2018/04/15更新4like9236view

著者:太田みお

ベランダは最高の住空間。ベランダガーデンのある暮らし【心地よい暮らしのレシピvol.6】

この記事を書いた人

太田みおさん

料理家/ライフスタイルデザイナー。おもてなし料理とテーブルコーディネートの教室lifestyle atelier MAGNOLIA主宰。企業へのレシピ提供やコラム執筆も行い、「暮らしを美しく、心をゆたかに」をモットーに、食卓から幸せを創り出す活動を行っている。

庭をもてない、マンション暮らし。それでも小さなベランダさえあれば、最高のアウトドアリビングをつくれるかもしれません。気候のいい日に大切な人と、ベランダでごはんを食べてみませんか。心を豊かにしてくれるもうひとつのリビング、私のベランダガーデンのお話です。

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▽ 目次 (クリックでスクロールします)

多忙な日々に削がれた心は、ベランダが癒してくれた

私は、現在の料理家/ライフスタイルデザイナーになる前は、外資系のレコード会社で制作やロイヤリティーの仕事をしていました。
音楽業界で働いていた日々は、華やかではありましたが、日々積み上げる仕事は他の業種と同じくとても地道なものでした。山積みのデスクワークに、深夜までのライブ現場やレコーディング、メディア関連の接待などが連日続き、寝不足。ディレクターとして売れるものをつくらなければという責任感による精神的負担も大きく、心身ともに疲労を溜めてしまう日々でした。

そんな日々の中で、ふっと癒された時間。それは、朝目覚めて、自宅のベランダの植物たちに水をあげるとき。のぼったばかりの太陽の光にその雫がキラキラと輝くのを眺めながら、淹れたてのコーヒーを飲む瞬間。

忙しくプレッシャーの多い日々の中でも、こうしてちょっと暮らしを丁寧に楽しむことで心は潤うし、バランスを保っていけるものだな…と実感したのでした。当時自分でつくったベランダガーデンは、私にとってとても大切な心のオアシスでした。
2010年頃、ターシャ・テューダーや、ベニシア・スタンリー・スミスの庭づくりに憧れて、東京の自宅マンションでベランダガーデンづくりをはじめたころの写真。緑がもりもり。

2010年頃、ターシャ・テューダーや、ベニシア・スタンリー・スミスの庭づくりに憧れて、東京の自宅マンションでベランダガーデンづくりをはじめたころの写真。緑がもりもり。

ベランダガーデンのつくりかた

ベランダガーデンをつくる際には、はじめにどんな雰囲気の空間にしたいかテーマを決め、それからどんな植物を配置するか、しっかりと考えて進めました。

このようなイメージ図を描いて取り組んでいました。
テーマに合った鉢を揃えるなど、ベランダのインテリアにも手をぬかないと決めることが、素敵なベランダづくりへの第一歩だと思います。
アイアン製の鉢スタンドや、IKEAで購入したベランダ家具

アイアン製の鉢スタンドや、IKEAで購入したベランダ家具

鉢にさした植物名のスティックは手書き。

鉢にさした植物名のスティックは手書き。

食べられる植物と、見て楽しむ植物を

当時から料理がとても好きだったので、なるべく料理に活かせる植物を育てることにしていました。ミント、ローズマリー、タイム、バジル、イタリアンパセリ、ゼラニウムなどのハーブはもちろんのこと、オクラ、ミニトマト、パプリカ、きゅうり、葉野菜なども育てていました。
それに、春のジャスミンやボロニアピナータ、花かんざしなど、香りや見た目で心が華やぐ、大好きなお花たちも。
手入れと管理はそれなりに大変でしたが、病気にならないように、虫に食べ尽くされてしまわないように、そういった手入れの時間そのものが、自らの心を潤すことにつながるように感じていました。

自分の手で、植物に触れること。花やハーブの香りをかぐこと。五感をフルに使うことは、私にとって癒しでした。

大規模修繕で、すべて白紙に

数年かけて、ようやく納得できる形に近づいてきたベランダガーデン。転機を迎えたのは、「マンションの大規模修繕」でした。

マンションであれば必ず訪れる、15年に1度程度の大規模修繕。約半年近くにわたったこの期間中は、ベランダに置いている私物はすべて、撤去しなければならないというルールでした。
そこで泣く泣く、大切に育ててきたハーブや花、シンボルツリーのシマトネリコなどと、いったんすべてお別れすることになったのでした。
2015年3月。大規模修繕のためにすっからかんになったベランダ

2015年3月。大規模修繕のためにすっからかんになったベランダ

ベランダガーデンづくり、再出発

その後、たて続けに2人の子どもを妊娠、出産。
日々の育児・家事・仕事に追われる時間がとても増えて、会社員時代に比べて自分のために使える時間が無くなってしまいました。

めまぐるしく過ぎていく毎日に、ベランダガーデンを地道に再びつくり上げる気力も時間もありませんでしたが、やはり私にとって、住空間の中でも、ベランダからもたらされる癒しは大切な要素だとあらためて感じていました。
暮らしが少し落ち着くまでは、シンプルで無理のないベランダガーデンにしよう、と決めました。手入れも簡単な植物を、少数に絞りました。

今は、シンボルツリーに幸福の象徴であるオリーブの木を迎え、その隣に、手入れの簡単ヘデラを1鉢と、季節の花を楽しむ鉢を2つ。これだけのシンプルなガーデンが、いまの私のライフスタイルに合うベランダガーデンです。
気候のよい休日に、家族と一緒にベランダで食べる食事は、とても楽しいです。大好きな友人たちが遊びに来てくれたら、ベランダのテーブルにキャンドルを灯してワインを飲むのも、私の大好きな時間です。
住む地域によって、暮らしの中で楽しめる庭の大きさは異なります。私のように狭いマンション暮らしの小さなベランダでも、心を豊かにする最高の住空間になり得ます。ぜひみなさまも、等身大で無理のない、すてきなガーデンライフを楽しんでください。
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太田みおさん

料理家/ライフスタイルデザイナー。おもてなし料理とテーブルコーディネートの教室lifestyle atelier MAGNOLIA主宰。企業へのレシピ提供やコラム執筆も行い、「暮らしを美しく、心をゆたかに」をモットーに、食卓から幸せを創り出す活動を行っている。

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