2017/12/01更新0like1768viewYUICHI ISHINO

ロンドンの礎を作った男、仕事大好きクリストファー・レンさんのこと

ロンドンにはジョージアン様式、ヴィクトリアン様式、エドワーディアン様式など様々なスタイルの建築が軒を連ねているが、こうしたデザインが興るより少し前のことについてお話ししてみたい。今回は、現在のロンドンの都市計画の礎を作った男、建築家・クリストファー・レンの仕事をみていく。

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ロンドンとリスボン。欧州の街並み

最近、ビジネスでポルトガルを訪れた。およそ一週間ほどの首都リスボンでの滞在。ちょこちょこと時間があったので、仕事の合間を縫って散歩に出かけた。5年前に初めてこの街を訪れた時に、すでに有名な観光地やショッピングストリートの雰囲気をみていたので、今回は裏通りとか住宅街をあてもなく歩くことにした。

そこで気づいたことなのだけれど、同じヨーロッパでもリスボンの街並みはロンドンのそれとはまったく違う。文化も言葉も違うのだから当たり前だと言えば当たり前の話なのだけれど、こうして欧州にある別の都市をじっくり眺めてみると、改めてロンドンという街の特徴に気づくことができていい。
屋根の色が印象的なリスボンの住宅街

屋根の色が印象的なリスボンの住宅街

折にふれて言っていることではあるのだけれど、ロンドンの街並みは表情が豊かだ。リスボンに比べてもそれは顕著だと思う。近代的な(ガーキンやシャードなどヘンテコな形の)ビルが立ち並んでいるかと思えば緑の生い茂る大きな公園に出くわし、ジョージアン様式、ヴィクトリアン様式、エドワーディアン様式の建物をそこいらで見かける。とにかく、ロンドンはデザインやスタイルが豊富なのだ(余談だが、リスボンの街並みはスタイルよりも色彩が前面に立つイメージ)。個人的な見解なのだけれど、ロンドンはまさに散歩にはうってつけの街だと思う。

既出の記事(350年前まで木造だったロンドンの建物がレンガ造りに生まれ変わった理由)でも書いたことだが、ロンドンは350年前にあった大火事が原因で一度生まれ変わっている。少なくとも街並みに関して言えば1666年に起こったこの「ロンドン大火」以前と以後に分けて差し支えないほどだ。そして、皮肉な話ではあるけれど、この不幸な事件があったからこそ、様々なスタイルの建築がロンドンに見られるようになったともいえるのだ。歴史は連続している。そんな風に考えるのは、単に僕が感傷的すぎるからなのだろうか(笑)

ポスト・ルネサンス期のロンドン建築。セントポール大聖堂から記念塔まで

さて、このロンドン大火からの復興にあたって尽力した男の名をクリストファー・レンという。イギリスでは非常に有名な建築家だ。観光地として有名なセントポール大聖堂も彼の手によって、再建された。今回は、ロンドンに新たな息吹を吹き込んだクリストファー・レンの作品をいくつか取り上げ、ロンドンの新しい歴史はいかに始まったかを見ていきたいと思う。
◾️セントポール大聖堂(建設期間:1675年から1711年)

オリジナルは西暦600年頃に建設。その後いくつかの災禍に見舞われているが、ロンドン大火以降にクリストファー・レンによって再建された。シンメトリックに均整のとれた佇まいと、中央の大きなドームが特徴。美しいゴシック様式が際立っている。ポスト・ルネッサンス期の建築として最高傑作の一つに数えられる。ここではチャールズ皇太子とダイアナ妃の結婚式、マーガレット・サッチャーの葬儀なども行われており、個人的には名実ともにロンドンひいてはイギリスのシンボルと言っても決して過言ではないと思う。
テムズ川越しにみたセントポール大聖堂。いつみても惚れぼれする

テムズ川越しにみたセントポール大聖堂。いつみても惚れぼれする

◾️ロンドン大火記念塔(建設期間:1671年から1676年)

その名の通り、ロンドン大火を記念するために作られたもの。その高さは61メートルに及び、一本で立つ石柱としては世界でもっとも高いものだそうだ。てっぺんまで登ることができ、街を見渡すにはもってこいの観光名所でもある。
この石柱は一見の価値ありだ

この石柱は一見の価値ありだ

◾️セント・ジェームス教会(建設期間:1676年から1684年)

クリストファー・レンの最もお気に入りとも言われる教会。2000人ほどの前でも司教の声がよく響き渡るよう設計されたという。休日ともなれば、この前ではマーケットが開催されていて、歩いて回るのも楽しい。
ピカデリーサーカス駅から徒歩数分

ピカデリーサーカス駅から徒歩数分

休日ともなればにぎわいを見せる教会のマーケット

休日ともなればにぎわいを見せる教会のマーケット

◾️テンプル・バー(建設期間:1670年から1672年)

ロンドンには「シティ」という言葉がある。今では世界有数の金融街地区の呼称ともなっているが、そもそも「シティ」とはまさにロンドン市の中心部のことを指す特別な表現だった。そして、このテンプル・バーこそ「シティ」への入り口となる関門なのだ。もともと13世紀後半ごろから木製の門としてあったものが、大火によってダメージを受け、クリストファー・レンが石造りに設計し直したとされる。近くで見ると、なかなか雄壮。
意外にも観光客がけっこういたりする

意外にも観光客がけっこういたりする

このように、新しいロンドンの礎を作ったレンの業績は街じゅうに見られる。次の散歩はレンの建築めぐりにしよう。きっと楽しいだろうな、なんて思ったのだけれど、調べ始めると20や30ではきかないことがわかった。どんだけ仕事が好きやねん!これはただの散歩では済みそうにないな、と思い結局断念したのだった(笑)
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この記事を書いた人

YUICHI ISHINOさん

ロンドンに暮らす編集者/Webプロデューサー。各媒体を通して現地の旬の情報を発信しています。

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