中古物件を買ってリノベーションするときに、どういう物件を選べばよいのか。リノベーションで変えられるところと変えられないところについて、どうやって知ればよいのか。図面から物件を読むコツについて、解体現場の実例とともにリノベーションの専門家が解説していきます。今回は変更が難しいとされるトイレの配管についてご説明します。
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実はトイレの位置を変えるのは非常に難しい
トイレのレイアウトのコツ
トイレの位置変更が難しいワケ
こんにちは。東京・恵比寿にあるリノベーション会社のEcoDeco(エコデコ)です。この連載では、リノベーションを検討する方々へ向けて、「物件を読むコツ」について解説していきます。
対応業務 注文住宅、リノベーション (戸建、マンション、部分)
所在地 東京都渋谷区 (ほか全2拠点)
主な対応エリア 埼玉県 / 千葉県 / 東京都 / 神奈川県 / 福岡県
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実はトイレの位置を変えるのは非常に難しい
今回も配管のお話です。
【前回の内容はこちら】
中古マンションを解体したら何が出てくる?図面から配管の位置を読み取るコツ
「トイレ」についてですが、トイレの位置変更はなかなか難しいです。なぜか?
先に結論を述べますが、トイレの排水はキッチンやお風呂と違って「汚水」になります。
なので前回の記事で書いたように排水管の入れ替えができません。
また、通常、排水は縦管から離してもちゃんと勾配を確保していれば特に問題はありませんが、リノベーションで設計するトイレの場合、(古いマンションの場合)排水が「床上(壁排水)」のケースが多いので、排水勾配を取るとトイレの床をすごく高い位置に設定しなくてはならなくなってしまことも、、、
それに、縦管までの横管を長くするとウ◎チが流れずに溜まってしまうこともあるので要注意です。(まぁ〜水を流す度に流れていきますが、、、)
そんな訳で内見時にトイレの位置チェックも重要です。
皆さん注目して見て下さい!!
トイレのレイアウトのコツ
では、今回も前回と同じM様の物件を例にして、もう少しトイレのレイアウトに関して書きたいと思います。
前回の記事でもプランを載せていましたが、トイレはキッチンの横にPSを挟んで反対側にレイアウトしています。
このレイアウトはキッチンとトイレの周りをグルッと回れて、奥のスペースをパントリーとして使用することを考えてレイアウトしました。廊下から楽屋裏に入るイメージです。
その裏通路からトイレにアクセスする印象にしたので、リビングと扉なしでつながっていてもその存在が気になりません!!
廊下からの見え方は↓こんな感じです。
トイレの位置変更が難しいワケ
この物件ですが、リノベ前のレイアウトがどうなっていたかといいますと、、、
便器の向きが上向きになってました。
そして、トイレの中をみると販売図面には載ってない柱のような形をした出っ張りが!!
販売図面には載っていませんでしたが、トイレの隅にしっかりとPSがあるのを確認。まぁ〜当然なんですが、、、販売図面に載ってない重要な事はいっぱいありますので、これもまた「物件を読むコツ」ですね。
EcoDecoのコーディネーター達はみんなこんな知識を持って内見の案内をしてますからご安心を!!
このエリアを解体した状況が上の写真のようになりますが、しっかり
共用の縦管が出てきました。これの区分は下の写真のようになります。
ここでポイントなのは「接続の向き」です!
共用部は横にちょっと出ている所までになるので、リノベーションの工事ではこの向きは変えられません。
なので、図面でレイアウトできるのは、上向き、左向き、下向きの3パターンになります。
右向き(キッチン側)にはトイレをもってこれないので皆さんがレイアウトを考える時にはご注意下さいね。
そのような前提条件をふまえつつ、M様邸@西葛西は回廊タイプのトイレとなった訳です。リノベーションではどうしても変更できないコトがいくつかありますので、些細なことでも早めにコーディネーターに相談してくださいね。(よろしくお願いします。)
で、結果 ↓こうなりました!
いかがでしたか。
次回はキッチンのリノベーションについて、排水と排気から見ていきたいと思います。