO編集部

SUVACOから専門家を絞り込んだという過程には、「どうやって僕たちにたどり着いたの?」と、直井さんご自身も興味津々。好みのイメージ画像を探すところから出発して、相性が合う専門家との出会いにまでつながったというエピソードは、専門家を探している多くの方の参考にもなるのではないでしょうか。

ハードルが高いと思われがちな建築家との家づくりですが、家づくりに特別詳しくなくても、専門家に胸を借りて楽しく家づくりができるということが、家づくりを振り返る施主と専門家それぞれのお話から伝わってきました。
次回は、建築家・直井さんにこの家の魅力やプランニングでの工夫、日頃設計で心がけていることなどをお聞きします。後編へ続くー。

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