2022/02/24更新0like4949view

著者:岩間光佐子

アトリエ、作業場、趣味の部屋etc. 一人の時間を楽しむ空間プラン

この記事を書いた人

岩間光佐子さん

ハウスメーカーでのインテリア設計を経て、住宅情報誌編集部に。編集長として、リフォーム誌などの創刊に携わった後、フリーエディター&ライターとして独立。住宅設備機器を中心として、家づくり情報を発信中。二級建築士、インテリアコーディネーター

在宅ワークも一般化し、家での時間が長くなるなどのライフスタイルが変化した方も多いのではないでしょうか。あらためて自宅での過ごし方、家族との時間や個人の時間を大切にしたいと考える方も増えているようです。ここでは、趣味を楽しむ空間、個人の時間をゆったりと過ごすことができる空間づくりについてみていきます。

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一人の時間を楽しむ空間づくり

家で過ごす時間が増え、家族とのコミュニケーションも密になる中、新しい住まいには、一人の時間を過ごすことができる空間が欲しいと願う方も多いかもしれません。また、ゆとりができた時間を趣味のために使いたい、という場合もあるでしょう。在宅ワークのためのプライベートスペースだけでなく、趣味を楽しむ空間を設けることで、より豊かな時間が実現できるのではないでしょうか。また、趣味の作業などを行うスペースが明確になることで、くつろぎの場が雑多になることもなく、住まい全体がすっきりと、使いやすくなるはずです。

ひとりで趣味を楽しむ空間のプランニングのポイントは、まず、具体的な作業(いつ、どんな作業を、どのくらいの時間行うのか)や必要な機器・アイテム、収納するモノなどを明確にしておくこと。その上で、リビングやダイニングとのつながり、作業によっては屋外とのつながりなども考慮して、間取りプランを検討することが大切です。音やニオイなどが発生する趣味の場合は、防音や換気などにも配慮が必要でしょう。

趣味室といっても多様なので、さまざまな空間づくりが考えられます。参考になるいくつかの実例をみていきましょう。

音楽を楽しむ

音楽を楽しむ空間が欲しいという場合でも、音楽を聴くのか、楽器を弾くのか、また、音楽のジャンルなどによっても異なりますし、一人だけで楽しむのか、場合によっては家族や友人と一緒に楽しむのかによっても空間のつくりは異なります。まず、目的に合わせた広さを確保することから考えましょう。また、どの程度の防音性能を確保したいのか、音楽だけでなく映像も楽しみたいのか、などによって、用いる建材にも影響が出てきます。床や壁、天井材、扉なども多様な性能を持つ製品が揃っているので、早めに設計担当者と相談することが重要です。

モノを作り出すアトリエ

モノづくりが趣味であれば、アトリエを確保したいところです。作品制作の作業場を設けることで、集中して創作することができるでしょう。絵画や陶芸などであれば、太陽光の取り入れ方や水場、耐久性や耐薬品性のある床材などを取り入れる必要があるかもしれません。ソーイングや織物などであれば、手もとの明るさを確保するとともに、ミシンや織機など、作業に用いる機器の置き場などの確保が必要でしょう。それぞれ道具や素材類の収納スペースの確保、出し入れのしやすさには工夫したいものです。

車やバイク、自転車と過ごす

車やバイク、自転車などのメンテナンスや修理などを楽しむ空間が欲しいという方も多いでしょう。車庫やガレージといった保管スペースを確保するだけでなく、さまざまな作業ができるような空間づくりが必要です。工具などの収納スペースも確保しておきましょう。出入りを考えると、建物の1階部分や地下部分にプランニングすることになりますが、車の場合、出入りのための大きな開口部を設けるため、構造面などは設計担当者に確認を。扉やシャッターの使い勝手、換気や吸音、床の防水・耐油性なども配慮しておくことも大切です。

本に囲まれる

好きな本に囲まれて、読書をゆっくり楽しみたい、という場合は、まず、書棚のつくりがポイントです。収納する書籍の量やサイズを把握してプランニングすること。重量のある書籍は構造面での配慮も必要なので、設計担当者と早めに検討することが大切です。読書のためには、目にやさしい明るさを確保するのが基本ですが、書棚は直射日光を避けるように、窓プランにも配慮したいものです。もちろん、それらをゆっくりと読むことが出来るスペースも十分に検討を。椅子やソファ、照明スタンドなどをお気に入りのデザインを取り入れると快適さもアップするものです。

収集物や作品を飾って楽しむ

お気に入りのモノに囲まれて過ごすのが至福の時間、という方も多いのではないでしょうか。趣味で集めたモノ、アイテムを美しく並べ、ゆっくりと楽しむことが出来る空間は居心地のいいものです。また、自分で描いたり作った作品を並べるスペースを設け、家族やお客様に見てもらうのも、創作に張り合いがでるかもしれません。いずれも、飾るアイテムに合わせた棚を造作したり、ショーケースを設置することができるスペースを確保したいものです。作品を照らすスポットライトなど、照明計画を工夫するとより楽しむことができるでしょう。

和の伝統を学ぶ

日本の伝統文化に触れることも見直されています。茶道や書道、着付けなどを自宅で学びたいと考えるとやはり和の空間は欲しいところです。本格的な茶道などの場合は、いわゆる和室が必要となりますが、自分一人で自宅でゆっくり学ぶ、というのであれば、畳を敷き込んだモダンな和空間でも十分に楽しめるのではないでしょうか。襖や障子、引戸などの開閉によって個室にもオープンにもなるので、リビングとつなげるなどして普段の生活でも使用できるようにしておくと、使用頻度が高まるものです。

好きな時に好きなだけトレーニングできる

スポーツジムではなく、自宅で身体を鍛えたいというニーズも増えているようです。ヨガやストレッチなのか、器具を用いたトレーニングなのか、どの程度の運動をしたいのかにもよりますが、ある程度の広さ、天井の高さは必要でしょう。また、運動器具やツールを使用するのであれば、それらを置くスペースや収納スペースを確保すること。天井や壁面に器具を設置するのであれば、強度面などあらかじめ設計者と検討しておくことも大切です。トレーニングしやすいように壁面に鏡を設置しておくのもいいでしょう。

どのような、趣味の空間、ひとりになれる空間を作るのかは人それぞれでしょう。プランニングの際には、どんな時間を過ごしたいかをイメージすることが大切です。構造や躯体に関わることは早めに決めることが必要なので、設計者としっかり相談すること。現在だけでなく将来的にどのように過ごしたいのかも配慮してプランニングするようにしましょう。
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岩間光佐子さん

ハウスメーカーでのインテリア設計を経て、住宅情報誌編集部に。編集長として、リフォーム誌などの創刊に携わった後、フリーエディター&ライターとして独立。住宅設備機器を中心として、家づくり情報を発信中。二級建築士、インテリアコーディネーター

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