2019年04月01日更新

リノベーション事例(戸建てリノベーション事例)

わたしが建築家を選んだ理由。予想を超えたアイデアに期待をこめて、夫婦ふたりの大人リノベーション【成約ストーリー】

軽量鉄骨造の戸建てで暮らすI様ご夫婦。「夫はすごく慎重派なの」(笑)と語る妻は、空いている時間はiPadでアクティブに情報を収集することが多いそう。長年暮らした家の眺望や日当たりの良さが気に入っていたことからも、住み慣れたこの家をリノベーションすることを検討していました。

他社のリフォーム相談会へ参加してみたものの、軽量鉄骨という特殊な構造を理由に思い描いていた提案が得られず肩を落としたそう。「あれはもうトラウマだったわ。」と微笑む奥様も当時はもうこの家をリノベーションすることはできないのか…と諦めかけていました。なんとなくインターネットで「軽量鉄骨」というワードからたどり着いたSUVACO。たくさんの事例をみているうちに、思い切っての専門家紹介サービスに申し込むことを夫に相談しました。(写真:稲継泰介)


プロフィールと要望

【プロフィール】
・家族構成:夫婦(ともに60代)
・施工内容:長年暮らしてきた自宅をスケルトンリノベーション(屋根・外壁を除く)
・延床面積:133平米
・リノベーション面積:133平米
・築年数: 38年
・間取り:3LDK → 2R2LDK
・構造:軽量鉄骨造 2階戸建て
・依頼先:ジャムズ

【ご要望】
子どもが独立し、夫婦ふたり暮らしになったのでお互いが快適に過ごせる距離感が保てる住まいを希望。
老後の将来を見据え、安心・安全そして快適な暮らしを手に入れたい。

なぜリノベーションすることに?

子どもが巣立ち、夫婦ふたり暮らしになりました。家族としてこれ以上の変化はないと思ったことと、体力的にも年齢的にも今が時期かなという思いがありました。

休みの日は時間にゆとりが持てるようになり、夫は趣味のオーディオ機器や工作、レコード鑑賞をのんびり楽しんでいます。結婚当初、両親から受け継いだ建売りのこの住宅は、1階がリビングダイニングと水まわり、2階に3つの個室という間取り。2階の部屋に夫がこもってラジオ作りに集中してしまうと、リビングにいるわたしとは会話がなくなっちゃうんですよね。時々ダイニングで工具などを広げていたんですが、そうすると食事をするときには、わたしがまとめて片付けてしまう。本人なりに区分けしていたのに分からなくなった、とケンカになることもあったんですよ。

それぞれが別のことをして過ごしていても、気軽に話ができる家になれば、お互いが快適に暮らせるかなぁと思いました。また、物を整理するいいタイミングかもしれないということも視野に入れて、ちょっと早いですが終活という言葉も頭をよぎりましたね。

夫の寝室から共有の2階リビングを見る。引き戸を閉めれば自分だけの空間に。

夫の寝室から共有の2階リビングを見る。引き戸を閉めれば自分だけの空間に。

広いデッキが見渡せる妻の寝室。陽だまりに穏やかな風が流れます。

広いデッキが見渡せる妻の寝室。陽だまりに穏やかな風が流れます。

建築家・ジャムズさんに決めた理由は何ですか?

今回依頼することに決めたジャムズさんの提案は、「予想外・それ以上のアイデア」があったことです。わたしたちは素人なので、やりたいことを実現してくれるより、思いつかないアイデアを発掘してくれることへの期待を込めて、建築家さんに依頼してみようとふたりで決めたんです。また、ジャムズさんの向き合う姿勢は、見た目だけじゃなく、そこで暮らすわたしたちの快適な住まいがイメージできたことが大きな理由です。

実際、担当者の仲條さんから提示されたプランは、2階への階段を上がると二手にわかれて各々の寝室(個室)へ行けるという間取り。各々といっても実際は間仕切りの引き戸になっているのでワンルームのような空間です。窓側の日当たりのよいスペースにはデッキが加えられていました。
友人にどんな間取りなの?って聞かれて、「1階ひと部屋、2階ひと部屋よ」って言うとみんな驚きます(笑)。

階段を上がると、左右に各々のスペースへと回遊できる2階。

階段を上がると、左右に各々のスペースへと回遊できる2階。

当初は想像もつかないプランで、理解できなかったことも多かったんですが、それでも、何度も打ち合わせを重ねるうちに、このプランには「こういう意図がある!」という仲條さんの強い信念を感じました。いろいろな細かい質問にも丁寧に答えてくれたので、結果的には信頼してお任せしました。

1階は、階段の壁を透け感のある素材にしたリビングダイニング。LEDの埋め込み照明が天井のアクセント。

1階は、階段の壁を透け感のある素材にしたリビングダイニング。LEDの埋め込み照明が天井のアクセント。

【ジャムズ:仲條さんのコメント】
このリノベーションでは、回遊性・将来設計・距離感・気配感・リノベならではの継承というテーマを念頭に置いていました。
ご夫婦の気配を感じつつ、建具でプライベート感の濃度を変えられることが今回のリノベーションの最大のポイントとなっています。家の立地は光と開口が豊かでポテンシャルの高さがあったからこそ、回遊する中にこれだけの開放感が演出できたのだと思います。

オレンジ色の好きな奥様は、当初オレンジ色の壁紙をご要望されていました。好きな色だからこそ、壁紙などで空間を染めるのではなく、その個性を楽しめる場所に仕上げることをご提案させていただきました。

どんな住まいにしたかったのですか?

ここで暮らすわたしたちふたりの生活にフィットした家にしたいと思っていました。2階にいる夫が趣味に没頭していても、気軽に声が掛けられて、無理なく会話が届くような距離感が理想でした。

「リノベーション前のキッチンは大嫌いだったの!」と振り返る奥様。
北東にあるキッチンが暗くて寒く、居心地が悪いことが不満だったので、改善できればと思っていました。当初はダイニングキッチンとして使っていたスペースなので無駄に広く、当時は愛犬もいたのでトイレなども置いていたんです。ダイニングテーブルを隣室に並べていましたが、食事をするときに、片づいていないキッチンが見えることが気になっていたんですよね。
今のキッチンは、玄関から直結していて買い出しの重いものや食材をスムーズに取り込めてとても快適です。

クローズドタイプのキッチンが妻の大好きな場所に。玄関とダイニングをつなぐウォークスルー。

クローズドタイプのキッチンが妻の大好きな場所に。玄関とダイニングをつなぐウォークスルー。

住んでみていかかですか?好きなところは?

ひと言でいうと、「毎日快適さを感じる家」って言えますね。
毎日暮らすほど、どんどん良くなって、住みやすくなる家なんです。家じゅうに居場所があって、回遊できる動線なので、気軽にあちこち歩き回っています。家にいたのに万歩計が1日1万歩に達したこともあるんですよ。それから、2階がとにかく明るくて暖かい。新たにつくったデッキで外とつながって、同じ家とは思えないくらい気持ちがいいです。まるで、どこか別の場所に引っ越したみたいだと思っています。

夫は趣味の工具や好きなレコードを部屋に並べて、自分だけの時間を過ごしています。わたしは片づけないし、掃除をしなくてもストレスになりません。一方、わたしの部屋は、洋服や小物をしまい込まないように、壁面一面にオープン棚をつくったところがお気に入り。大好きなオレンジ色の壁ではなくなりましたが、愛着のある椅子やワードローブを引き立たせる効果によって、より楽しめる住まいになりました。

趣味であるラジオ作りの工具や大切なレコードを詰め込んだ、夫のプレイルーム。

趣味であるラジオ作りの工具や大切なレコードを詰め込んだ、夫のプレイルーム。

それぞれの部屋と共有スペースは引き戸で仕切れますが、普段は開けっ放し。階段をオープンなかたちに変えたので、1階と2階で思い思いに過ごしていても話ができます。別の部屋にいながら、同じ空間で過ごせている感じがするんですよね。ほどよい距離感のおかげで、ケンカもしなくなりました。
今まで、内装など変えるリフォームを2度経験していますが、綺麗にはなったけれど、暮らし方が変わったと感じるといことはありませんでした。今回のリノベーションでは暮らし方が変わって、「今の家は楽しい!」と、毎日実感しています。

玄関ドアを開けると、ダイレクトにリビングにつながります。回遊動線でコミュニケーションも家事もスムーズに。

玄関ドアを開けると、ダイレクトにリビングにつながります。回遊動線でコミュニケーションも家事もスムーズに。

2階にウッドデッキを増設。屋外の気持ちよさを思いきり楽しんでいます。

2階にウッドデッキを増設。屋外の気持ちよさを思いきり楽しんでいます。

リノベで大変だったことや、不安だったことは?

提案プランをイメージすることがとても難しく、納得するまでに時間がかかりました。何度も会いましたし、メールのやりとりも多かったと思います。自分の部屋に扉のないオープン棚をつけたのですが、サイズ感がイメージできなくて、仲條さんの自宅を見せてもらったんです。タンスとかだと想像できるんですけど、「3mほどの棚をつくります」と言われても、何がどのくらい入るのか分からなかったんですよね。

そのイメージができないことで不安になることがありました。でも「もう止めよう」とは全く思いませんでした。いろいろ教えてもらって、あきらめずに進んだことで、仕上がって初めて「こうゆうことだったんだぁ」ってわかりました。仲條さんとのやりとりは、打ち合わせというより雑談のような雰囲気だったので、なんでも聞きやすかったんだと思います。

他にも、わが家は昔からの分譲地に建っているので、周りの雰囲気を壊さないようにしようとも考えていて、門扉の位置やデッキの段差なども、ご近所に配慮した結果です。

1階のデッキもぐるりと回れる動線に。適度な段差もデザインとして楽しんでいます。

1階のデッキもぐるりと回れる動線に。適度な段差もデザインとして楽しんでいます。

【ジャムズ:仲條さんのコメント】
わからないから、止めちゃう!っていう選択をされる方も多くいる中で、I様には納得がいくまでとことんお話をする時間をいただきました。不安のまま進むことは一番怖いと思っています。不安な姿を見ているのはわたし自身も不安になります。I様のようにわからないことや不安なことがあれば、何でも言っていただけるのはとても有り難いことです。

これからリノベーションする人へ向けて

わたしの勝手なイメージで、建築家や設計士さんって言葉を聞いただけでも敷居が高く、料金が高いんじゃないの?って印象がありました。実際は、そんなことは全くなく、自分たちでは思いもよらないような、プラスアルファのプランやアイデアを提案してくれると思います。納期や費用の面でも相談しやすかったですし、分からないところを徹底して聞けました。

「今の家は楽しい!」と語るIさん夫妻(手前)。ジャムズさんとは、打ち合わせを重ねる中で信頼感が生まれました。(奥左:仲條さん・奥右:横関さん)

「今の家は楽しい!」と語るIさん夫妻(手前)。ジャムズさんとは、打ち合わせを重ねる中で信頼感が生まれました。(奥左:仲條さん・奥右:横関さん)

わたしの場合は、設計図から実物のイメージがなかなか想像できなかったですが、模型や実例を見てやっと納得。プランを受け入れると決めたら、あとは信頼して、お任せすることができました。また課題のひとつだった「将来設計」として、時期や必要性に応じて車いすやエレベーターの対応も視野に入れつつ、つくり込みすぎない設計になっています。下地を入れるなど準備はしましたが、今の住みやすさを優先したほうが、毎日楽にかつ快適に暮らせるのではないでしょうか。

また今回、SUVACOというサービスに出会えたことはとても良かったと思っています。専門家紹介サービスは、アドバイザーさん(加藤)からのレスポンスも早く、ストレスを感じるところは全くありませんでした。相談してみて、納得がいかなければいつでもご連絡してくださいという加藤さんのスタンスも安心でしたし、依頼先を絞り込んだ時の他社へのお断りも加藤さんから連絡していただけるなんてとても心強いサービスでした。お断りするのってすごく勇気がいることですからね。
今、周りの友人の中で「何から始めららいいかわからない」っていう方には進んでSUVACOさんをご紹介していますよ。

> この住宅のすべての情報を見る

【アドバイザー加藤のコメント】
他社の相談からセカンドオピニオンのような形で専門家紹介サービスにお申し込みいただき、ご相談当初から軽量鉄骨という構造上の制約を気にされていらっしゃいました。その点を踏まえ、対応可能な依頼先を3社ご紹介させていただきましたが、「ジャムズさんにお願いしたい!」とご連絡いただいた時の潔いお返事はとても印象的でした。完成後のご夫婦の笑顔が拝見できとても嬉しく思います。

建築家 ジャムズ

ジャムズ

建築家 / @神奈川県

建築を創るに当たり、プロジェクトの個性を重視しています。たとえばクライアントの気づいていない考えや長所、土地の背景、町の特性を大切にします。それを元に設計するといってもよいかもしれません。心地のよいリビングや使い勝手のいいキッチン、人や場所によってそれぞれ違うでしょう。多くの人にほどほどマッチする空間を創るのではないものを創りたいと考えています。 それらの個性の魅力を引き出し、一度空間における行為(住宅なら住むという行為)を分解させて、組み立てなおすと言う作業をしています。 そうすることで、空間だけでない新しい生活や発見を提供できると考えています。


専門家紹介サービス

この記事を書いた人

SUVACO編集部さん

理想の家づくり・リフォーム・リノベーションを叶えるため、お役立ち情報を日々発信中!

知っておきたい家づくりQ&A

見つかるまで、探せる。
初めてSUVACOを利用する方へ
住まいに関する専門家と
自分らしい家を実現しませんか