2021/09/22更新1like1637view

著者:tetsu abe(fujitacaリノベーション)

「withコロナ・afterコロナ」の間取りのあり方とは?

この記事を書いた人

tetsu abe(fujitacaリノベーション)さん

まちのリノベーション会社で広報・インテリアコーディネートの統括を担当。リノベーション会社で働きながら、生活提案型の家電ショップのスタッフとしても活動中。リノベーションやインテリア、ライフスタイル、家電や雑貨など、幅広い知見を活かしコラムを執筆しています。
宅地建物取引士、整理収納アドバイザー、寝具ソムリエ。

新型コロナウイルスで、ライフスタイルが大きく変化した世の中。
これまでとは違った家での過ごし方や働き方が模索される世の中で、「住まいのあり方」も徐々に変化しています。
設計士だからこそお伝えできる間取りのトレンドを、リノベーション現場での動向を交えながら紹介します。

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▽ 目次 (クリックでスクロールします)

「withコロナ・afterコロナ」時代に直面したライフスタイルの変化

新型コロナウイルスをきっかけとして、働き方や人とのかかわり方も大きく変化しています。

ライフスタイルが大きく変化している中では、実際にお客さまから要望をいただく場面でも変化を感じる機会が増えています。

「withコロナ・afterコロナ」間取りづくりの4つのポイント

実際に、ライフスタイルの変化や間取りづくりの要望で挙げられるポイントは4つあります。

(1)「可変性」でライフスタイルの変化に対応
(2)「豊かな暮らし」に対する価値観の変化
(3)今までの住まいの「当たり前」が変わる
(4)一方で「今までと変わらない生活」という方も

4つのポイントを意識しながら間取りづくりを進めることで、今の時代に合った間取りを検討するきっかけづくりにもなっていきます。
ひとつずつ例を交えながら紹介します。

(1)「可変性」でライフスタイルの変化に対応

新型コロナウイルスはもちろんのこと、ここ数年での目まぐるしい時代の変化は今までにないスピードで進んでいます。
先月と今月で「働き方」「家での過ごし方」「時間の使い方」が変わったという声も多く寄せられているなかで、どういう住まいづくりをしたらよいのか。

先の見通しが立ちづらい状況のなかでは「住まい」のあり方も大きく変化していくことが予想されるため、さまざまなライフスタイルに合わせられる「可変性」が大きなキーワードになると考えています。

例えば、「間仕切りで個室を作れるようにする」=「可変性」。
オンラインで学校の授業を受ける方もいれば、お仕事を自宅で行う「テレワーク」をされる方がいるときに、ひとつの部屋を引き戸の間仕切りで「簡易個室」にすることができれば、使い勝手も良くなります。
使わないときは、間仕切りをしまった状態で広く使えるため、さまざまな用途に対応できます。

「可変性」のある間取りで、変化するライフスタイルに柔軟に対応しながら暮らしていくことがポイントです。

(2)「豊かな暮らし」に対する価値観の変化

インターネットやテクノロジーの進化によって、住まいだけではなく、人生そのものの価値観も多様化しています。
そんな変化の中で、お客さまからお話を伺っていると「豊かさの定義」が大きく変わったという声もよく耳にします。

例えば「物件選び」。
物件選びの時には「オフィスまでの通勤時間」や「都心部へのアクセス」などを意識することが多かったと思いますが、テレワークがはじまると「デスクワークができるスペースが必要」「家族全員が個室を設けられる広さが欲しい」など、要望の観点も変化してきています。
「便利であること=豊かであること」という方が、「仕事が快適にできる・家族との時間を設けられる=豊かであること」というように、人それぞれ思う「豊かさ」が世の中全体を通して変わってきている実感を受けています。

(3)今までの住まいの「当たり前」が変わる

ライフスタイルが変化したことによって、今までの「当たり前」も大きく変化しています。

間取りでいえば「玄関を広くする」。
家にいる時間が増えたことで、宅配便をたくさん置けるスペースが欲しいという要望が増えています。

同じように人気の高い「洗面所を玄関に設置する」。
感染症対策を踏まえ、家に帰ってすぐ手を洗いたいという要望も耳にします。
今までのマンションの間取りではお風呂と洗面所・脱衣所が近いことが多かったため、今まで「当たり前」であったことが、変化しています。

(4)一方で「今までと変わらない生活」という方も

変化が多く取り上げられる世の中ですが、もちろんライフスタイルが大きく変わっていないと実感されている方がいらっしゃることも感じます。

家では仕事をしないので、変わらず広々としたリラックス空間をつくりたい。
今まで取り上げたような傾向やトレンドとまったく違う住まいにしたいというお声ももちろんあります。
自分自身がどんなライフスタイルを実現していきたいのか、住まいを選ぶときには改めて考えることが重要です。

「withコロナ・afterコロナ」に合う間取りアイデア集

ここまで紹介した動向を踏まえ、どんな間取りづくりが可能であるか、アイデアを紹介していきます。

「可変性」を活かした間取りアイデア

さまざまなライフスタイルに対応していく間取りをつくるうえでは「可変性」がキーワードとなっていきます。

そこでおすすめしたいアイデアが「引き戸タイプの個室」。
例えば、広々としたリビングに引き戸の個室を設けることで使うとき・使わないときでさまざまな用途に合わせていくことができます。

もちろん、壁で仕切らなくとも「本棚」や「観葉植物」などで仕切るアイデアもあります。
空間は分けたいけれど、緩くつながる間取りにしたいという方にはおすすめです。

最近は、4畳程度の個室を作り、ライフスタイルやステージに合わせて、ウォークインクローゼットや子供部屋、書斎など、さまざまな用途で使えるようにすることも人気です。
用途を限定せず、さまざまな使い方に対応できる間取りにすることをおすすめします。

時代に合った「間取り」の作り方を目指す

世の中が不安な状況だからこそ、家では安心に過ごしたい。
最近の傾向として「清潔な空間づくり」を意識する間取りが増えています。

例えば、玄関からウォークインクローゼットをつなげるアイデア。
帰宅してから、着ていたコートやカバンなどをそのまま置けるようにすることで、リビングや個室になるべく外気を持ち込まないようにできます。

また、玄関の近くに「洗面所」があることで、帰ってすぐに手を洗うことができます。
水栓も「非接触式」タイプにすることで、手が洗いやすくなります。
マスクや消毒液置き場などの衛生用品が置けるような収納も、併せて考えていきましょう。

変わらない暮らしのなかにも、楽しみを

家で過ごす時間が増えている方、今までと変わらない生活を送っている方、それぞれが「住まい」のあり方を見直せるチャンスにあると考えています。
最近ご相談が多い例として、「間取りを変えずに好きな壁紙だけ変える」こと。
壁紙の色が変わるだけで、お部屋全体の雰囲気も変わります。

人気が高い「ブルー系」の壁紙は、「集中」「落ち着き」の印象を与えます。
ブルーも濃淡が選べるので、お部屋の雰囲気に合わせて濃さを検討しましょう。

同じく人気の高い「柄系」。
部屋の一部をアクセントクロスに張り替えるケースが多いです。
少し派手な柄を選びたいという方には、「ウォークインクローゼット」に貼ることをおすすめします。
収納スペースで多少は隠れますが、お気に入りの空間をつくることができます。
ここまで、「withコロナ・afterコロナ」の住まいのあり方を紹介しました。
「気に入ったものに囲まれて暮らす」という観点に加え、今回紹介したような「ライフスタイルの変化、暮らしやすさ」の観点も検討することが重要です。

ぜひ、間取りのトレンドを設計士に聞きながら、理想の住まいづくりを実現していきましょう。
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tetsu abe(fujitacaリノベーション)さん

まちのリノベーション会社で広報・インテリアコーディネートの統括を担当。リノベーション会社で働きながら、生活提案型の家電ショップのスタッフとしても活動中。リノベーションやインテリア、ライフスタイル、家電や雑貨など、幅広い知見を活かしコラムを執筆しています。
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