2021/04/08更新0like9019view

著者:岩間光佐子

食事も仕事も宿題も。ダイニングのインテリアプランで考えておきたいこと

この記事を書いた人

岩間光佐子さん

ハウスメーカーでのインテリア設計を経て、住宅情報誌編集部に。編集長として、リフォーム誌などの創刊に携わった後、フリーエディター&ライターとして独立。住宅設備機器を中心として、家づくり情報を発信中。二級建築士、インテリアコーディネーター

ダイニングスペースは、食事を楽しむ場であるとともに、子供の宿題や仕事のスペースともなるケースもみられます。また、お客様を迎える場となることもあるでしょう。ここでは、多様に用いられるダイニングの空間づくりのポイントをまとめました。

SUVACOが専門家をご提案

家づくり・リノベーションはどこに頼むのがいい?SUVACOがご要望に合ったプロを提案します。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

さまざまな用途に用いるダイニング

最近、新築やリフォームで多くみられる間取りは、キッチンとダイニング、そしてリビングまでをひとつの空間としたプラン。家族とのコミュニケーションがとりやすいこと、幼いお子さんのいるご家庭であれば、子供の様子をみながら家事作業を行えること、ひとつの空間であることで家事の軽減が図れること、などが人気の理由でしょう。

本来食事の場であるダイニングは、食事だけでなくお茶を飲みながらおしゃべりをするスペースであったり、くつろぎの場であったり、アイロンかけなど家事空間となることもあります。また、子供が宿題をしたり、在宅ワークが一般化してきた昨今では仕事の場ともなるケースも。さまざまな用途に用いられ、多様な使い方に対応しなければならないダイニングは、テーブルやチェア選びだけでなく、空間のつくりや収納スペース、照明などにも配慮しておくことも大切なポイントです。

シーンに合わせて食事を楽しむために

ダイニングのプランニングの基本は、ストレスなく食事をとり、楽しむことができること、くつろぎの時間を過ごすことができるスペースとすること。居心地よく家族みんながゆったりと食事ができるための空間づくりを心掛けることが大切です。

作業性を考えれば、キッチンとのつながりは重要。配膳や片付けがしやすいように、短く行き来しやすい動線を確保することがポイントです。レイアウトプランとしては、コミュニケーションを図りやすい対面キッチンが人気。最近では、キッチンカウンターに並べてテーブルを置いたり、キッチンカウンターを伸ばしてテーブルとするなどのプランも提案され、キッチンとの一体感を感じるプランも好まれているようです。
家事の効率などより、くつろぎや落ち着きを重視したいのであれば、作業の場であるキッチンがみ
えないような工夫をしたり、ダイニングスペースを独立させるようなプランも考えられるでしょう。

また、ダイニングの使い勝手を左右するポイントに、収納プランも挙げられます。食事のスタイル
にもよりますが、食器やカトラリーは、キッチンからもダイニングからも取り出しやすい場所に収
納することで、使い勝手が高まるケースも。トースターやポット、炊飯器などのキッチン家電もダ
イニング近くに据え置くことで、家族みんなが作業しやすくなることもあるでしょう。システムキ
ッチン商品にも、食器や家電収納などの周辺キャビネットが充実しており、条件に合わせてコーデ
ィネートが可能です。

その他、美味しく食事をとるためには、照明器具選びは重要なポイント。均一にテーブル面を照ら
すため、ペンダント照明をテーブルの中心に吊るしたり、最近では、テーブルの長手方向に複数個
設置するケースもみられます。光源は料理が美味しく見える電球色のタイプを選ぶ方がいいでしょ
う。

子供の宿題を見ながらキッチン作業をこなすには

家庭環境や子供室のプランにもよりますが、ダイニングテーブルで宿題や予習復習など勉強をするお子さんも多いようです。そのため、ダイニングとキッチンが一体化したプラン、特にキッチンで作業中の親とのコミュニケーションも取りやすい、対面キッチンやアイランドキッチンが人気となっています。カウンター越しにテーブルを置く、カウンターにつなげダイニングテーブルを設置するなどのプランであれば、調理をしながらも会話をすることが可能です。

宿題や作業をするのであれば、ダイニングテーブルもある程度の大きさを確保しておきたいものです。横に並んで話をしたり、教えてあげることできるぐらいの広さが理想でしょう。

また、子供部屋のプランなどにもよりますが、ダイニングで勉強をすることが多いのであれば、周辺に子供の持ち物の収納スペースを確保しておくプランも考えられます。食事の前に簡単に片づけることができ、ダイニングまわりが雑然とするのを防ぐことが可能。その他、最近では、パソコンやタブレットなどを使用するケースも増えてきているので、ネット環境や収納場所なども配慮しておきたいものです。

注意したいのは、照明計画。食事の場としての照明プランを優先させると、手暗がりとなることもあります。多くみられるペンダントだけでなく、スポットライトやフロアスタンドを用いたり、空間全体の照明計画を含め検討を。調光機能などを設定しておくことも考えられるでしょう。

在宅ワークにも利用できるスペースに

コロナ禍、在宅ワークも多くみられるようになりましたが、ワークスペースがないというご家庭も多いようです。専用のスペースが確保できず、ダイニングテーブルで作業を行う場合は、やはりある程度大きめのテーブルを確保したいもの。資料を広げたり、パソコンとタブレットを並べたり。また、夫婦でテーブルを共用する場合もあるでしょう。スペース的に余裕があるのであれば、ダイニングやリビング付近にカウンターなどを設け、ワークスペースを確保するプランも考えられます。

また、オンライン環境の確保、資料等の収納スペースも必要です。作業が終わったらすっきりと片付けることが出来るような収納プランを検討したいものです。食事やくつろぎの雰囲気を壊さず、視界に入らないような収納場所を確保するか、扉を設けてすっきりと納めるなどの工夫を。その他、作業に合わせた光を確保できるように照明計画も配慮すること。同時に、コンセントの数や位置もあらかじめ検討することも大切です。

お客様も一緒にくつろぐには

お客様を招いてのランチやお茶などでも、ダイニングは利用されるケースが多いものです。コミュニケーションを図るためにオープンな対面キッチンとしてもいいですし、よりゆったりとしたくつろぎを実現するため、キッチンを見せず生活感を感じさせないプランも考えられます。リビングスペースをつなげ、ダイニングとリビングを合わせて来客スペースとしてもいいでしょう。

居心地のよさを高めるためには、ダイニングチェアなど家具選びにも配慮したいもの。ゆったりとできるアーム付きのタイプのチェア、ベンチタイプやソファダイニングのタイプとするなども考えられます。

床材や壁材や設備選び、空調換気にも配慮を

リビングとつながるダイニングの場合、床や壁といった内装材は同素材の場合が多いでしょう。法規上制約のあるキッチンの天井や壁材は別途検討する必要がありますが、空間がひとつの場合、イメージは揃える方がまとまります。

幼いお子さんがいるのであれば、機能的には、汚れにくくお手入れしやすい床材や壁材などを選びたいもの。日々、ダイニングチェアを動かすことも多いので、傷がつきにくいタイプの床材を取り入れることも考えられます。

また、ダイニングには、テーブルやチェア、食器棚や収納、テレビなどさまざまなアイテムが配されることが多いもの。壁材などはあまり邪魔をしないシンプルで温かみのある色柄が向いています。

その他、忘れがちなのが空気環境。冷暖房はもちろん、キッチンからのニオイが気にならないような換気計画も大切。消臭機能や調湿性などを持つ内装材なども向いているでしょう。また、椅子に座っていることも多いので、床暖房や足元の暖かさを確保できる設備にも配慮しておきたいものです。
お気に入りに追加

この記事を書いた人

岩間光佐子さん

ハウスメーカーでのインテリア設計を経て、住宅情報誌編集部に。編集長として、リフォーム誌などの創刊に携わった後、フリーエディター&ライターとして独立。住宅設備機器を中心として、家づくり情報を発信中。二級建築士、インテリアコーディネーター

SUVACOは、自分らしい家づくり・リノベーションをしたいユーザーとそれを叶えるプロ(専門家)とが出会うプラットフォームです。

家づくりについて学ぶ

「自分らしい家づくり」に大切な、正しい家づくりの知識が身につくHowTo コンテンツ集です。

専門家を無料でご提案

家づくり・リノベーションはどこに頼むのがいい?SUVACOの専任アドバイザーが全国1,000社以上からご希望に合うプロをご提案します。

住宅事例をみる

リノベーション・注文住宅の事例を見たい方はこちら

家づくりの依頼先を探す

リノベーション会社や建築家、工務店など家づくりの専門家を探したい方はこちら

会員登録を行うと、家づくりに役立つメールマガジンが届いたり、アイデア集めや依頼先の検討にお気に入り・フォロー機能が使えるようになります。

会員登録へ

同じテーマの記事

住まいの記事 カテゴリー一覧

専門家探しも、家づくりのお悩みも
SUVACOのアドバイザーに相談してみよう

専門家紹介サービスを見る