2021/06/30更新2like7637view

著者:tetsu abe(fujitacaリノベーション)

デザインだけではない?設計士目線で伝えるキッチン選びのポイント

この記事を書いた人

tetsu abe(fujitacaリノベーション)さん

まちのリノベーション会社で広報・インテリアコーディネートの統括を担当。リノベーション会社で働きながら、生活提案型の家電ショップのスタッフとしても活動中。リノベーションやインテリア、ライフスタイル、家電や雑貨など、幅広い知見を活かしコラムを執筆しています。
宅地建物取引士、整理収納アドバイザー、寝具ソムリエ。

キッチンを選ぶときは、デザインだけでなく「使いやすい高さ」や「動線がフィットすること」も重要です。

この記事では、リノベーションをするときに選ぶキッチンの「高さ・作業に必要なサイズ」や「お料理がしやすくなるガスコンロやシンク」をお伝えしていきます。キッチンのリノベーションを考えている方は必見です。

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▽ 目次 (クリックでスクロールします)

リノベーションでこだわりたいキッチンの種類とは

「リノベーション」の中で、多くの方々がこだわる場所のひとつが「キッチン」。

キッチンを毎日使うとなれば、料理をする人が負担なく楽しくできる環境であることがきわめて重要です。
では、実際にキッチンにどんな種類があるのか、ご存じでしょうか。

まず、大きく分けると「システムキッチン」と「造作キッチン」の2種類に分かれます。「システムキッチン」はメーカーごとに、ある程度サイズや商品が決まったキッチンであり、メニューからお好みのキッチンを選んでいくようなイメージです。

「造作キッチン」は、いわゆるオーダーキッチンです。サイズや高さはもちろんのこと、シンクやガスコンロの種類など、細かく決めることができます。

最近では、「セミオーダーキッチン」と呼ばれる、システムキッチンと造作キッチンの中間のような種類もあれば、「システムキッチン」のラインナップも増えているので、思った以上にこだわりのキッチンが手に入るようになってきました。

さまざまな種類の中から、キッチンを選ぶときに注目すべきポイントを簡単に紹介していきます。

キッチンの高さは「身長÷2  +5cm」で計算してみる

「キッチン台の高さはどれくらいが良いのか」というご相談を受けることも多いのですが、一般的には「身長÷2 +5cm」とされています。

例えば、160cmの方であれば「160÷2=80 +5cm」なので「85cm」の高さがちょうど良いとされています。各メーカーのキッチンは概ねこのサイズに準じており、80~90cmの高さであることが多いです。

気に入ったキッチンを見つけた時には、現在お使いのキッチンの高さと比較して高い方が良いのか、低い方が良いのか、上記の計算式を使いながら検討されることをおすすめします。もちろん、ショールームに足を運んで実際の使い心地を確かめることも重要です。

ショールームに行くときは「普段のライフスタイルに合わせた格好」で

そして、実はショールームに行くときは「靴選び」も大切です。例えば、高いヒールや厚底の靴で行ってしまうと、普段使っているキッチンの高さと比較するときに感覚が多少ずれてしまいます。

キッチンは2~3cm高さが変わるだけで作業効率も変わってくるので、なるべく普段のライフスタイルに近いような格好で行くと、よりショールームでの時間が有意義になります。

併せて、キッチンとセットで考える「カップボード」の高さも一緒に考えます。カップボードとは、食器棚のことを指しますが、ただ収納するだけではなく、電子レンジやオーブンなど、家電製品を置くことができるタイプもあります。

そのとき、「作業台と兼ねて使う場合」はキッチンと同じ高さにしておくことで、ストレスなくお料理ができます。キッチンと併せて検討すると良いポイントです。

もし「家電製品を置いて使いたい」ということであれば、1m程度のカップボードを選びましょう。キッチンと同じ高さにすると、腕の長さとのバランスが悪くなり取り出しづらくなる可能性があるので、併せて検討しておきましょう。

料理のしやすい「ガスコンロ・IH」も増えています

よくあるキッチンのガスコンロ・IHでは、3口タイプが主流です。しかし、一般的なガスコンロだと、大きな鍋を3つ並べると窮屈になってしまうこともあります。「一番奥のコンロはあまり使わなかったので2口コンロと同じだった…」なんて思うことはあるのではないでしょうか。

そんなときには、「コンロの口が平行に並んでいるタイプ」がおすすめです。今までのタイプとは異なり、コンロの口が並んでいる分、お料理がしやすくなっています。鍋を置き換えたり、あたため直したりするときも便利になり、料理の作業効率もぐんとアップします。

もちろん、ガスコンロの幅は大きくなるので、同じキッチンでも作業台のスペースは50cm程度狭くなりますので、その点は留意が必要です。その場合は、キッチンの幅をその分広げたり、キッチンの向きを変えたりすることで、お好みのキッチンをつくることができます。

限られた空間のなかで、お好きなものを最大限詰め込むことができるのもリノベーションならではの楽しみです。

調理スペースに必要なサイズとは

調理スペースは、最低でも45cm程度は確保できるようにしておきましょう。

60cm程度あれば、大鍋を置いても余裕がうまれるスペースなので、普段のお料理の頻度や身の回りで使っているまな板・鍋のサイズと照らし合わせて、自分に合ったサイズを選んでいきましょう。

シンクもステンレスだけではない

続いて、「シンク」。洗い物をしたり、食材を水でササっと洗ったり、さまざまな用途で使われるシンクですが、最近のシンクはとても進化しています。

素材は、主流である「ステンレス」が多く、お手入れのしやすさや強度を考えるとステンレスの安定感は変わらずですが、最近増えているのは「アクリル系樹脂」タイプ。白っぽい見た目でステンレスより柔らかい印象を受けるため、ナチュラルなキッチンのテイストによく合うデザインとして採用されています。

もちろん、強度やお手入れのしやすさもステンレスに匹敵するようなタイプが多く、見た目も使いやすさも十分です。ホワイトベースのカラー展開が多いため、やや汚れは目立ちますが、お手入れをすることで快適な水回りを常に保つことができるので、多くの方が使っているシンクのひとつです。

サイズは、メーカーによってさまざまですが、「S/M/L」というような展開が多く、シンク幅は60~90cmで展開されています。ご家族の人数や利用頻度に併せて、「Mサイズ」を基準として考えていくと良いです。

ここまで、キッチンを選んでいくうえでのポイントを紹介しました。

リノベーションを進めていく上では、「お客さまのこだわり」を「設計図面におとしこんでいく」作業が極めて重要になります。困ったことがあればぜひ設計士に相談し、ご自身の想いやアイデアをかたちにしていきましょう。
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tetsu abe(fujitacaリノベーション)さん

まちのリノベーション会社で広報・インテリアコーディネートの統括を担当。リノベーション会社で働きながら、生活提案型の家電ショップのスタッフとしても活動中。リノベーションやインテリア、ライフスタイル、家電や雑貨など、幅広い知見を活かしコラムを執筆しています。
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