イギリスの庶民にとって身近な存在のチャリティショップ。食器や衣服などの日用品から古本まで、格安の掘り出し物にきっと出会える夢のような場所です。アンティークショップとはひと味もふた味も違う、その魅力とは。
SUVACOが専門家をご提案
家づくり・リノベーションはどこに頼むのがいい?SUVACOがご要望に合ったプロを提案します。
> 詳しく見る
▽ 目次 (クリックでスクロールします)
イギリスのチャリティショップとは
慈善の目的は様々
イギリス最大級のチャリティショップ「Oxfam」
イギリスのチャリティショップとは
今回は、イギリスでとても身近な存在の「Charity Shop」について紹介したいと思います。文字通りチャリティを目的にしたお店のことで、「捨てるにはもったいない、でも使い道がない」というものが家庭で出ると、だいたいこのチャリティショップに行って引き取ってもらうのが一般的。チャリティなので、日本のリサイクルショップのように「買い取り」の仕組みはありません。無償でお店に提供をするのが原則となります。
店はこうして集まった寄付の品々を非常にお手頃な値段で売ります。どれも本当に安いので、ぼくの友人なんかはチャリティショップが大好きでよく行っているようです。本人に聞くと、「最低でも、週に一回」とのこと(ちょっと驚き)。何か買った場合は、毎回「これいくらだったと思う?」と聞いてくるので、その都度「関西のおばちゃんか!」と突っ込みたくなるのですが、そのほとんどが結構どうでもいいものばかり…、あまり文句もいえないのでここでぶちまけておきます(苦笑)。
慈善の目的は様々
話を戻しましょう。当然のことですが、チャリティショップは慈善事業ですので儲けることが目的ではありません。スタッフもほとんどの場合がボランティア。店の種類はいろいろとあって、店名にはそれぞれのチャリティの目的が掲げられていることが多いです。たとえば、「British Heart Foundation」は循環器疾患のリサーチ、「Cancer Research UK」はガンのリサーチのために売上げが使われます。
イギリス最大級のチャリティショップ「Oxfam」
ちなみにイギリスで最大規模のチャリティショップと言われているのが「Oxfam」。世界の貧困や格差をなくすことを目的にした機関で、全英でおよそ750もの店舗があるとされています。ほんとうにいろんなところで見るので、わたしも初めてイギリスに来たときは驚きました。
それでは、少し店内をのぞいてみたいと思います。
まず入り口にあったのが、カードの数々。イギリスでは、なにかイベントがあれば友達や家族の間でカードを送り合うのがならわしです。
子供服やおもちゃのコーナー。「まだまだ使えるのに、もったいない」の代表格ですが、こうしてチャリティショップにもっていけばきちんと再利用されます。
女性服のコーナー。いろんな服が並びます。ぼくの勝手な統計ですが、全体的にチャリティショップの客層は女性がメイン。男性服のコーナーもあるにあるのですが、どこもだいたいは女性コーナーの半分以下のスペースしかありません。
本やCD、ときにはレコードを扱っていたりもします。Oxfamの場合は、一部、古本に特化したお店も展開しています。
ここまではだいたいどこのチャリティショップも同じ。Oxfamらしい取り揃えで言うと、チョコレートなど、フェアトレード製品を売っていることが特徴です。
さて、これらチャリティショップですが、ロンドンでは大きな駅や目抜き通りに行けば必ず一軒は見つかります。それほど、社会に溶け込んでいるんですね。
自分にはもう必要なくても、まだまだ使えそうなものはしっかり社会に還元する。そして、日用品はできるだけ安くで仕入れる(笑)。どちらの側面でも、チャリティショップはその利用目的において、イギリス人らしさを象徴するものであるように感じます。
観光で来られることがあれば、ぜひ立ち寄ってみてください。一歩、店内に入れば、その雰囲気に「英国の生活」が感じられるはずです。掘り出し物のお土産も見つかるかもしれませんよ。