2017/08/31更新0like3155view

著者:yoshikokitchen

我が家に起こった施工時のトラブルまとめ【私が「キッチンスタジオのある家」に住むまで vol.9】

この記事を書いた人

yoshikokitchenさん

フードコーディネーターです。
注文住宅で家を建てました。
キッチンスタジオとして使用可能なキッチン中心の家を作ります。

こんにちは。フードコーディネーターのyoshikokitchenです。
これまで、家の設計に関することや施工に入るまでのことなどをお伝えしました。

ここで、実際に家を建てていく中で、私が体験したトラブルの話を少し書いておきます。
あくまでもこれは「我が家の場合」ですので、そういうことも起きたりするんだな、程度の感覚でお読みください。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

隣地境界に関する重要事項説明のトラブル

まず、土地を契約する際に重要事項説明を受けます。土地売買に関する重要事項が書かれた書類があり、その内容について説明を受け、内容確認をするものです。

我が家の場合、この重要事項説明事項に関するトラブルが2点ほどありました。トラブルというよりは、夫が内容確認時に指摘してトラブルにならないように確認していた事項ですが、その後に少し対応が必要となったものです。

いずれも、隣地境界にからむ問題でした。一つは「隣地境界となっている塀(隣地所有)の越境」で、もう一つは、重要事項説明内に特記されていた「建物と隣地境界との距離に関するもの」です。越境等については、後々に隣家とトラブルとなったり、その後の近所づきあいにも影響しますので、最初に確認をしておく項目になります。
重要事項説明時において、当初、「越境等しているものはない」との記載及び説明でした。事前に土地を見に行って、境界部の状況を確認していました。その際には、隣地の木の枝が塀を超えてこちら側へはみ出していたので、重要事項に追記してもらいました。また、塀自体が傾斜しており、こちら側へ越境していました。

その件については、土地の売主(購入予定の土地の現所有者)から隣家へ連絡をしてもらい、対応していただきました。塀の越境については、その後に「合意書」を取り交わすこととなりました。

問題となっている塀は傾斜してこちら側へ少し倒れていましたが、隣家の方も長年住んでいて特に問題意識もない中で、急に塀をなんとかしろと言われてもすぐに対応できるものではなく、本来は協議を行って、塀を一旦壊して再構築するなどの対応が必要となるそうです。

ただ、そういった場合は新設に伴う費用および塀の位置(境界線上)が、折半となってしまう可能性があるそうです。

費用の半額負担と、敷地が少し塀によって小さくなってしまうというのは避けたかったので、現状の塀にてお互いの合意を得られるような内容で解決をはかりました。

今回の我が家の工事において、塀の傾斜が助長されてはまずいので、その点も考慮し、お互いに不利益とならないよう、「合意書」を取り交わしました。

「建物離隔がとれていないのでは?」という問い合わせが

もう一つは、別の隣地境界線での話です。
我が家の購入した土地は、元々大きな敷地を分割して売りに出されていた土地でした。

基本的に、建物を敷地境界線ギリギリに建てることはできず、最低限の離隔を取らなければなりません。今回の取り決めでは、その離隔を少し小さくした寸法、つまり隣地との距離を近づけて建物を建てても良いという内容でした。

分割した土地で私たちが最後の契約ということもあり、すでに隣地側はそれに合意して契約されているとの事でしたので、私たちがNGにすることはできず、その内容を素直に受け入れました。そういった取り決めがあったことで、設計士には条件を最大限生かした建物位置計画を設計してもらい、着工していました。
着工した時には、その隣地の新築はすでに完成し、入居されていました。我が家の工事が進み、建物基礎が出来上がったころ、隣地から設計事務所へ問い合わせがありました。「建物離隔がとれていないのでは?」というものでした。

設計事務所から連絡があり、重要事項説明書の内容を再確認し、土地の仲介業者に連絡をとり、売主側と隣地との重要事項説明書の内容を再確認してもらいました。当然、隣地との重要事項説明にも記載されている内容でしたので、そのことを隣家に伝えて、ご理解をいただきました。これも近隣トラブルになりかねない問題でした。

土地購入時には、隣地境界及びその取り決め等については、十分に注意すべきだと思います。

竣工が予定より1ヶ月程度遅れ……それに伴うバタバタのあれこれ

施工が始まると、天気によって工程の変更があったりするので、竣工が遅れたりするのは割とよくある話だと聞いていました。ただ、そういったものも含めて、施工者側も工期に若干の余裕をもった契約工期としているはずです。

我が家の場合は、この竣工予定の遅れが分かった時期に問題があり、随分バタバタすることになります。

天候だけでなく、職人の手配がつかないという理由で、工程に遅れがでており、それが外壁に関わるものだったので、竣工直前ということもあり、その後の竣工予定日に影響が出る事態となりました。

住んでいた賃貸住宅の引っ越し時期に余裕を持っていたのが幸いしましたが、引っ越しの手配等を全てしてしまっていたら取り返しのつかないことにもなりかねなかったので、今考えると引っ越し時期を遅めにしていたのは賢明な判断でした。

賃貸住宅に住んでいると、契約解除の1~2ヶ月前に連絡をしなければならない、などオーナーとの契約をしているはずなので、竣工のタイミングより余裕を持って引っ越しを想定するのがおススメです。

登記のため、司法書士事務所を手配するも、まだ外壁ができていなかった……!

家を建て、引渡しが終わったタイミングで登記の手続きをします。
 
登記についての具体的な説明は専門家の解説にお任せするとして、家を建てると「この建物と土地は私たちのものです」と登記簿に登録する手続きが必要だと知りました。

登記には表題登記と保存登記があり、法律では表題登記をして土地と建物の現状を報告する義務が定められています。

そこで、私たちは施工スケジュールを見ながら表題登記の手続きに向けて司法書士事務所とのやり取りをしていました。

表題登記の手続きには、建物が完成している確認が必要だったのですが、我が家の工事現場にはいつまでたっても足場が組まれたままになっていました。

本来は解体されているはずの足場が、いつまでたっても解体されていない……。
理由は、工務店が外壁を施工する業者のスケジュールを押さえられず、本来終わっているはずの外壁工事がいつまで経っても始められなかったからとのこと。

実は、夫も設計事務所も、何度か外壁工事に関して遅れていることを指摘していました。工務店からは、「大丈夫の1点張り」だったのと、もともと天候も考慮し長めの施工スケジュールとなっていたこともあり、こちらはその言葉を信じていました。

ところが、竣工に向けた登記関係のスケジュールが厳しいことが発覚。手続きのタイミングになって初めて外壁工事の目途が立っていないことがわかり、登記の手続きタイミングで外壁ができていないのはNGということに。

そもそも引き渡しに間に合うのかという問題まで浮上してしまいました。というのも、外壁以外にも手が付いていない場所まで判明する事態が発覚したんです。

外壁工事が間に合わないのではなく、実は左官工事が間に合ってなかった

外壁が間に合わない理由が、業者の手配ができないという理由でしたが、実は左官工事の業者がそもそも押さえられていないということになり、いよいよ問題の大きさに気付きます。

我が家は、外壁だけでなく、お風呂場の左官工事も手が付けられておらず、左官工事が終わらないと手が付けられない工事は後回しになっていることが初めて判明しました。

これが分かったのが登記の手続きタイミングなので、引渡し予定日の1ヶ月前…とか、そんなタイミングだったと思います。

急いで登記は延期の手続きをして、本当に間に合う引渡し日はいつなのか、というのを工務店と何度も確認しました。

問題が発覚した当初、工務店は「それでも予定通りの日程で引渡しをする」と言ってきていたのですが、外壁工事は天候の良い日が続かないと乾燥が不十分になることを考慮しないスケジュールで、しかも設計者検査や施主検査の日程がほとんど考慮されていないスケジュールだったので、私たちは改めて話し合い、左官工事の工程を検討し直した、実施工可能なスケジュールを出してもらいました。

この時は私と夫と建築家が工務店と打ち合わせの場を設け、引渡し予定日直前になっても左官工事の業者が押さえられていないのに、天候に左右される工事にも関わらず1週間後に引渡しができますと言ってしまうのはどうしてなのかという議論をしました。

要は、手抜き工事になることも想定しなければその工期ではできないはずでは、というのが夫も建築家も経験から分かっていたので、工務店の主張を認めずに現実的な引渡し日を出し直して欲しいと伝え、結局、約1ヶ月、竣工引渡しを延期するスケジュールとなりました。

賃貸部分は年度末までに貸せるようにしたかったのですが、事態が事態だったので、賃貸の繁忙期タイミングでは諦め4月末にようやく情報を開示しました。
トラブルが起きていた頃は問題の把握と情報の整理に忙しく、引渡しを遅らせて問題を解決させる結論に至るまでは0歳の子供を抱えながら夫婦で奔走しました。

施主が起きていることを把握するために奔走することもあるのか……と思われるかもしれませんが、そういうこともあるんだなと参考程度にしていただければと思います。
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