2022/01/20更新1like5226view

著者:tetsu abe(fujitacaリノベーション)

コストをおさえて「自然素材の風合いをたのしむ」リノベーションのコツ

この記事を書いた人

tetsu abe(fujitacaリノベーション)さん

まちのリノベーション会社で広報・インテリアコーディネートの統括を担当。リノベーション会社で働きながら、生活提案型の家電ショップのスタッフとしても活動中。リノベーションやインテリア、ライフスタイル、家電や雑貨など、幅広い知見を活かしコラムを執筆しています。
宅地建物取引士、整理収納アドバイザー、寝具ソムリエ。

リノベーションをするときに「木材」や「コンクリートの風合い」など、素材感を楽しみたいというご相談は多く挙がります。ですが、自然素材は何かとコストやメンテナンスがかかるもの。
でも大丈夫。コストをおさえながら、要所要所に自然素材を散りばめることで、十分に楽しむことができます。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

フローリングの種類を選ぶポイント

空間全体に占める床の面積は広く、部屋全体のイメージを左右します。
自然素材のフローリングを使うことで、木のあたたかみを感じられる空間になりますが、実はフローリングには大きく分けて「無垢材」「挽板」「突板」「シートフローリング」の4種類があります。

「無垢材フローリング」とは

無垢材フローリングとは「木を切り出した状態のもの」を指します。
木材を大きく加工することなく、切り出した素材をそのまま使うため、素材感を楽しみやすく、木の質感が非常に優れている素材です。
木の表情の違いを楽しみたい、素材感にこだわりたい、という方に向いているでしょう。
木材によっては、水分を含むと膨張し柔らかい足ざわりになったり、少し暖かさを感じることができるものもあります。

注意点は、湿度によって木材が収縮すると隙間ができやすい点、木材によってお手入れ方法が異なる点です。無垢材を用いる場合は確認しておきましょう。

「挽板・突板フローリング」とは

挽板・突板フローリングとは「木を薄くカットし、複数枚の板材を重ね合わせてフローリングにしたもの」を指します。
表面に木材を使用しているため、木材の節やそれぞれの風合いがうまく出ているフローリングです。
挽板と突板の違いは「表面材の厚さ」です。
突板のほうが表面材が薄く、挽板と比較して安くなる傾向がありますが、素材によって異なります。

挽板・突板フローリングどちらとも、表面は木材を使用しているため、お手軽に木の質感を感じることができます。

「シートフローリング」とは

シートフローリングとは、「木目調のデザインを印刷したシートをフローリング板に貼り付けたもの」を指します。
シートのためコストを抑えることができ、コーティング加工などによって傷がつきにくいタイプが多いことが特徴です。
お手軽に木目の風合いを楽しむことができますが、印刷なので同じ木目デザインが出てくる点、実際の木材を使用しているわけではないため、お部屋のテイストに合ったものを選んでいくことが重要です。
fujitacaリノベーション「東京の下町M邸 ~お気に入りの色で空間を分ける~」

コストバランスよく「自然素材を楽しめる」フローリングって?

コストをおさえて自然な風合いを楽しむには、「突板フローリング」がおすすめです。
木材が使われている素材の中では最もコストがおさえられ、見た目はもちろんのこと、日々のお手入れもしやすいため、根強い人気があります。
無垢材のフローリングには憧れるが、コストをおさえたい場合や日々のお手入れを少しでも楽にしたいという方には、突板フローリングから検討をはじめてみることが良いでしょう。

リノベーション予算とのバランスを見ながら選びましょう

リノベーションにかける予算全体とのバランス次第ですが、「予算に余裕があり、自然素材にこだわりたい」という場合は無垢材を選んでも良いでしょう。
本物の木材を使わなくても、部屋全体の雰囲気と違和感がないのであれば、よりコストをおさえることができる「シートフローリング」を活用することもひとつの選択肢です。

コンクリートむき出しの素材感を楽しむ「躯体現し」

リノベーションで多く見られる「躯体(くたい)現し」。
躯体現しとは、建物の構造をそのままむき出しにすることであり、リノベーションで一番多い例として、「天井のコンクリート部分や配管をむき出しにする」ことです。
通常、マンションには建物の構造の上から、クロスが貼れるようにボードが貼られていたり、蓋があるケースが多いのですが、その裏側にあるコンクリート面をあえてむき出しにすることで、綺麗に仕上げられている内装に少し個性的な空間を演出することが可能です。

躯体現しができないパターンがある

躯体現しができるかどうかはマンションによって異なります。
例えば、マンション最上階の部屋の場合、断熱材が張られているケースが多いため、躯体表面を現すことができないケースが多いです。
その他、上階の水道管が天井を通っている場合や、もともとの天井高が低い場合なども同様です。
実際に現地を見ながら、設計士に相談してみましょう。

躯体現しではなく「珪藻土塗装」という選択

躯体現しを行うことでコンクリートの素材感を楽しむことはできますが、条件によっては実現できないこともあると思います。
そんなときは、「珪藻土」を使用して塗装を行うこともひとつの方法です。

「珪藻土」で自然素材を楽しむ

「珪藻土」とは、ケイソウというプランクトンが化石化してできた素材であり、多孔質と呼ばれる無数の穴が素材に含まれているため、吸湿性が良く、最近ではバスマットなどに使われるケースが多いです。

そんな珪藻土は、コンクリートのような素材感で、色もさまざまです。これを塗装することでコンクリートのような風合いを出すことができます。
「自然素材の風合い」を出すためには、100%自然素材のものを使うだけではなく、要所要所で自然素材を用いたデザインにしていくことで、自然素材を楽しむ暮らしを実現することができます。
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まちのリノベーション会社で広報・インテリアコーディネートの統括を担当。リノベーション会社で働きながら、生活提案型の家電ショップのスタッフとしても活動中。リノベーションやインテリア、ライフスタイル、家電や雑貨など、幅広い知見を活かしコラムを執筆しています。
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