2021/05/25更新0like8139view

著者:黒木武将

専門家フィーチャー

【SUVACO黒木が語る!】長谷川順持さん(長谷川建築デザインオフィス)〜人も家も健康になる豊かな住まいがライフワーク〜

この記事を書いた人

黒木武将さん

SUVACO株式会社の創業者です。
ハコに合わせて暮らすのではなく、自分らしい住まいづくりが当たり前になるように!
外資系金融から一転、住まいのマッチングプラットフォームSUVACOを立ち上げました。
SUVACOは、お客様と専門家の「間」に存在することの価値を追求します。

SUVACOの創業者・黒木が、これまでお会いした専門家たちの素顔を「完全主観」でお届けするシリーズ。

「25年にわたり、数々の住まいや施設を世に送り出してきた長谷川さん。発信力も強く、HPなど充実していて大変参考になるのですが、画像では伝わりにくい専門的な内容も多く、カバーする領域も多岐にわたるので、正直言って読むのがしんどい...。お客様も同じように感じているのではないかなぁ。ユーザー視点で魅力を伝えられるか、私の主観で紹介してみます」(黒木)

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

音楽と暮らす

建築家バンドのボーカルという顔も持つ長谷川さん。小さい頃からロック少年かと思いきや、実はロックよりクラシックの方が好きなのだそうです。

でも、長谷川さんの音楽好きは、もっと根が深い。音楽に興味が深いのは、「アンサンブルという、音楽を創り出す行為が何よりまして尊く感じられるから」だという。

自身の建築創作活動も、アンサンブルを目指しているという。「譜面(設計図)通りに正確に演奏するだけでは感動は生まれません。そこにプレイヤーの解釈、想像力、そして、感情を音に表現できる技術、そうした創造的な個が互いに音を重ねあって新しい世界を生み出す。その様子は、アート活動に限らず、ビジネス活動や政治活動など、万般の社会活動の規範のようにも感じられ、瞬時にして人を幸せにする力も内包した音楽に敬虔なものを感じます」。

バンドのボーカルを務める長谷川さん

バンドのボーカルを務める長谷川さん

オフィスは、自ら設計した音楽好きのためのコミュニティマンションSHINKAの最上階。私自身、内覧会や打ち合わせなどで3回ほど伺っていますが、SHINKAは防音室を備えた部屋も複数用意されており、地下には音楽会を開ける小ホールも備えています。
コミュニティマンション SHINKA

コミュニティマンション SHINKA

SUVACOのお客様からも、防音設計の相談を受けることはよくあります。防音室自体にコストがかかることに加え、全体のデザイン設計もかなりの制約を受けるので、防音だけにフォーカスして他のこだわりを諦めてしまったり、逆に防音計画自体を諦めざるをえないこともあります。

「憧れの対象である音楽を、建築空間としてサポートしたい!」 音楽のある生活を「お金持ちだけでなく、多くの人に届けたい」と言ってくれる長谷川さんは、まさに救世主。経験豊富かつ音楽を演奏する人の気持ちがわかる長谷川さんが、「なんとかできないか」とソリューションを一緒に考えてくれるのは心強い。

防音室を作りたいというお客様からのご相談

昨年(2020年)SUVACOに相談があったお客様、購入したマンションに防音室を作りたいとの要望でしたが、予算の制約もあり、リノベーション会社は及び腰(防音設計・工事は特殊ですから、それも仕方ない...)。

そんな時に長谷川さんに相談したところ、自らは一歩引いて全体のデザイン監修を行いつつ、信頼できる専門の施工会社に実施設計を任せることで、予算内で希望のリノベーションを実現。マンションの中でも、心おきなくフルートやピアノ演奏ができる豊かな生活を手に入れることができました!

お客様がいきいきと暮らせるように、阿吽(あうん)の呼吸で一つの世界を作り上げて、お客様に感動を届ける。まさにアンサンブルの本領を見せてもらいました。今回に限らず、SUVACOも、裏方として、しっかりとアンサンブルに参加できるように腕を磨いておきます!
長谷川さんの事務所にて。右が長谷川さん

長谷川さんの事務所にて。右が長谷川さん

観察し、想像し、働きかける

住宅、賃貸用、オフィス、クリニックなど、長谷川さんは様々な設計を行っていますが、一貫しているのは、「その空間で生き生きと過ごしてもらいたい」という思い。

最近のお客様への丁寧な対応や、先に紹介した防音室事例に見られる柔軟な対応からは想像もつきませんが、昔は『契約しなければ図面の線一本も描かない』という方針の頃もあったそうです。

その変化の理由は、「初めての住まいづくりに向き合うご夫婦やご家族の不安な気持ちを、以前よりも強く感じられるようになったから」とのこと。いかに建築家住宅を勉強している方であっても、皆不安な気持ちでいっぱい。その心持ちを解きほぐしながらゴールに向かうプロセスにおいて、自然に契約は結ばれていく実感を得たからだそうです。

「お宅訪問」と「街歩き」

そんな長谷川さんが、お客様から相談を受けたときに必ず行うことが、「お宅訪問」と「街歩き」を通じた観察と対話。

「お宅訪問」をして、今の家への不満を聞くことを通じて、「したい暮らし」のイメージを共有。訪問をする際には、普段通りで一切片付けたりしないようにとリクエストするそうです。普段通りの生活を見ることで、片付けが得意かどうか、どのくらいの量の収納スペースを確保する必要があるか、をチェックすることはよくありますが、長谷川さんは「どういうものがハミ出しているか」を見ているという。

ハミ出しているものは、家を新しくして収納を増やしても、片付かないで出しっぱなしになることが多い。そうであれば、ハミ出すモノに応じて、片付けなくて良いスペースを作ってあげるのだという。気持ちも楽になるし、片付けるスペースは綺麗になる。なるほどね。
「街歩き」も単にどんな街かチェックし、お客様のこれからの暮らし方を想像して設計に活かすというだけではない。お客様と一緒に歩きながら、新居と似た立地(例えば南向き接道のフラットな土地)の敷地に建っている家を具体例として使いながら、その土地にはどんな制約・可能性があるのか、お客様に説明するのだという。実際の家を見ながらの説明だと、お客様も暮らし方をリアルに考えるようになるし、こうしたプロセスを経て、お客様との距離はずっと縮まる。

どちらも、現状を見たり、お客様の意見を聞くだけでなく、想像力を働かせて隠れたニーズを察することに主眼を置いている。そして、さりげなくお客様の意識改革を図っているので、その後のプロセスがスムーズに進むのでしょうね。さすがです。

これから間違いなく家の性能(断熱や耐震)向上や、家を長もちさせる仕組みがますます注目されていく。「どまだんシステム」を通じた健康温熱環境づくり、木造持続力強化は、学生時代に日本の伝統建築を学んだ長谷川さんのライフワーク。

「どまだん」の仕組みをあえて一言でいうと、見えない部分も含めて、壁・床・天井になるべく温度差を作らないこと。温度差があると、体感温度にばらつきが出てしまうばかりか、結露などの原因になって性能劣化につながってしまうから人も家も幸せにならない。

長谷川さんのリフォーム、リノベーションは木造を表面的になおすのではなく、本質改善を行う、という考え方。「木を腐らせないで、水分量を良いところで保つと構造的に丈夫で長持ちさせられるのです」。

家自体も、そこに住む人も健康になる住まい。お客様にお医者さんが多いというのも納得ですね。
<こんな人にオススメ>
□家も家族も、健康的でありたい人
□サステナブルな家づくりを行いたい人
□自宅で音楽を楽しんで、豊かな生活を送りたい人

<こんな人にはおススメしない>
□快適さよりも、見た目のデザイン至上の人
対応業務 注文住宅、リノベーション (戸建、マンション)
所在地 東京都中央区
主な対応エリア 埼玉県 / 千葉県 / 東京都 / 神奈川県
目安の金額

30坪 新築一戸建て3,000〜6,000万円

60平米 フルリノベ1,440〜1,800万円

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